安い老人ホームを求めて「介護移住」も検討中です。注意点はありますか?

配信日: 2023.02.14 更新日: 2023.02.15

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安い老人ホームを求めて「介護移住」も検討中です。注意点はありますか?
老人ホームは都市部であればあるほど入居料が高くなりますし、入居料が安い特別養護老人ホームはなかなか空きが出ません。そうしたことから、安い老人ホームへ入居するために地方への移住を考えている人も多いのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、地方の施設へ入居するための介護移住を行ううえで、気をつけておくべきいくつかのポイントについて詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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特養は都市部ほど高倍率!

厚生労働省の発表によると、認知症の高齢者が2020年時点では600万人と推計され、2025年には700万人を超えると予測されています。そんななか、政府はさまざまな施策を行っています。認知症の高齢者が入居できる、特別養護老人ホーム(特養)もその一つです。
 
特養では、入浴や排せつ、食事などの介護のほか、日常生活の世話や機能訓練なども行ってくれます。また、特養は公的な施設のため、比較的安価で入居できるというのも大きなメリットです。
 
ただし、特養は地域によって待機期間に差があることで知られています。特に都市部の場合、入居条件を満たしていてもなかなか入居することができません。厚生労働省が2022年に発表した報告によると、要介護3以上の高齢者のうち、およそ25万人が入所申し込みをしているのにもかかわらず入居できていないということです。
 
このような現状から、地方の特養や老人ホームへ入居するため、都市部から地方へと移住しようと考えている人が増えているようです。
 

都市部と地方、それぞれのメリットとデメリット

都市部の特養や老人ホームと地方の特養や老人ホームには、それぞれメリットとデメリットがあります。まずは両者をしっかり比較し、地方へ移住するかどうかを決めましょう。
 

・都市部の特養や老人ホームのメリット

都市部は交通手段が発達しているため、移動が便利です。また、これまで築いてきた友人・知人との人間関係を保つことができます。
 

・都市部の特養や老人ホームのデメリット

都市部の特養は希望者が多くなかなか入居できませんし、老人ホームは費用が高額になりがちです。また、特養に入居できる条件は原則要介護度3以上の人です。したがって、要介護度が低い人が入れる可能性はかなり低いです。さらに、要介護度が高い人でも希望するタイミングで入居するのは難しいでしょう。
 

・地方の特養や老人ホームのメリット

入居費用を都市部よりも安く抑えることができます。また、広域型特別養護老人ホームでは、全国各地の特養や老人ホームから申し込むことができるため、設備やサービスなどで選択肢が増えます。
 

・地方の特養や老人ホームのデメリット

交通が不便な場所にあることも多いので、外出しづらいです。場所によっては、万が一のときに家族がすぐに駆け付けられないかもしれません。また、新しい人間関係を築かなければならないことが、ストレスになってしまう可能性も考慮すべきです。
 

地方の特養や老人ホームを探すうえで気をつけておくべきポイント

最後に、地方の特養や老人ホームを探すうえで気をつけるべきポイントをいくつか紹介します。
 

・環境の変化

都市部と地方では一日を通しての気温の移り変わり方、時間の感覚、文化などが異なります。パンフレットなどでの情報だけでなく、体験入居の制度などを活用して実際に過ごしてみた感覚が自分に合うかどうかをよくチェックしておきましょう。
 

・移動範囲

都市部では、徒歩や電車で買い物をしたり娯楽施設へ行ったりすることは、それほど難しいことではありません。しかし、地方では車での移動が中心であることが多いため、自身での行動範囲がどうしても狭まってしまいます。そのことにストレスを感じないかどうかも、あらかじめ確認しておく必要があるでしょう。
 

事前の情報収集が大切!

地方に移住して特養や老人ホームに入居する場合には、あらかじめ想定される問題をクリアできるかどうかが重要なポイントになります。パンフレットなどから得られる情報を集めるのはもちろんのこと、実際に現地を訪れて感覚的な情報を集めることも大切です。また、地方へ移住する際には家族の了解、協力が得られるようにもしておきましょう。
 

出典

厚生労働省 知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス 認知症

厚生労働省 特別養護老人ホームの入所申込者の状況 (令和4年度)

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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