更新日: 2022.05.27 セカンドライフ

老後に人気の職業は? いくらくらい稼げる?

老後に人気の職業は? いくらくらい稼げる?
リタイア後は主な収入が年金のみとなり、それまでに確保していた老後の資金を切り崩しながらの生活になります。しかし、ただ切り崩すだけだと資金の減りが早く感じ、不安に思う人も多いのではないでしょうか。
 
そのため、体が動くうちは何らかの職業について収入を得ようと考えている人が増えています。
 
実際にリタイア後でも働ける仕事には、どのようなものがあるのでしょうか。また、いくらくらいの収入になるのかについても解説します。
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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老後でも働ける職業とは?

老後に働く場合は、多くがアルバイトもしくは業務委託といった形になることが多いようです。
 
定年後も正社員で働ける仕事は、開業している士業や医師など、特化した資格や働ける環境を持った人に限られるでしょう。では、実際に老後でも働ける仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。
 
■マンションの管理人
マンションの管理人としての仕事があるかもしれません。時間制で決められた時間だけ働く場合や、管理規約によっては24時間対応としているため、住み込みとなるケースもあります。
 
仕事内容としては、マンションの住民からの要望対応や、宅配物の管理(宅配業者との対応)、共用部の管理(蛍光灯の取り換えなど)が挙げられますが、なかには住民のクレーム対応などが発生するケースもあり、内容によっては精神的に負担を感じることがあるかもしれません。
 
ただ、いろいろな人と接する機会が得られることは、家にこもりがちになったり、付き合う人が限られたりする傾向にある老後においては、よい刺激になるともいえるでしょう。
 
■警備員
これまで警備の仕事を経験していた人であれば、警備員の仕事を選ぶこともできます。警備員の仕事の内容にもよりますが、体力的な負担が大きくなる可能性があるため、体力に自信がある人におすすめです。
 
■ビル・建物清掃員
公共施設の清掃や、オフィスビルの清掃の仕事に就く人もいます。対人関係のトラブルに巻き込まれることも少なく、自分のペースで作業ができる点では、定年後の仕事としてもおすすめかもしれません。
 
■タクシー運転手
タクシー運転手には高齢の方も多くみられます。免許の取得が必要ですが、それさえクリアできれば働くことができます。高齢者の求人も増えていることからも、需要が期待できる職業といえるでしょう。
 
ただ、さまざまな人を相手にする仕事の特徴上、不特定多数の人と接することが苦手な人には向いていないかもしれません。
 
■家事代行業
家事が得意な人にとっては、家事代行業もおすすめではないでしょうか。また、保育士の資格を持っていれば、託児所などで働くこともできるでしょう。
 
最近では共働きの世帯が増えていることから、家事代行を頼む人も増加しています。体力的な負担もそこまではないことからも、長く続けていくことができる仕事です。
 

職業別時給額

総務省が発表している「令和2年賃金構造基本統計調査」(※)によると、上記で紹介した各職業の時給は、図表1のとおりとなっています(企業規模計10人以上)。
 
図表1


 
ちなみに、それぞれの職業についている平均年齢(規模合計)は、図表2のとおりです。
 
図表2

 
タクシー運転手は最も平均年齢が高く、老後の仕事として選んでいる人が多い傾向にあります。
 
家事代行の平均年齢が若いのは、子育てが落ち着いた主婦(夫)などが家事代行の仕事をしているケースもあり、従事する人の年齢の幅が大きいことに関係しているといえそうです。
 

士業や医師の収入はどれくらい?

ちなみに、弁護士(法務従事者)や税理士、医師など、定年後もその資格を活用できる人の収入(時給)はどのくらいなのでしょうか。経験年数15年以上のケースをみてみましょう。
 
図表3


 
やはり、医師は時給が高く、勤続年数15年以上であっても平均年齢は60歳以下と低くなっている特徴があります。
 
弁護士は、法務従事者としてカウントされているため、司法書士や弁理士などが含まれていますが、賃金構造基本統計調査における全業種の時給が約1000円であることを考えると、比較的高齢でもかなりの時給で働いていることが分かります。
 
税理士は、この中では平均年齢がもっとも若いですが、早くから資格を取得し働くことで、ある程度の収入を維持できるという特徴が読み取れます。
 

まとめ

老後に働いて収入を得る方法には、上記で紹介したような業種でアルバイトもしくは業務委託として働くほか、自分の特技を活かして独立(開業)するという考え方もあります。それまで培った人間関係を基に新たな仕事を始めてみるのもよいかもしれません。
 
自分のペースで働ける職業をみつけ、無理のない範囲で続けていくことで、老後を楽しく過ごすきっかけにもなるでしょう。
 
人生100年時代といわれる今、定年後も、できるならば何らかの収入を得る方法を見つけることが大切です。自分の特技や体力と相談しながら、第2の職業を選択していきましょう。
 

出典

(※)e-Stat 令和2年賃金構造基本統計調査 表番号5(Excelシート)
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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