更新日: 2022.06.09 介護

老後の住まい「ケアハウス」とはどんなサービス?老人ホームとの違いを解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

老後の住まい「ケアハウス」とはどんなサービス?老人ホームとの違いを解説
老後の住まいとしてよく耳にする「ケアハウス」という言葉。高齢者が暮らす施設であるということを知ってはいても、実際にはどのようなサービスを提供する施設なのか、詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか?
 
また、ケアハウスと似ている施設に、老人ホームがあります。それぞれどのような特徴があり、どんな点で異なるのでしょうか?
 
老後に備えて知っておきたい知識として、ケアハウスと老人ホームの違いについて紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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公的施設のケアハウス

ケアハウスとは、軽費老人ホームとも呼ばれ、一人暮らしに不安のある高齢者が入居することのできる施設です。社会福祉法人のほか、地方公共団体や民間事業者などによって運営される公的施設でもあります。
 
60歳以上で、自立した生活に不安のある人を対象に生活支援を行う「一般型」と、65歳以上で、要介護1以上の人を対象に生活支援と介護サービスを行う「介護型」の2種類に分けられます。介護型では、認知症や看取りなどに対応しているところもあり、長く住み続けることができます。
 
ケアハウスの最大の特徴は、費用が安いことです。一般型なら、入居一時金は0~30万円程度、月額費用は6~25万円程度で生活支援サービスを受けることができます(介護型は、介護サービスが含まれるため一般型よりも少し高い傾向にあります)。
 
また、個室でありながら、入居者同士のレクリエーションなどがある施設もあり、生活の自由度が高いのも魅力的です。
 

民間施設の老人ホーム

いわゆる有料老人ホームは民間企業が運営する民間施設であり、大きく分けて3つに分けられます。
 
1つ目は「介護付き有料老人ホーム」。ケアハウスの介護型と同じように介護体制が充実した老人ホームです。
 
2つ目が「住宅型有料老人ホーム」で、高齢者の住まいとなる施設を提供する老人ホーム。住宅型は、施設ごとにサービスや設備が大きく異なり、医療サービスの充実した施設も多くあります。
 
そして3つ目が「健康型有料老人ホーム」。自立した高齢者が健康維持のために利用する老人ホームで、娯楽施設などが充実しています。
 
有料老人ホームは、サービスや設備によって費用が大きく異なります。入居一時金が0円のところもあれば、数百万~数千万円、中には1億円を超える施設も珍しくありません。月額費用も、15~50万円程度かかりますが、その分、自身のライフスタイルに合わせて施設を選択できるのが最大の強みといえます。
 
高齢者向けの施設には、有料老人ホームのほか、要介護3以上を対象とした「特別養護老人ホーム」、認知症の診断を受けた高齢者などが暮らす「グループホーム」などがあります。
 

ケアハウスと老人ホームの違い

ケアハウスと老人ホームの違いをまとめると、図表1のとおりです。
 
【図表1】

ケアハウス 有料老人ホーム
費用 一般型の場合
入居一時金…0~30万円程度
月額費用…6~25万円程度。

※介護型は、介護サービスが含まれるため一般型よりも少し高い傾向にある

入居一時金…0~1億円
月額費用…15~50万円程度

※サービスや設備により費用が大きく異なる

入居条件 一般型…60歳以上で自立(介護認定なし)、および軽度の要介護者
介護型…65歳以上で要介護1以上の認定を受けている人
介護付き…65歳以上
住宅型・健康型…おおむね60歳以上

※施設により異なる

サービス内容 一般型…生活支援サービス
介護型…生活支援および介護サービス
介護付き…介護サービス
住宅型…生活支援
健康型…食事提供など
住宅型と健康型は、原則として介護サービスはなし

 

ケアハウスと老人ホームの違いを理解しよう!

ケアハウスは費用が安く、独立して生活するのが不安な高齢者にとっては、安心できる施設といえます。一方、老人ホームは費用こそ高いものの、介護付き・住宅型・健康型など、老後の生活スタイルに合わせた選択ができる施設です。
 
親や自身の老後に備えて、それぞれどのようなサービスを提供する施設なのか知っておくことはとても重要なこと。今回紹介した点を押さえて、将来設計の参考にしてみてはいかがでしょうか。
 

出典

公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット ケアハウスとは
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット 有料老人ホームとは
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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