更新日: 2023.04.18 セカンドライフ

令和5年の年金平均受給額は「22万4482 円」。老後の生活に備えて何をすべき?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

令和5年の年金平均受給額は「22万4482 円」。老後の生活に備えて何をすべき?
老後、年金がもらえるからと仕事を辞めようと考えてはいるものの、本当に年金だけで生活することは可能なのでしょうか。実際に必要な金額を考えると、年金の平均的な受給額だけでは足りないように感じられ、不安を抱く人も多く存在します。
 
今回は、年金だけで生活する場合にどのような生活になるのか、老後も余裕をもって生活できるためにできる工夫にはどのようなものがあるのかについて、ご紹介していきます。
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年金だけで生活するとどうなる?

年金受給額の平均は令和4年度の時点で21万9593 円、令和5年で22万4482 円と厚生労働省が提示しています。国民年金の場合は6万6250 円程度なので、1ヶ月の生活費を国民年金あけで補うのは不可能です。
 
今回は厚生年金を満額受給できているものとして、ご紹介していきます。
 

単身世帯の場合

単身世帯で一人暮らしをする場合、厚生労働省の調査では1ヶ月あたり15万5046円かかるとされています。厚生年金が満額支給されるのであれば、ある程度生活に余裕を持つことが可能です。厚生年金は会社に勤めている人が対象となりますので、場合によっては国民年金のみの需給になってしまいます。
 
ある程度長い間厚生年金を支払っていたのなら、ある程度余裕のある生活ができますが、自営業などの場合は国民年金のみになるので、予め貯蓄をしておいたり、長期的に働ける仕事を探す必要があります。
 

夫婦二人世帯の場合

夫婦二人世帯の場合、1ヶ月あたりの必要な生活費は23万5120円とされています。夫婦ともに年金を受け取れる年齢になっていればある程度余裕はあるものの、片方だけしか受け取れないとなると、生活は圧迫されます。
 
普通に生活をしていると厚生年金だけでは足りない状況になってしまいます。光熱費の基本料金や、家賃の安い物件に引越す、携帯電話などの通信量を安いプランに替えるなどの工夫が必要です。夫婦二人とも受け取れる状態であれば、ある程度の余裕はありますが、片方しか受け取れない状況の場合は年金だけ、というわけにもいかないようです。
 

余裕ができるように工夫する

年金だけでの生活も可能ですが、やはり老後は余裕をもっておきたいものです。厚生年金の場合、より長く働くことで貰える年金額も増えます。老後もアルバイトをすることで、ある程度補填もできます。
 

長めに働く

厚生年金は70歳まで加入し、そのまま働き続けることで貰える金額が増やせます。老後にもらえる金額を少しでも多くしたいと考えているのなら、現在勤めている会社で長めに仕事をしたり、70歳まで仕事ができる企業に就職したりと、長く働けるようにするとよいでしょう。
 
長めに働けば貯蓄する期間も長くなりますので、年金に加え、貯金も増えてある程度生活に余裕ができます。
 

アルバイトをする

老後、年金を受け取りながらパートやアルバイトをするという方法もあります。年金受給者は年金に加え、働いている会社の給与やボーナスを合計し、12ヶ月で割った1ヶ月分が47万円以下であれば、年金が減額されることはありません。
 
あまりに過酷な労働では体に負担が掛かってしまいますが、シルバー人材センターなどで仕事を探せば、高齢者向けの求人もあり、そこまで大きな負担にはなりません。
 
特に単身世帯の場合、地域との接点がないと自身の体に何かがあった場合、周囲が気が付きにくくなってしまいます。有事の際にだれかに気が付いてもらえる環境を作るという意味でも、年金を受給しながらのパートやアルバイトは良い手段です。
 

まとめ

実際に年金だけで生活するとなると、厚生年金を満額受給できないと難しいのが現状です。国民年金の場合は受け取れるようになっても6万円前後ですので、それだけで生活するのは困難です。予め貯蓄をしておいて、年金受給後は仕事をせずに過ごすという方法もあります。
 
パートやアルバイト、正社員として年金が減額されない程度に働きながら過ごすのもよいでしょう。老後を年金だけで過ごそうと考えている場合は、厚生年金の受け取れる金額をチェックし、必要と思われる分を貯金しておきましょう。
 

出典

厚生労働省 年金額改定
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)Ⅱ総世帯及び単身世帯の家計収支
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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