更新日: 2022.07.13 その他老後
老後に住むのは持ち家か賃貸か? それぞれのメリット・デメリットと選び方
ベストな選択をしたいなら、両者のメリットとデメリットを把握しておくことが大事です。本記事ではそれらを紹介し、持ち家と賃貸の選び方についても解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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持ち家のメリットとデメリットは?
まず、老後に持ち家で暮らすケースについて確認しましょう。
メリット
持ち家は所有者が自由に使用できる資産です。自分がオーナーなので、間取りの変更や設備の導入といったリフォームも可能です。
もちろん、家賃を支払わずに住み続けられますし、子どもに住まいとして相続させるケースも多いです。また、担保にしてローンを組みやすく、売却によって大金を調達しやすいので安心感もあります。
途中から賃貸などに移り住むとしても、必ずしも手放す必要はありません。他人に貸し出して家賃収入を得るという資産運用も可能です。
デメリット
持ち家が資産であることは、固定資産税の支払いというデメリットもあります。
住み続けていると、経年劣化で資産価値は下がりますが、その残高から算出された税額を納めなければなりません。持ち家の土地にも課税されるため、家賃を支払わなくてよいとはいえ、年金だけで生活していると、納税で苦労する場合もあるでしょう。
それに加えて、修繕にかかる資金も自分で確保する必要があります。また、住宅ローンが残っている場合は、転居のハードルが高くなってしまいます。
賃貸のメリットとデメリットは?
次に紹介するのは、老後に賃貸で生活する場合のメリットとデメリットです。
メリット
高齢になると、体調や家族構成の変化など、これまでとは異なる事情で生活の拠点を変えるケースがあります。
子どもが独立したタイミングで狭い住まいに引っ越して、掃除や移動の負担を小さくしたいと考える人も少なくありません。それらを実現しやすいことは、賃貸に住む代表的なメリットです。
また、同じ物件で長く暮らすとしても、設備や外壁などの修繕の心配がありません。オーナーや不動産会社が手配し、費用を負担してくれるので、手間や費用がかかりません。
デメリット
家賃を支払い続けなければならい点がデメリットで、賃貸契約の更新料も定期的にかかります。
加齢とともに支出のバランスは変わっていきますが、居住関連の費用は、生涯にわたって大きな割合を占めやすいです。
また、バリアフリーが万全の物件は少なく、老後に向けて自室をリフォームすることも、家主の許可がなければ認められません。勝手に実施すると、原状回復の費用だけでなく、違約金や退去を求められる可能性もあります。
選び方のポイントは?
上述のメリットやデメリットを吟味して、自分に合っていると感じる方を選びましょう。例えば、セカンドライフを楽しむために、趣味用の部屋を設けたいなら持ち家が適しています。老後に備えて玄関の段差をなくしたり、廊下に手すりを付けたりするリフォームも可能です。
一方、修繕の負担が心配なら、持ち家は適していません。業者に依頼せずにDIYで済ませる方法もありますが、高齢になると体力的に厳しく、事故のリスクも大きくなるので注意が必要です。
また、年を重ねるにつれて、持病を抱えやすくなります。人工透析などが必要になると、専門の医療機関の近くで暮らしたいと思うかもしれません。
老人ホームに入居するケースも同様ですが、体に関するリスクを重視するなら、賃貸を選んだ方が軽いフットワークで対処できます。
ただし、高齢になってから賃貸に住もうとすると、断られるリスクもあるので気を付けましょう。年金しか収入がなければ、家賃の支払い能力に不安があると見なされやすいからです。
老後の生活をイメージして検討しよう!
高齢者の住まいは、若いころとは異なる観点で選択しなければなりません。持ち家には資産価値というメリットがあり、賃貸には引っ越しやすいというメリットがあります。
デメリットも異なるため、さまざまな方向から比較することが大事です。老後の暮らしを具体的にイメージし、どちらが自分にとって魅力的なのか検討しましょう。
出典
総務省 固定資産税
国土交通省 令和3年度 住宅市場動向調査 報告書
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部