更新日: 2022.10.27 その他老後
70代の貯蓄額は平均どれくらい? 貯蓄ゼロの世帯はどうすればいい?
本記事では、70代の平均貯蓄額について解説します。70代で貯蓄ゼロでも今から貯めていけるおすすめの貯蓄方法もまとめましたので、老後資金の確保が不安な人、70代に向けて貯蓄への意識を高めたい人は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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70代の平均貯蓄額はどれくらい? 貯蓄事情を解説
厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況 II各種世帯の所得等の状況」によると、世帯主の年齢が70歳以上の平均貯蓄額の状況は1233万5000円でした。世代別で平均貯蓄額が最も高いのは、60~69 歳の世帯の1461万7000円となり、70代になると貯蓄額が減少傾向にあることが分かります。
70歳以上の貯蓄の増減状況を見ると、同調査で「貯蓄が減った」と回答した70歳以上は全体の42.9%にもなり、「貯蓄が増えた」と回答したのは4.5%ほどです。なお、貯蓄が減った理由として挙げられたのが、日常の生活費への支出(72.1%)、入学金、結婚費用、旅行等の一時的な支出(17.4%)、株式等の評価額の減少(11.0%)、土地・住宅の購入費(5.0%)、その他(27.8%)でした。
貯蓄ゼロの世帯は全体の約2割
金融中央広報委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(平成19~令和2年)」によると、70代以上で金融資産非保有と回答した世帯は全体の約2割となる18.6%でした。
2019年に話題となった「老後2000万円問題」にて老後資金に2000万円が必要とされていますが、70代以上で2000万円以上の金融資産を保有する世帯は全体の約3割となる29.4%です。
ゼロから始める70代からの貯蓄! おすすめの方法2選
70歳以上の貯蓄ゼロ世帯でも、今から老後生活資金確保のための貯蓄を行うおすすめの方法が2つあります。それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なるので、自分に適した貯蓄方法を見極める必要があります。詳しく解説するので参考にしてください。
資産運用
株式や債券、投資信託で資産運用をするのも、貯蓄を増やすのに有効な方法です。利息や配当等の収益を得られればお金を増やしていけます。
ただし、貯蓄より大きな利益を得られる可能性が高い方法ではあるものの、さまざまなリスク要因がある点に注意しないといけません。利益を見込んで運用商品を購入する必要があったり、売却するタイミングによっては元本割れしたりするケースも十分に考えられます。
持ち家がある人向け! リースバック契約
持ち家がある人に限定されますが、リースバックという不動産売買と賃貸借契約が一体化したサービスを利用して現金を手に入れる方法があります。「お金は必要だけれど慣れた自宅から引っ越したくない」「住宅ローンの返済負担をなくして老後生活資金を確保したい」といった人におすすめです。
リースバック契約は、まずリースバック会社へ自宅を売却し、その後に賃貸借契約を締結します。売却後も自宅に住めるため、引っ越す必要はありません。また、所有者がリースバック会社になるため固定資産税の納付がなくなります。
自身の老後生活をもとに資金を準備しよう
「老後2000万円問題」によって、老後生活に必要な資金は2000万円とされているものの、貯蓄が到底2000万円には届かない、もしくはゼロという70代の一定数の世帯がいることが分かりました。
いざ70代になってみて、「貯蓄ゼロで余裕のある生活ができない」とならないために、定年退職前の早い段階で計画的な貯蓄をするのも重要です。また、70代になって公的年金以外に現金を増やす方法を検討するなら、資産運用やリースバック契約なども視野に入れてみてください。
出典
厚生労働省 2019年 国民生活基礎調査の概況 Ⅱ 各種世帯の所得等の状況
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成19年~令和2年) 各種分類別データ(令和2年)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部