更新日: 2023.04.24 定年・退職

【定年後の再雇用】給与相場は? 減額なら給付金を視野に入れてみよう!

【定年後の再雇用】給与相場は? 減額なら給付金を視野に入れてみよう!
定年後も同じ会社に再雇用してもらう予定だけど、給与が大きく下がるのでは……と不安を感じていませんか?
 
再雇用後は雇用形態が変わるため、定年前と同じ条件で働くことは難しくなります。再雇用後の給与によっては、不足分を何らかの形で補わなければなりません。
 
ここでは、定年後の再雇用の給与相場について解説します。給与が大きく減額された場合に活用できる給付金も紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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再雇用後の給与相場は?

再雇用後は雇用形態が変わることもあり、定年前よりも給与が下がる人が大半です。多少の減額であれば定年前とさほど変わりないものの、大きく減額される場合は、生活水準を下げなければなりません。
 
ここでは、再雇用後の賃金はどれくらいかを解説します。
 

再雇用後の賃金

再雇用後の賃金は、定年前に比べると大きく下がる傾向にあります。定年の年齢は一律で定められているわけではなく、60歳としているところもあれば、65歳にしている企業もあります。
 
2025年には65歳までの雇用確保が義務付けられているため、現段階から定年を引き延ばす企業も増えているようです。
 
現在の定年である60歳以降は、定年直前の55~59歳の平均給与529万円を大きく下回ります。60~64歳は423万円、65~69歳は338万円、70歳以上は300万円です。
 
また、平均給与額は男女で大きく変わります。60~69歳の男性は423~537万円であることに対し、女性は216~262万円です。どちらも雇用形態が変わると100万円近く給与が下がると考えておきましょう。
 

再雇用後に50%以上のダウンも!?

再雇用後の給与は性別だけでなく、企業規模によっても異なります。
 
厚生労働省が発表した「高年齢者の雇用・就業の現状と課題 II」によると、従業員数49人以下の小規模企業は、再雇用後の減額割合が20%未満にとどまるケースが多くなっています。
 
50人以上の従業員を持つ企業は30~40%の減額が行われているようです。従業員数が1000人を超える大規模企業だと、定年前から50%以上も減少したとの声が多くあります。定年直後の給与が平均の529万円だとしても、60歳を迎えてから264万5000円にまで下がる可能性もあるでしょう。
 
企業によって再雇用後の雇用条件は異なります。再雇用を希望する場合は、定年前から詳しい条件について聞いておくことがおすすめです。
 

再雇用後の資金不足は給付金で補う

再雇用後に給与が大きく減額された場合は、高年齢雇用継続給付金を受け取ることをおすすめします。高年齢雇用継続給付金とは、支給要件に当てはまる場合、賃金の低下率に応じて給付金を支給するものです。
 
受給要件は、再就職手当など雇用保険の基本手当を受け取っていない60歳以上、65歳未満の方です。そのほかに、60歳以後の賃金が60歳時点の75%未満となっているか、被保険者期間が5年以上あるかも確認されます。
 
受給できるのは60歳になった月から、65歳になる月までです。支給率は賃金の低下率に応じて変わり、0.44~15.00%の間で推移します。
 
受給要件に当てはまる方は、必要な書類を持ってハローワークに足を運んでください。減額された分すべてを補填できるほどの給付金はもらえませんが、生活費の足しにできるでしょう。
 

定年後の賃金減額は給付金でのカバーがおすすめ

60~65歳で定年を迎えた後も、同じ会社で働く場合は、雇用形態を変えて再雇用となります。再雇用はいくつかの条件が変わり、中でも給与は大きく変更される恐れがあるため、再雇用を決める前に必ず確認しておきましょう。
 
60歳以降に再雇用を選択した方は、高年齢雇用継続給付金を受け取れます。受給要件を満たす場合は少額でも給付金を受け取れるため、減額分を少しでもカバーできるでしょう。
 
受け取るためにはハローワークで申請しなければなりません。忘れずに手続きを済ませておいてください。
 

出典

厚生労働省 Q&A~高年齢雇用継続給付~
厚生労働省 高年齢者の雇用・就業の現状と課題II
国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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