更新日: 2022.12.19 その他老後

「50代おひとりさま」×「年収400万で貯金100万以下」の場合、老後は安心して暮らせる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「50代おひとりさま」×「年収400万で貯金100万以下」の場合、老後は安心して暮らせる?
恋人や配偶者を持たないおひとりさまが増えている傾向にあります。旅行や買い物など自由に過ごせる時間が多い反面、老後の不安を感じる人も少なくありません。例えば、50代は60代まで数年ありますが、より老後のことを考える機会も多いようです。
 
そこで、例として、年収400万円、貯金は100万円以下という50代単身世帯の場合、老後お金の心配はないのかについて解説します。
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50代の未婚率は約21.2%

内閣府男女共同参画局が令和4年2月に発表した「結婚と家族をめぐる基礎データ」によると、50代の未婚率(2020年時点)は男性25.9%(50歳25.9%・55歳21.5%)、女性16.4%(50歳16.4%、55歳12.9%)となっています。未婚率は増加傾向にあり、老後の生活資金について早い段階から対策をしておく必要があります。
 

・60代単身世帯の年間平均支出は約165万円

厚生労働省が発表した2021年度の「家計調査家計収支編」によると、老後を65歳以降とした場合、単身世帯での年間平均支出は164万6521円です。また、男女別で見ると、男性が163万4522円、女性が165万1834円となっています。
 

・老後に必要な費用

厚生労働省が発表した「令和3年簡易生命表」によると、平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳です。65歳の平均余命は男性19.85歳、女性24.73歳となっています。そこで、65歳以降にかかる費用を年間平均支出と平均余命から算出してみましょう。その結果、老後は男性約3244万5262円、女性約4084万9855円必要であることが分かりました。
 

老後に安心して生活するには

手取り額はおよそ年収の75~85%になるとされています。つまり、年収400万円の場合は「400万円×0.75(0.85)=300万円(340万円)」となり、手取り額は300万~340万円です。50歳だった場合、65歳で退職する(64歳まで働く)として、その間の収入は4500万~5100万円です。
 

・老後の生活に使える金額は約1500万~2100万円

35~59歳の単身世帯の平均支出は年間216万1307円(男性227万7033円、女性197万6984円)です。60~64歳の年間平均支出が169万3506円(男性166万176円、女性171万1273円)となっています。
 
ここから算出すると、老後の生活に使える金額は1491万9400円~2091万9400円(男性1392万8790円~1992万8790円、女性1667万3795円~2267万3795円)です。
 

・老後の生活には約1300万~2400万円足りない

老後の生活に足りない金額を出すには「(老後にかかる支出額)−(64歳時点での老後に使える金額)」で計算します。
 
この計算式に当てはめて算出した結果、男性が1251万6472円~1851万6472円、女性が1817万6060円~2417万6060円不足しているという結果になりました。貯金が100万円以下だった場合でも、退職金や年金を生活費として使えれば、老後も生活はできるでしょう。
 
ただ、金銭的に余裕がある生活ではないため、老後に備えて何らかの対策をしておく必要があります。
 

年収400万円で老後の生活に余裕をもたせるには早めの対策が必要

年収400万円は決して低いわけではありませんが、老後(65歳以降とする)に平均寿命まで暮らす場合には安心とはいえません。年収400万円と100万円以下の貯金に加えて、退職金や年金があれば生活することはできるでしょう。ただ、金銭的な余裕はないので、退職するまでに老後の生活のための何らかの対策をしておくのがおすすめです。
 

出典

内閣府男女共同参画局 結婚と家族をめぐる基礎データ 配偶関係別の人口構成比

厚生労働省 家計調査 家計収支編 第4表 世帯人員・世帯主の年齢階級,世帯属性別世帯分布

厚生労働省 家計調査 家計収支編 第10表 1世帯当たり年間の品目別支出金額 男女、年齢階級別

厚生労働省 令和3年簡易生命表

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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