更新日: 2022.11.22 その他老後

リバースモーゲージの仕組みとは? メリット・デメリットや注意点を解説

リバースモーゲージの仕組みとは? メリット・デメリットや注意点を解説
リバースモーゲージは、シニア層にとって便利な仕組みです。しかし、今住んでいる家を手放すことなく生活費を借り入れられるものの、具体的な仕組みやメリット・デメリットについて分からない人もいるでしょう。
 
本記事では、リバースモーゲージを利用する前に知っておきたい、メリット・デメリットを解説します。注意点を知ったうえで、利用を検討するとよいでしょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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リバースモーゲージの仕組みとは

リバースモーゲージとは、今住んでいる家を担保にして、月々の年金として生活資金を借り入れし、生存中は利息分のみを支払い、借入人が死亡した際に担保になっている家を売却することで借入金の返済をする仕組みです。自宅が担保になるものの、継続して住み続けられる点が大きな特徴といえます。
 
リバースモーゲージを提供するのは主に大手金融機関や地方自治体と、信頼性が高い点も特徴です。
 

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージは、住んでいる家を失うことなく生活費を借り入れできる以外にも、多くのメリットがあります。貯金が多くないなどの理由で老後の生活が心配な人にとっては、お金の不安を軽減できる内容もあるでしょう。また、自身が亡くなった後の家族の住まいについて悩んでいる人にもおすすめの仕組みです。本項ではリバースモーゲージの3つのメリットについて見ていきます。
 

老後の支出を抑えられる

リバースモーゲージを利用した借り入れの返済は、毎月の利息のみです。そのため、支出を最小限に抑えられる特徴があります。住む家を確保したうえで、資産の目減りも抑えられるでしょう。
 

高齢でも利用しやすい

シニア層向けに作られた仕組みであるため、多くの金融機関では申し込みできる年齢の上限を緩く設定しています。また、完済時の年齢上限を設けないサービスが多いのもメリットです。ただし反対に、申込時○○歳以上と年齢下限が設けられている場合があるので注意してください。
 

配偶者が契約を引き継げる

借入人が死亡した場合、配偶者が契約を引き継ぐことができるように設定した金融機関も多くあります。自身の死後に配偶者が住む場所に困るというリスクも減らせ、生活費も引き続き借り入れができるでしょう。
 

リバースモーゲージのデメリット

多くのメリットがある一方、リバースモーゲージにはデメリットもあります。リスクや制約を理解しないで契約しようとしても申し込みができなかったり、メリット以上にデメリットを感じてしまったりすることもあるでしょう。ここでは、主な3つのデメリットについて解説します。自分に当てはめて、メリットがデメリットを上回るかシミュレーションしてみましょう。<  

長生きのリスクがある

超高齢化社会の現代では長生きする人は多く、また誰しもがいつ死ぬか予想はできません。そのようななかで、長生きしたけれど生活費がかさみ、最初に設定された融資限度額以上の金額を使い切ってしまうこともあります。融資上限に達すると、元金と利息の一括返済をしなくてはなりません。その場合、家を失ったり借金を抱えてしまったりするリスクも考えられます。
 

制約がある

リバースモーゲージの申し込みには制約があります。主な制約として以下のものがあります。
 

●契約者に年金等の一定の収入がなくてはならない
 契約の際、契約者に年金等の一定の収入があるかが条件になるケースがあります。
 
●同居家族は契約者、配偶者、親、子に限る
 担保に入れる家に同居できるのは、契約者のほかは配偶者、親、子に限られる場合も多いです。
 
●相続人の同意が必要
 家を担保に入れる際は、子どもなど相続人の同意を得なくてはなりません。
 
●地域や不動産の種類
 担保に入れられる不動産にも条件があり、地域や種類(戸建てのみでマンションは不可であるなど)によっては契約できないこともあるでしょう。

 

金利変動・不動産価値下落リスクがある

リバースモーゲージは、金融機関の多くが変動金利を採用しています。金利が上昇した場合、月々の返済額が増えることもあるでしょう。また、不動産の価値が落ちるというリスクも考えられます。生存中に土地や建物の価値が下落してしまうと、融資限度額が見直される懸念は見逃せません。
 

メリット・デメリットを知ってリバースモーゲージの利用を検討しよう

リバースモーゲージは高齢者が利用できる便利な仕組みとはいえ、メリットだけでなくデメリットもあります。利用には、リスクや制約といった注意点をしっかりと把握しつつ検討をしてみましょう。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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