更新日: 2022.10.31 定年・退職
老後は楽していられない! セカンドライフを送る前に、定年後に行う手続きをチェック!
決められた期限までに手続きを完了しておかないと、不用意な損失が発生する可能性があります。この記事では、定年退職前後に行う必要がある手続きについて確認していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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退職日までに準備すべきこと
定年退職の際に気をつけるべき手続きは主に3つあります。「年金」「医療保険」「税金」です。それぞれ、退職前までに注意しておくべきことを確認しましょう。
・年金
管轄する日本年金機構から定期的に送付される「ねんきん定期便」などの記載事項を日頃からよく確認しておくことが重要です。特に、過去の加入記録に漏れがないかどうかに注意します。
年金支給開始年齢の3ヶ月前になると「年金請求書」が届きます。印字された内容を確認し、請求に必要な書類をそろえましょう。不明であれば年金事務所に問い合わせます。退職前に会社に預けてある「年金手帳」を返却してもらうことも忘れないようにしましょう。
・医療保険
退職後の保険について、任意継続被保険者制度を用いて現在の保険を継続するか、新たに国民健康保険に入るかについて考えておきます。いずれにせよ、健康保険証のコピーを取っておきましょう。
・税金
会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出します。退職金から源泉徴収する所得税の算定に用いられる書類です。提出しないと、退職所得税控除が適用されなくなる場合があります。
定年退職後に行うべきこと
退職前に始めた手続きを退職後に完了させる流れになります。こちらのほうが「本番」にあたるので、以下に紹介する手順に注意して滞りなく進めましょう。
・年金
受給開始年齢に達していれば、郵送または年金事務所などで請求手続きを行います。受給開始年齢に達する3ヶ月前に日本年金機構から送られてくる「年金請求書」の黄色部分に必要事項を記入して、指定された添付書類とともに提出します。
スムーズに進めば、年金の受給権が確認された1〜2ヶ月後に「年金証書・年金決定通知書」が届くでしょう。さらに、その1〜2ヶ月後に「年金支払通知書」または「年金振込通知書」が送付され、年金受け取りが開始されます。
・医療保険
任意継続被保険者制度を利用して継続する場合は、退職後20日以内に「任意継続被保険者 資格取得申出書」を健康保険組合に提出します。折り返し送付される「払込取扱票」を用いて納付期限までに初回保険料を振り込みましょう。
その後、「保険証」と「保険料納付書」が届くので、2回目以降の保険料を振り込むことになります。なお、新たに国民健康保険に加入する場合は、健康保険証を会社に返却して「資格喪失証明書」をもらい、退職後14日以内に役所で手続きを行います。
・税金
会社から送られてくる「退職所得の源泉徴収票」や「給与所得の源泉徴収票」をもとに確定申告を行いましょう。これらの源泉徴収票などを含む「所得を証明する書類」、マイナンバーカードなどの「本人確認書類」、医療費などの「控除証明書」、および「銀行口座がわかる書類」に「確定申告書」を添付して提出します。
提出先は住所地を所管する税務署の窓口、または郵送で提出期間内に行います。電子申告を利用する場合は、オンラインでの提出も可能です。
チェックリストなどを活用して漏れなく確実な手続きを
会社員として組織に所属しているときには、さまざまな手続きは会社の総務部門などに代行してもらえるので、日常的に意識することは少ないかもしれません。
ところが、退職前後には自ら行う必要がでてきます。退職が近づいた時点で会社からアドバイスがもらえるのなら、ぜひその機会を利用しましょう。また、漏れなく確実に手続きを終えるためには、チェックリストなどを活用するとうっかりミスを防げます。
出典
日本銀行情報サービス局内 金融広報中央委員会 退職前後の4大手続き(スケジュール)
全国健康保険協会 健康保険任意継続制度(退職後の健康保険)について
日本年金機構 老齢年金の請求手続きのご案内
東京不動産健康保険組合 任意継続被保険者制度(退職後の健康保険)について
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部