更新日: 2019.01.10 セカンドライフ

50代、60代でのんびりする時代は終了 「アラフィフ」「アラ還」の働き方とは

50代、60代でのんびりする時代は終了 「アラフィフ」「アラ還」の働き方とは
50代だからそろそろ引退、60代だからのんびり旅行しながら、という時代は終わり、最近では仕事の機会がなくなることへの不安を口にする人が増えてきました。
 
「アラフィフ」「アラ還」の働き方や、収入上乗せの手段を探してみました。
 
柴沼直美

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

年齢制限ギリギリでもなんとか雇って「もらいたい」という考えは捨てる

今の心細い年金を頼りにすることはできないために、私たちは何らかの形で自分たちの生活の術を確保しなければなりません。
 
しかし思いつく手段はやはり就労継続。「求人情報に長期キャリア継続の観点から年齢は45歳以下」というただし書きがある求人票に48歳の私は、誤差の範囲だから雇ってもらえるかもしれない」と言う人がいますが、「もしかしたら」「雇ってもらえる」という最初からイチかバチかの賭けに臨むような求人に応募するのは、時間と手間の無駄であると思います。
 
年齢を重ねるほど、キャリアも積み上がり、価値観も固まってくるために、雇う側としては「それでも欲しい」と思う特別な経験やスキルを持っていない限り、逃げ腰になるのは当然です。年齢とともにハードルは上がります。
 
それならば、従来の「従業員」という形ではなく別の収入確保の手段を見つけましょう。
 

副業禁止でなければ、「自分が好きなものや趣味」で少しずつ地盤を固める

現在就労中の人であれば就業規則を確認して、副業禁止と明確に謳っていなければ、少しずつ別の働き方を模索しましょう。
 
サラリーマンであれば今すぐに生活が成り立たなくなるというわけではないので、余裕をもって試してみることができます。その際、「年齢を重ねても」続けていけるもの、「機械にとって代わられないもの」という点を重視して、自身の経験が生かせる強みを掘り起こしていきます。
 

どんなにAI(人工知能)が進んでも、気持ちをくみ取り柔軟に対応できるのは人間だけ

よくAIが進んで人間の職業に置き換わるものとか、20年後には消える職業として士業(税理士や社会保険労務士など)があげられています。共通しているのはルールにのっとること。
 
役所に提出する公文書は、書式や形式が「決まっていて」「ルールにのっとって」「正確に」作成しなければなりません。このようなルールどおり、規定どおりに仕事を進めていくものは、AIが得意とするところですから、取って代わられてしかるべきでしょう。
 
一方、人の悩みを聞いたり愚痴を聞きながら「生の経験」を交換したり、それを適宜見直して柔軟に軌道修正するメンター的な仕事は、むしろさまざまな経験を重ねた人の出番です。
 
例えば英語が得意な場合、「どうすれば」ビジネスとして成功するか、「人のニーズを満足させられるか」という顧客側に立った独自の強みを追求すれば必ず見つかります。
 
単に「英語を教える」というどこにでもある一般的な見方ではなく、「独身女性が短時間で英語でのメール作成がスムーズにできるようになる」というあなたの強みが一番発揮できる場面を想定してみてはどうでしょうか。
 
「私には得意技はない」と言う人もいますが、振り返ってみれば必ず見つかるはずです。できることから始めて徐々に対応範囲を広げて副業を本業へと育てていきます。
 
慣れない資産運用を行って元本を棄損して落ち込むより、趣味を副業に育てるほうが収入を補う手段としては確実な場合が多々あります。
 
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

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