更新日: 2023.05.16 その他老後

退職後の不安を軽減!退職後にもらえる「支給金」について解説

退職後の不安を軽減!退職後にもらえる「支給金」について解説
退職後の大きな不安としては、金銭面があげられますが、一定の条件を満たせば、支給金を申請できる可能性があります。
 
本記事では、お金の不安を軽減する支給金について、支給条件や具体的な金額をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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失業したときには基本手当を検討しよう

雇用保険の基本手当は、失業中の生活の不安を軽減しながら、再就職を目指すために支給されます。以下の条件を満たせば、受給が可能です。

●失業の状態であり、就職する意思がある
●離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上ある

そのため、以下のような状態だと手当は受けられません。

●病気やけがのため、すぐに就職できないとき
●妊娠・出産・育児・家事などで、すぐに就職できないとき
●定年退職して、しばらく休養をするとき

受給できる1日当たりの金額(基本手当日額)は、年齢ごとに上限額が定められています。
 

年齢 基本手当日額
29歳以下 6835円
30~44歳 7595円
45~59歳 8355円
60~64歳 7177円

※厚生労働省「ハローワーク インターネットサービス 基本手当について」をもとに著者作成
 
離職日までの6ヶ月間に支払われた賃金を合計して、180で割った額のおよそ50〜80%(60〜64歳の方は45〜80%)が支給金額となります。
 

病気やけがの療養なら傷病手当金をチェック

傷病手当金は、疾病や負傷で働けない場合に、生活の安定を助けるために支給されます。以下の五つの要件を満たすと、受給が可能です。

●被保険者である
●業務外の疾病や負傷で療養している
●労務ができない状態
●療養のために4日以上仕事を休んでいる
●給与の支払いがない

支給金額は、支給開始日までの12ヶ月間に支払われた各標準報酬月額を合計したうえで平均したものを、30日で割り、さらに3分の2をかけた金額です。もしも、支給開始日までの期間が12ヶ月に満たない場合は、下記のうち、低い額のほうを使用して計算します。

●支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
●30万円(当該年度の前年度9月30日における全被保険者の標準報酬月額の平均額)

同じ傷病であれば、1年6ヶ月間受給可能です。
 

傷病手当金は退職後も継続して受給が可能

傷病手当金は、退職後でも継続給付を受けられます。受給を希望する場合は、以下の条件を満たしているかを確認しましょう。

●離職の日までに被保険者期間が継続して1年以上ある
●被保険者の資格喪失時に、傷病手当金を受給中、もしくは受給の条件を満たしている

ただし、退職日当日に出勤すると、継続給付を受けられなくなりますので、注意してください。
 

求職者支援制度なら職業訓練を受けながら支給金を受給できる

求職者支援制度は、再就職やスキルアップを目指す方が、無料の職業訓練を受けながら、求職活動のサポートを受けられる制度です。要件を満たす場合には、月に10万円の生活支援の給付金を受給できます。
 
訓練を受講するための要件は四つあります。

●ハローワークへ求職の申請をしている
●雇用保険被保険者、もしくは雇用保険受給資格者ではない
●就職の意思と能力がある
●支援する必要があるとハローワークに認められた

月額10万円の生活支援の給付金を、受給するための要件は八つあります。

●本人の収入が月額8万円以下
●世帯の収入が月額30万円以下
●世帯の金融資産が300万円以下
●原則、すべての訓練実施日に出席
●現在の住居以外に土地や建物を所有していない
●本人以外に、世帯にこの給付金を受給している者がいない
●これまでの3年以内に、特定の給付金の不正受給をしていない
●これまでの6年以内に、職業訓練受講給付金を受給していない

2023年4月以降は、支給要件の緩和や対象者が拡大され、育児や介護をする方にとっても、より利用しやすくなっています。
 

通所や寄宿に必要な金額が支給される可能性もあり

支給金はほかにも、訓練を受講している間に必要な金額が支払われます。
 

支給金の種類 1ヶ月ごとの支給金額 支給要件
職業訓練受講手当 10万円 上記の通り
通所手当 最大4万2500円 訓練施設へ通所するために交通費などが必要な場合
(本人の収入が月12万円以下で、世帯収入が月34万円以下の場合、ほかの要件を満たしていれば、通所手当の受給が可能)
寄宿手当 1万700円 訓練施設へ通うために、宿泊施設やアパートなどに入居して、住所の変更が必要だと認められた場合

※厚生労働省「求職者支援制度のご案内」をもとに著者作成
 

支給金の受給を検討するなら必ず条件の確認を

退職には金銭面の不安がつきものですが、制度を知っておくと、選択肢は大きく広がります。
受給を検討する場合には、あらかじめ、受給資格や金額について、しっかりと確認しておきましょう。
 

出典

厚生労働省 ハローワーク インターネットサービス 基本手当について
全国健康保険協会 傷病手当金について
厚生労働省 求職者支援制度のご案内
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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