高年齢求職者給付金とは? 失業保険と同時に受け取ることはできない?

配信日: 2023.01.23

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高年齢求職者給付金とは? 失業保険と同時に受け取ることはできない?
65歳以上の高齢者向けの失業保険はあるのか、65歳未満の失業保険より給付金は多いのか少ないのかなど、65歳以上で失業した際にもらえる手当について気になる人も多いのではないでしょうか。
 
65歳以上の高齢者が失業した場合、失業保険の支給要件に該当しません。その代わりとして、「高年齢求職者給付金」が支給されます。
 
本記事では、65歳以上で失業した際に支給される高年齢求職者給付金について解説しますので、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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高年齢求職者給付金とは

「高年齢求職者給付金」とは、65歳以上の雇用者が失業した際に支給される手当です。「65歳以上を対象にした失業手当」と解釈するケースもありますが、失業した人が65歳以上であること以外に、65歳以降に失業していることも必要だからです。
 
例えば、65歳未満で失業した場合は失業手当が支給されますが、65歳の人には失業手当が支給されません。高年齢求職者給付金の支給対象となるのは、以下の要件に該当する人に限ります。
 

・離職の日以前1年間に、通算6ヶ月以上の雇用保険被保険者期間があった
・失業状態にある
・ハローワークで求職の申し込みを行い、就職の意思がある
・就職する能力があるにも関わらず、就職先がみつからない

 
あくまでも就職の意思や能力があることが前提で、以下に該当する場合は高年齢求職者給付金の支給対象になりません。
 

・家事に従事する
・学業に専念する
・家業に従事して職に就くことができない
・自営を開始、または自営準備に専念する
・次の就職先が決まっている
・雇用保険の被保険者とならない短時間のみで働こうとしている
・自分の名義で事業を営んでいる
・会社役員などに就任している
・すでに就職・就労中である
・パート・アルバイトとして働いている
・同一事業所で就職や離職を繰り返しており、再び同一事業所に就職の予定がある

 

高年齢求職者給付金の支給日数と支給金額

65歳以上で受け取れる高年齢求職者給付金は、以下のように雇用保険の被保険者だった期間によって受け取れる基本手当日額が異なります。
 

・雇用保険の被保険者だった期間が1年未満の場合:30日分
・雇用保険の被保険者だった期間が1年以上の場合:50日分

 
基本手当日額は、離職前の6ヶ月間の賃金総額を180で割った金額の50~80%です。被保険者期間や離職前の6ヶ月の賃金総額によって変動する点に注意してください。
 
もう一つの注意点として、受給期間は離職日の翌日から1年間です。日数分の支給を受けるためにも、早めに求職申し込みの手続きを行いましょう。また、「正当な理由がない自己都合による退職」「自己の責めに帰すべき重大な事由による解雇」に該当する場合、求職の申込日から7日間の待機が経過した後に高年齢求職者給付金が支給されます。

 

高年齢求職者給付金と失業手当の併給不可

高年齢求職者給付金と失業手当の併給はできません。高年齢求職者給付金は65歳以上の人に支給、その一方で65歳未満の人に支給されるのが失業手当だからです。
 
年齢によって、どちらの手当が支給されるかが決まるため、同時に受け取れない仕組みと解釈するとよいでしょう。ただし、65歳未満で失業手当、65歳以上で高年齢求職者給付金の給付を受けることは可能です。
 
高年齢求職者給付金は、最大で受け取れるのが基本手当日額の50日分です。それに対し、失業手当は就職困難者を除くと最大330日です。失業手当のほうが支給総額は多いため、最長受給日数である330日間受け取るのがお得と思う人もいるでしょう。
 
また、基本手当日額も高年齢求職者給付金は最高6850円、失業手当は最高8355円となり、受け取れる総額が多くなります。

 

高年齢求職者給付金を満額受け取るには早めに手続きを

65歳以上で失業した場合、失業保険ではなく高年齢求職者給付金が支給されます。年金受給者も給付可能で、受け取れる年金が減額されることもありません。支給要件に該当する高齢者にとってメリットの多い制度といえるでしょう。
 
注意点として、高年齢求職者給付金を受け取れる期間は「離職の翌日から1年間」と定められています。ハローワークで求職の手続きを行うタイミングが遅れると、支給金額が少なくなるリスクが高いです。高年齢求職者給付金を満額受け取るためにも、早めに手続きを済ませましょう。

 

出典

ハローワークインターネットサービス 基本手当の所定給付日数
厚生労働省 離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内>
厚生労働省 雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和4年8月1日から
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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