更新日: 2023.07.04 その他老後

65歳以上で働いている人は900万人……!「平均収入」はどのくらい?

65歳以上で働いている人は900万人……!「平均収入」はどのくらい?
多くの方が、老後資金対策として、65歳以降も働くことを検討しています。総務省統計局の調査によると、65歳以上で働いている方は、900万人を超えており、年々増加している傾向にあります。
 
65歳以上の方が、どの程度の収入を得ているのかを把握することで、具体的な老後の資金計画を立てることが可能です。
 
本記事では、65歳以上の方の平均年収について、詳しく解説します。また、高齢者の就業者数や就業率についても紹介しますので、高齢者の就業状況や収入事情を把握して、老後の資金計画を具体化するために参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

65歳以上で働いている人(高齢就業者数)は900万人を超えている

総務省統計局の「高齢者の就業」によると、2021年における高齢者(65歳以上)の就業者数は909万人となり、過去最多となりました。
 
表1は、2011年から2021年までの、高齢者の就業者数の推移をまとめたものです。
 
【表1】
 

高齢就業者数
2021年 909万人
2020年 903万人
2019年 890万人
2018年 860万人
2017年 806万人
2016年 770万人
2015年 732万人
2014年 682万人
2013年 637万人
2012年 596万人
2011年 571万人

 
※総務省統計局 統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-「2. 高齢者の就業」をもとに筆者作成
 
高齢就業者数は、2004年以来、18年連続で前年比増加が続いています。
 

高齢者のおよそ4人に1人が働いている

総務省統計局の「高齢者の就業」によると、2021年の高齢者の就業率は25.1%であり、およそ4人に1人の高齢者が就業しています。
 
男女別の就業率は、以下のとおりです。
 

●男性:34.1%
●女性:18.2%

 
表2は、近年における、高齢者の就業率の推移をまとめたものです。
 
【表2】
 

高齢者の就業率
2021年 25.1%
2020年 25.1%
2019年 24.9%
2018年 24.3%
2017年 23.0%
2016年 22.3%
2015年 21.7%

 
※総務省統計局 統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-「2. 高齢者の就業」をもとに筆者作成
 
表2のとおり、高齢者の就業率は上昇傾向にあります。
 
また、70歳以上の高齢者の就業率に関しては、65~69歳の就業率よりも大幅に低く、近年では、17〜18%程度で推移しています。
 

高齢就業者は「卸売業、小売業」「農業、林業」などが多い

総務省統計局の「高齢者の就業」によると、高齢就業者数が最も多い産業は「卸売業、小売業」で、130万人、次に多いのは「農業、林業」で、104万人、その次が「サービス業(他に分類されないもの)」で、103万人です。
 
また、高齢就業者が、就業者全体に占める割合が最も高い業界は、「農業、林業」で53.3%、次に高いのが「不動産業、物品賃貸業」で26.8%、その次が「サービス業(他に分類されないもの)」で22.8%となっています。
 

65歳以上の平均収入

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、65歳以上の平均年収、および男女別の平均年収は、表3のとおりです。
 
【表3】
 

年齢 平均年収 男性
平均年収
女性
平均年収
65〜69歳 338万円 423万円 216万円
70歳以上 300万円 369万円 210万円

 
※国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」をもとに筆者作成
 
また、60歳から64歳の平均年収は423万円(男性537万円、女性262万円)であり、年齢が上がるにつれて、平均年収は低下する傾向がみられます。
 

全世代の平均収入

国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、全世代の平均年収は443万円であり、男性の平均年収は545万円、女性の平均年収は302万円です。
 
高齢者の平均年収と全世代の平均年収を比較すると、65歳から69歳の年齢層は、全世代平均より105万円低く、70歳以上の年齢層は、143万円低いことが分かります。
 

自身の収入を平均収入と比べてみよう!

総務省統計局の「高齢者の就業」によると、65歳以上の就業率は25.1%であり、900万人以上が働いています。また、65歳から69歳の年齢層では、平均年収が338万円、70歳以上の年齢層では、平均年収が300万円となっています。
 
ただし、65歳以上で働く場合、在職老齢年金制度により、収入に応じて年金額が減額されたり、支給が停止されたりする場合がありますので、事前にこの制度について理解を深めておいて、計画的に働くことが重要です。
 

出典

総務省統計局 統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-「2. 高齢者の就業」

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集