更新日: 2023.08.25 セカンドライフ

「70まで働く」という父の体力が心配! 65歳以上で働く人は多い? 年金はどうなる?

「70まで働く」という父の体力が心配! 65歳以上で働く人は多い? 年金はどうなる?
健康面に問題が見られなければ、定年退職後も何らかの仕事に就く人は増えています。自営業者なら、健康なうちは可能な限り働きたいという人は多いでしょう。年齢を重ねても適度に仕事を続けることはやりがいにもなりますし、心身の健康にもつながります。
 
今回は、65歳以上で働いている人はどれくらいいるのか、男女の比率や10年間での変化、働く際の注意点などを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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65歳以上で働いている人は全体のどれくらい?

総務省統計局がまとめている「労働力調査2022年(令和4年)」を見ると、65歳以上で働いる人の総数は2022年で900万人を超えています。このうち男性は約540万人、女性は約380万人です。2012年の総数は約600万人なので、10年の間に300万人ほど労働者が増加したことになります。
 
年齢階級別に見ていくと、もっとも労働人口が多いのは45〜54歳で約1600万人です。次いで多いのは35〜44歳で約1300万人、次は55〜64歳で約1200万人、25〜34歳で約1100万人と続きます。
 
もっとも労働人口が少ない層は15〜24歳で、550万人ほどしかいません。65歳以上の労働人口の6割程度にとどまっています。なお、雇用形態で見ると、65歳以上で正規雇用で働く人は23.6%、非正規雇用で働く人は76.4%です。
 

65歳以上で働くときは年金の支給停止に注意!

65歳を過ぎて仕事を続けるときは、年金の支給を停止されないよう注意する必要が出てきます。支給されている老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額によっては、年金が停止されることもあります。総報酬月額相当額とは「(その月の標準報酬月額)+(その月以前1年間の標準賞与額の合計)÷12」の計算式で算出される金額のことです。
 
標準報酬月額は月給のことで、それに直近1年間で支払われた賞与を12で割った額を足します。こうすると、1年間で得た収入の月当たりの平均が出せます。基本月額とは、老齢厚生年金の年額を12で割って算出した月当たりの平均受給額です。
 
就労によって得た収入の月平均額と年金の月平均額を合わせた総収入が、48万円以下であれば年金は全額受給できます。ただし、48万円を超えるときは、一部もしくは全額が支給停止になります。
 

65歳を超えた人が注意したい病気は?

健康寿命が伸びているといわれていますが、それでも年齢を重ねるにつれて体力は衰えていくものです。できるだけ体力を維持しながら仕事を続けるには、年齢に応じた健康管理が求められます。65歳以上の高齢者全体で見た場合、増えてくるのは悪性新生物(がん)や脳血管疾患、心疾患などです。
 
死亡率がもっとも高いのは悪性新生物(がん)で、次は心疾患、肺炎と続きます。若いときから体力に自信を持ってきた人でも、思わぬ病気で倒れることもあります。高齢になっても仕事を続ける場合は、定期的に健康診断を受けるなど普段から健康管理に留意することが大切です。
 

65歳を超えても働く人は増えている

今回紹介した総務省のデータを見ると、65歳以上の労働人口は10年間で300万人ほど増えています。非正規雇用者が多いものの、年齢に関係なく何かしら仕事を続ける人は今後も増えていくでしょう。
 
年齢を重ねても、仕事を持っていれば生活にやりがいやメリハリを持たせることができます。ただし、無理をしてはいけません。年金受給とのバランスも考え、健康面に留意しながら適度に働くことが大切です。
 

出典

総務省統計局 第1就業状態の動向
日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
内閣府 3高齢者の健康・福祉
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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