更新日: 2019.01.10 セカンドライフ

波平さんの時代は終わり、新しい時代の到来!?サザエさんから見る、老後について考えてみた。

波平さんの時代は終わり、新しい時代の到来!?サザエさんから見る、老後について考えてみた。
日曜日の午後6時30分といえば「サザエさん」。今も安定した視聴率を誇っていますが、かつては自分たちと重ね合わせて見られるところが多かった場面も、時代の流れとともに、昭和世代が当時を懐かしく思い出す番組へと変わっています。
 
サザエさんから見る、老後について考えてみました。

柴沼直美

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

波平さん時代の第2の人生は15年間VS.現在は25年間

サラリーマンの定年年齢は60歳になったのは1974年といわれています。1970年であれば55歳前後。当時の平均寿命は男性が67.7歳、女性が72.9歳(厚生労働省簡易生命表)。すなわち、第2の人生の時間はわずか10年余りだったのです。
 
これに対して、現在は定年60歳。再雇用で65歳として平均寿命85歳と考えれば、第2の人生は20~25年ということになります。
 

年金のカバー率は96% VS 70%

退職金は企業によって支払うところもあれば、そうでないところもあり、支払う企業であっても計算方法や支払い基準はバラバラです。しかも1970年代当時の相場を知ることは不可能ですので、現在の数字を示しておきます。
 
厚生労働省や日本経団連による退職給与調査によれば、35年以上勤務した大学卒業の場合の退職金は、平成15 年では1886万円、平成20年では2191万円となっています。
参考http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/08/3d.html
 
この数字から推し量るのは難しいので、主たる収入源を年金と考えた場合、1970年の月額老齢年金は1万4400円(厚生労働省年金局より)、当時の初任給は1万5000円と言われています。
 
となるとカバー率は96%、現在のサラリーマンの月額平均老齢年金14万5683円に対して大卒初任給は約20万円とすると、カバー率は70%となります。
 

前提が違いすぎる今は、自分で収入の上乗せを

ここまで見てきて、今の時代に第2の人生をお金の心配なく過ごすためには、いかに工夫が必要かわかります。節約するといっても限度があります。加齢とともに保険ではカバーできない医療関連費用を考えると、どうしても上乗せを考えなければなりません。
 
ちなみにハローワークインターネットサービスで「東京都・年齢不問」だけにチェックをつけて検索したところ1万8000件の求人が見つかりました(2018年5月6日現在)。
 
圧倒的に多いのが介護・医療事務関連ですが、一般事務、販売など幅広い業種で求人票を出しているのが確認できます。「年齢制限が」としり込みせず、自分年金を作ってみてはいかがでしょうか。
 
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

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