更新日: 2022.07.07 セカンドライフ
夢の別荘が「負動産」に!? セカンドライフで別荘購入の際に気を付けるべき3つのポイント
一方、「別荘は『負動産』になってしまう」という話もあります。本記事ではそのようなことにならないよう、別荘購入で注意すべきポイントなどを紹介します。
執筆者:八木友之(やぎ ともゆき)
宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター
負動産とは
「負動産」とは、売却できず所有しているだけで出費が発生する不動産のことです。山林や農地、別荘などを指すケースが多い造語です。
なぜ別荘は負動産と呼ばれるのか
別荘地として有名な場所であれば、別荘地周辺の環境も良く購入の需要がありますが、不便な山奥などにある場合はなかなか買い手が見つかりません。
また、別荘は管理をしていくために「管理委託手数料」を支払ったり、温泉が出るなら「温泉使用料」がかかったりと支出が多く発生します。これらの理由から売却することが難しく、多額の管理費がかかるため負動産と呼ばれてしまうことがあります。
別荘を購入するときの注意点
別荘はセカンドライフを豊かにしてくれる一方、金銭面で負動産になる可能性をはらんでいます。負動産にならないよう、別荘を購入する際に気を付けるべきポイントがあります。ここではポイントごとに分けて解説していきます。
別荘地だけではなく大きくエリアを確認する
別荘や別荘地だけ見るのではなく、近隣の市街地や観光地なども含め、大きくエリアを確認し、別荘地が今後衰退していくような立地ではないことを確認します。
また、市街地から別荘地までの距離や、道中快適に移動できるのか確認することも大切です。山奥にありますと、道が未舗装だったり、狭かったり、がけ地になっていることもあります。このような場合、別荘に行きづらくなるため、価値が下がることがあります。
管理費などの支出を把握する
別荘は別荘管理会社への「管理委託料」の支払いをはじめ、「温泉使用料」、「ライフライン維持費用」などさまざまな支出が発生します。そのため、各項目の支出費用を正確に把握しておくことが必要です。
どのくらいの頻度で別荘を訪れるのかを再考する
別荘に年間どのくらい行くのかを把握する必要があります。月に1、2回行くのであれば管理することができますが、年に1、2回しか行かない場合は、管理だけで1日以上時間を取られてしまい、別荘でくつろぐ時間は取れません。購入前は気持ちが高ぶり、月に何回も行こう、という気持ちになりますが、冷静になって、実際どれくらい別荘を訪れるのか再考することが大切です。
まとめ
購入のときに、気を付けるべきポイントを理解しておけば、購入して後悔するということは少なくなります。別荘をあまり使用しなくなったときなど、先のことも考え購入すると良いでしょう。
別荘は「セカンドライフを充実させるための不動産」であることは間違いありません。注意すべきポイントを理解したうえで別荘を購入し、より良いセカンドライフを楽しみましょう。
執筆者:八木友之
宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター