更新日: 2022.10.13 その他老後

8割が円安を実感。老後が不安に?老後資金の準備はどうしているの?

8割が円安を実感。老後が不安に?老後資金の準備はどうしているの?
円安が急激に進みました。政府と日本銀行は、止まらない円安を食い止めるため、9月22日に円買い・ドル売りの為替介入を実施しました。円買い・ドル売りの為替介入に踏み切るのは1998年6月以来約24年ぶりです。
 
円安が進むと輸出を主に行っている企業にとっては海外でモノが売れたり、稼いだ外貨をより多く円に転換できたりする等メリットがあります。一方、モノや原材料を輸入している企業は、購入額が高騰し、経営を圧迫するほか、消費者への小売価格の値上げに踏み切らざるを得ないこととなります。
 
実際、最近はさまざまなモノやサービスの価格が上昇しています。そこで本記事では、パワープランニング株式会社が行った、円安が生活に与える影響と老後のお金に関するアンケート調査をもとに、人々の意識などについてを見ていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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78%が円安を実感。食品、ガソリン代、水道光熱費の支出が増加

円安を実感しているか尋ねたところ、78%の方が「実感している」と回答しました。円安・物価上昇の影響で増えた支出はあるか聞いたところ、最も多いのは「食品」で、28.6%と3割近くを占めました。次いで「ガソリン代」が20.4%、「水道光熱費」が16.3%で続きました。
 
総務省の2022年8月の消費者物価指数を見ても、価格の上昇が大きいのは「光熱・水道」が前年同月比15.6%、「生鮮食品」が8.1%となっています。中でも、原材料が輸入に頼るものが多い食品の価格の上昇が顕著で、「食料油」は前年同月比39.3%、「さけ」が15%となっています。
 
また、電気代は21.5%、ガス代は20.1%、特に都市ガス代は26.4%と大幅にアップ、ガソリン代は6.9%の上昇となっています。生活に必要なこれらの項目の値上げを実感していることが分かります。
 
円安・物価上昇の影響で減らした支出では、「外食」が22.0%、「食品」が13.6%と、食事代を減らした人が30%を超えています。次いで「洋服代」(11.5%)、「ガソリン代」(8.2%)、「旅行費」(7.5%)となっており、生活に必ずしも必須ではないものを買い控えている様子がうかがえます。
 

老後の生活が不安な人が85% 年金制度に不安を感じる人が最多

このように、さまざまなモノの価格が上昇し、現在の生活だけでなく、将来の生活が不安となる人も多いでしょう。そこで、老後の生活を送る上でのお金の不安はあるか聞いたところ、85%が「不安がある」と回答しました。
 
「不安がある」と回答した人に、不安に感じる理由を聞いたところ、「年金制度」が201件で最も多く、「経済的な不安」が182件で続きました。やはり、少子高齢化で年金制度の破綻を懸念しており、それに伴い経済的な不安を感じている人が多いと思われます。
 
ほかにも「病気・ケガ」(161件)、「いつまで働けるかわからない」(117件)というように、いつまで働けるか不安だという回答が多く見られました。
 

老後の準備は年金以外に貯金をしている人が多い

年金以外で老後の準備をしているか聞いたところ、「貯金」が153件で最も多く、「iDeCo・NISA」が121件、「保険」が103件で続きました。老後資金の準備について「iDeCo・NISA」を利用している人も多いようです。
 
岸田政権は、国民の資産を「貯蓄から投資へ」シフトさせることを通じて、投資から得られる所得を増加させる「資産所得倍増計画」を掲げています。2022年度から高校で金融教育が始まったほか、2024年以降、一般NISAの非課税対象および非課税投資枠を見直し、2階建ての新しいNISAに変わるなど、国民が資産を自分で増やすための施策を打ち出しています。
 
制度の見直しもあることですし、今後は効率的に資産を増やすべく、少しずつ投資にシフトしていきたいところです。
 

出典

パワープランニング株式会社 円安・物価上昇に関する意識調査(PR TIMES)
総務省 2020年基準 消費者物価指数 全国 2022年(令和4年)8月分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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