更新日: 2022.09.29 セカンドライフ
お得に旅行できる!電車やバスの「シニア割」にはどんなものがあるか解説
一般的には65歳以上が割引対象ですが、中には50歳からサービスを受けられるものもあります。
本記事ではこうしたサービスを総称して「シニア割」と呼び、全国に交通費に関するどのような「シニア割」があるかを解説します。
2級ファイナンシャルプランナー
鉄道のシニア割
まず、鉄道のシニア割から紹介します。なお、共通して「シニア割」の名称が付くわけではなく、「大人の◯◯」や「シニア◯◯」のように、各社によってサービス名は異なります。
JR各社「ジパング倶楽部」
JR全線を片道・往復・連続で201キロ以上利用するとき、運賃・料金が年間20回まで2割引・3割引となります(初回の1~3回目のみ2割引)。
入会条件は男性満65歳以上、女性満60歳以上で、年会費は個人会員3840円、夫婦会員6410円です。ただし、「のぞみ」「みずほ」号や「グランクラス」の料金や、一部期間などは割引対象外となります。
JR東日本「大人の休日俱楽部」
JR東日本・北海道線を201キロ以上利用するとき、運賃・料金が割引となります。
男性満50~64歳・女性満50~59歳が入会条件の「ミドル」と、男性満65歳以上・女性満60歳以上が入会条件の「ジパング」があり、それぞれ年会費や割引率が異なります(「大人の休日倶楽部ジパング」は、前掲の「ジパング倶楽部」によるJR全線の割引サービスも兼ね備えています)。
JR東海「50+(フィフティ・プラス)」
満50歳以上なら誰でも入会できる会費無料のシニア向け旅クラブです。会員専用ツアーやキャンペーン情報等をメールで受け取れます。会員の同行者は、年齢制限なしで参加できます。
JR西日本「おとなび」
満50歳以上を対象に、JR西日本「J-WESTネット会員」に登録することで自動入会となる、会費無料のサービスです。会員限定の旅行商品や割引きっぷが購入可能となっています。
さらに「JR西日本ジパング倶楽部」会員なら、JR西日本線に限り片道101キロ以上の乗車券・特急券をセット購入するとき、何回でも3割引となります。
JR四国「四国エンジョイクラブ」
男性満60歳以上、女性満55歳以上で入会できる、年会費1500円のサービスです。入会すると、JR四国と土佐くろしお鉄道の運賃・料金が3割引となります(距離条件あり)。
JR九州「ハロ-!自由時間クラブ」
満60歳以上であれば誰でも入会できる、会費無料のWEB専用サービスです。会員限定で対象路線が3日間乗り放題となるフリーパスが購入できます。
さらに、「JR九州ジパング倶楽部」会員ならJR九州線を201キロ以上、片道又は往復利用する場合の運賃・料金が何回でも3割引になる特典もあります。
路線バス・高速バスのシニア割
次に、路線バスや高速バスで使えるシニア割を紹介します。
東京バス協会「東京都シルバーパス」
満70歳以上の東京都民が対象。発行すると、都営交通(都バスや都営地下鉄など)や、都内民営バスの大半が無料で利用できます。費用負担は、住民税の課税額によって1000円~2万510円と段階的に定められています。
大阪市「敬老パス(敬老優待乗車証)」
70歳以上の大阪市民が対象。70歳の誕生月1日から利用できます。Osaka Metro運行の地下鉄・ニュートラムと、一部区間を除く大阪シティバスが、1乗車50円で利用できます。
ただし、他社線区間をまたがって利用する場合、同区間は所定の運賃がかかります。
西日本鉄道「グランドパス65」
満65歳以上の方が利用でき、西鉄の路線バス全線が乗り放題になるICカード式の定期券です。有効期間には1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年の4種類あり、長いものほど割安となっています。さらに、これ1枚で「高速バス」「特急バス」の対象路線の運賃も半額で利用できます。
また、利用できる時間帯を「乗車時刻または降車時刻が10:00~17:00」に限ることで、さらに割安で購入できる定期券「おひるのグランドパス65」もあります。
シニア割を利用してお得に旅行を
本記事では全国の交通機関で提供されているシニア割サービスの一部を紹介しました。お住まいの地域では、本記事で紹介したサービス以外にも利用できるものがあるかもしれません。
シニア割を使えば通常よりもお得に旅行できるチャンスが生まれます。浮いたお金を食費や宿泊費に充てることで、旅行の満足度もより高められるよう、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
出典
トレたび ジパング倶楽部のご案内
JR東日本 大人の休日倶楽部
JR東海 50+ フィフティ・プラス
JR西日本 おとなび
JR四国 四国エンジョイクラブ
JR九州 ハロ-!自由時間クラブ
東京バス協会 東京都シルバーパスのご案内
大阪市 70歳になったら敬老優待乗車証(敬老パス)が利用できます
西日本鉄道 定期券のご案内
執筆者:齋藤たかひろ
2級ファイナンシャルプランナー