

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
65歳以上の家計は赤字
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編) 2022年(令和4年)平均結果の概要」より、65歳以上の夫婦のみの無職世帯について、毎月の収支がどのくらいなのかを見てみましょう。
<65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支-2022年->
実収入:24万6237円
総支出:26万8508円
赤字額:2万2271円
65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、実収入より総支出のほうが多く、家計は毎月2万2000円ほどの赤字となっています。
実収入24万6237円のうち、年金など社会保障給付による収入は22万418円となっており、毎月の全収入の90%近くを占めます。また、総支出のうち、税金や社会保険料などの合計額(非消費支出)は3万1812円、食費や住居費など本人が生活のために使うお金(消費支出)は23万6696円となっています。
赤字を補う方法と必要な金額
毎月の赤字額2万2000円を補うためには、今までの貯蓄を取り崩して生活する必要があります。単純に計算すると、1年間で26万4000円(2万2000円×12ヶ月)、10年間で264万円(26万4000円×10年)、20年間では528万円(26万4000円×20年)が赤字補てんのために必要です。
しかし実際には、上記の金額だけでは老後の貯金として十分ではありません。例えば大きな病気やけがをした場合、毎月の支出とは別に、手術や入院をするための医療費がかかります。また、長年住んでいる住居が古くなり、リフォームや修繕が必要になるケースもあるでしょう。
一般的に、老後資金としては夫婦2人で少なくとも1000万円、理想では2000万円ほど貯金しておくと安心だといわれています。生活を切り詰めれば、さらに少ない貯金でも生活ができるかもしれませんが、より健康で豊かな生活を送るためには、できるだけお金を準備しておくのがよいでしょう。
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老後資金を貯める方法
1000万円以上のお金を貯めるのは難しいと感じるかもしれませんが、計画的に貯金していけば十分達成できる金額です。例えば、65歳で会社を退職するとき、退職金としてまとまったお金を受け取ることができる人もいるでしょう。退職金がもらえる場合、老後資金に大変役立ちます。
退職金がない人でも、毎月5万円を貯めることができれば1年間で60万円、20年間で1200万円の貯金が達成できます。遅くとも40代から貯金を始めれば、老後にも間に合うでしょう。
妻が専業主婦の場合、パートで働き、月に5万円ほど収入を増やすという方法も有効です。増えた収入分を全て貯金に回せば、老後資金を準備することが可能です。
まとめ
現在、家計が赤字のなか、なんとかお金をやりくりして生活している高齢者の家庭は多くあります。将来、経済的にも精神的にも豊かな老後を過ごすためには、まとまった貯金が必要となります。本記事で紹介した内容を参考に、自分たちの老後のマネープランについても見直してみてはいかがでしょうか。
出典
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編) 2022年(令和4年)平均結果の概要
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者