更新日: 2022.10.06 定年・退職

定年後にしなければならない手続きとは?

定年後にしなければならない手続きとは?
60歳ではなく65歳で定年を迎える人や早期退職を選ぶ人など、働き方も大きく変わってきました。しかし、いずれも退職した際に多くの手続きをしなければならないことはご存じでしょうか。
 
会社員の人はこれまで加入していた制度を止める手続きや退職後に加入しなければならない手続きなどがあります。会社員生活で公的な手続きをする機会がなかった人も多いと思います。そのような人にとって、定年後にしなければならない手続きについて不安を感じることはおかしいことではありません。
 
そこで本記事では、定年後にしなければならない手続きについて解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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定年後に必要な手続き


 
定年後に必要な手続きは4つあります。年金の手続き、健康保険の手続き、税金の手続き、雇用保険の手続きの4つです。それぞれ見ていきましょう。
 

年金の手続き

退職後の年金の手続きとしては、年金受給の手続きや国民年金加入の手続き、厚生年金加入の手続きなどが挙げられます。公的年金は自動的に支給が始まるものではなく、受給権が発生した場合は自身で受給の請求手続きをする必要があります。
 
60歳で定年退職して年金を受け取る場合、老齢年金の受給権が発生している場合は老齢年金の受給手続きを行う必要があります。受給権がある場合は日本年金機構や共済組合から封筒が届くので確認しておきましょう。また、現在は公的年金の受け取りは原則65歳以降となっています。そのため、65歳になった場合も同じように受給の手続きが必要となります。
 
定年後に国民年金の受給資格期間を満たしていない場合や満額支給の期間に達していない場合は国民年金に任意加入することも可能です。退職後に再雇用や再就職をする場合は、厚生年金に再度加入することもできます。
 

健康保険の手続き

退職後は健康保険も切り替えなければいけません。切り替えの手続きは3通りあり、いずれかを選ぶ必要があります。
 
1つ目は、前の勤務先の健康保険を任意継続する方法です。任意継続する場合は、保険料が退職時の標準報酬月額に基づいて決定されます。この保険料は原則2年間変わりません。
 
2つ目は国民健康保険に加入することです。この場合は、住んでいる市区町村役場にて手続きをする必要があります。
 
最後に3つ目は、親族の扶養に入ることです。一定の要件を満たすと親族の健康保険の被扶養者になることが認められます。同居の親族の場合は、被扶養者の年間の収入が130万円未満と被保険者の年間収入の2分の1未満である場合という2つの要件を満たすと親族の扶養に入ることが可能です。親族の扶養に入った場合は、保険料納付の負担が無くなるので検討してみましょう。
 

税金の手続き

定年の際に退職金を受け取った場合は、税金の手続きが必要なこともあります。基本的に退職金の課税関係は所定の手続きをしていると、源泉徴収で済まされるので確定申告をする必要はありません。そのため、所定の手続きをしているか否かが重要です。
 
また、退職金は退職所得控除を利用することができ、税制で優遇されているのですが、退職金の受け取り方によっては退職所得控除として手続きできない場合があるので注意しましょう。
 
例えば、退職金を一括ではなく、年金のように毎年少しずつ受け取るようにしている場合です。この場合は、公的年金等控除の対象になってしまうので、退職所得控除として手続きすることができません。一般的には退職所得控除の方が控除額は多いので、退職金の受け取り方は慎重に検討してください。
 

雇用保険の手続き

定年後に再就職する場合は、雇用保険の手続きをしましょう。失業手当を受けながら就職活動をすることができます。
 
失業手当を受けるための手続きの流れとしては、始めに近くの職業安定所で求職の申し込みをします。この時に必要な書類が雇用保険被保険者証と離職票の2つです。どちらも前の勤務先から受け取れます。
 
次に雇用保険受給資格者証と失業認定申告書を職業安定所から発行してもらいます。この発行のためには雇用保険受給者初回説明会に参加しなければなりません。
 
その後は、認定日の1ヶ月の間に2回以上の求職活動を行ってください。2回以上の求職活動がある状態で認定日に手続きをすると失業手当を受け取れます。
 
認定日は一人ひとり異なりますが、この日に必ず失業認定を受ける必要があります。身内の不幸や入院などのやむを得ない事情がない場合は必ず手続きをしなければいけません。私的な用事で認定日に手続きをしていない場合は失業手当が受けられなくなるので注意しましょう。
 

まとめ

本記事では、定年後にしなければならない手続きについて解説しました。定年後は公的な手続きをしなければいけない場合もあるので、この機会に覚えておきましょう。
 
どの手続きも定年後の生活に大きく関わってくるものです。不安な場合はお近くの市区町村役場や職業安定所で相談してみるのも良いかもしれませんね。
 

出典

日本年金機構 国民年金に加入するための手続き
全国健康保険協会 退職後の健康保険について
国税局 退職金と税
ハローワークインターネットサービス 雇用保険手続きのご案内
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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