更新日: 2022.08.12 老後

老後の住居問題。持ち家と賃貸、それぞれのメリット・デメリットとは?

老後の住居問題。持ち家と賃貸、それぞれのメリット・デメリットとは?
老後生活の計画を立てるに当たって、持ち家と賃貸のどちらを選べばよいか悩む人も多いのではないでしょうか。「子どもの家から近いマンションに引っ越したい」「このまま持ち家に住むとなると高額なリフォーム費用が必要」「財産は残さないようにしたい」など考えている人もいるかもしれません。
 
老後の生活において、持ち家と賃貸のどちらがよいかはライフスタイルや老後資金の状況によって異なるため、家族で話し合うなどして慎重に判断する必要があります。そこで、本記事では、老後の住居問題の現状について解説しつつ、老後の住居に賃貸・持ち家を選んだ際のメリット・デメリットをまとめたので参考にしてください。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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老後における住居問題の現状

 
まず、老後の住居問題の現状をみてみると、高齢者世帯で賃貸よりも持ち家で暮らす人の方が多いです。
 
総務省統計局の「平成30年 住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要」でも、住居に持ち家を選んだ高齢単身世帯は638万世帯中422万5000世帯(66.2%)、 賃貸は213万7000世帯(33.5%)という結果でした。また、高齢者夫婦世帯になると、648万世帯中 566万2000世帯(87.4%)が持ち家、81万2000世帯(12.5%)が賃貸を選んでいる状況です。

 

老後の住居に賃貸を選ぶメリット・デメリット

 
老後の住居に賃貸を選んだ場合のメリット・デメリットを図表1でまとめました。
 
【図表1】

    

老後の住居に賃貸を選んだ場合
メリット ・住宅ローンの返済がない
・固定資産税の支払いがない
・状況に合わせて住み替えがしやすい
デメリット ・一生にわたって家賃を支払わないといけない
・契約・更新をしてもらえない可能性が高い

筆者作成

賃貸の最大のメリットは金銭的負担が少ない点です。持ち家の場合、何十年もかけて住宅ローンを返済したり、固定資産税・土地資産税といった税金を毎年支払ったりしないといけません。このことにより、「資金をどうやって捻出すればよいのだろう」といった不安を抱かずに済むでしょう。
 
また、ライフスタイルや老後の健康面などを理由に、住み替えをするにしても、持ち家は思うような価格で売れない、売れても損をするといったケースを考慮して行動に踏み切れないかもしれません。その点、賃貸ならそのような不安を一切抱かずに済みます。住み替えたいと思ったタイミングで、住みたい地域・部屋数・間取りを選んで、新たな住居をみつけやすいです。
 
その一方で、賃貸は家賃の支払いが一生涯にわたって続きます。確実に支払えるだけの資金を確保できれば問題ありませんが、余裕がないようでは老後破綻を迎えるリスクが高いでしょう。その他に家賃を問題なく支払える見込みがあったとしても、高齢者は家主が契約を更新してくれない可能性が高いというデメリットがあります。
 
家賃の支払い能力を証明できる安定収入や信用力に欠けると判断されやすく、保証人を用意しないと契約や更新を断られやすいです。
 

老後の住居に持ち家を選ぶメリット・デメリット

 
老後の住居に持ち家を選んだ場合のメリット・デメリットは図表2を参考にしてください。
 
【図表2】

    

老後の住居に持ち家を選んだ場合
メリット ・住居費の負担が少ない
・ライフスタイルに合わせてリフォームが可能
デメリット ・災害リスクに備えないといけない
・持ち家のメンテナンス費用が高額になりやすい

筆者作成
 
持ち家のメリットは、住居費の負担が少ない点です。固定資産税などの支払いは必要ですが、すでに住宅ローンの返済が終わっている人なら、家賃のような固定費がかかりません。これは老後生活が長いほど、経済的なメリットは大きいといえるでしょう。
 
また、持ち家ならリフォームを自由に行えます。賃貸の場合、廊下の幅の拡張、浴槽や引き戸の交換、段差の解消などといったリフォームをしたくても、家主の許可が必要な場合が多いです。場合によっては、許可が下りず引っ越しを余儀なくされるケースも想定しないといけません。その点、持ち家ならライフスタイルの変化に応じて、住環境を整えられるのは大きなメリットです。
 
ただし、持ち家には災害で被害に遭ったときの修理費や、外壁の塗りなおしや経年劣化などで生じる定期的なメンテナンス費用がかかるといったデメリットがあります。場合によっては保険金でまかなえない可能性もあるでしょう。
 

自分に合った老後の住居選びが大切

 
老後生活の住居に持ち家、賃貸のどちらを選んだとしてもメリット・デメリットは発生します。住居選びに「こうすればよい」という確実な正解はありません。老後生活に入る前に、持ち家、賃貸を選んだ際の将来的なリスクや資金状況などを考慮して、最良の方法を選ぶようにしてください。
 
また、資金面に不安がある場合、持ち家や賃貸以外に子ども家族と同居する、都心よりも物価の安い地方へ移住して生活費の負担を抑えた暮らしをするといった方法を検討してみるのも有効です。
 

出典

総務省統計局 平成30年 住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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