更新日: 2023.08.28 セカンドライフ

52歳の母が「貯金200万」のまま定年を迎えそう…。子として、提案できることはありますか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

52歳の母が「貯金200万」のまま定年を迎えそう…。子として、提案できることはありますか?
「老後の資金に2000万円必要」と耳にすることも多く、貯金額がそれを下回っていると、定年退職後の生活に不安を感じる方もいるでしょう。
 
本記事では、50代の平均貯金額と、50代からでも始められる貯金額を殖やす方法を、ご紹介します。ご家族の貯金額に不安を感じる方は、ぜひ、本記事を参考に、貯金の殖やし方を提案してみてください。
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50代の単身世帯は平均374万円貯金している

金融広報中央委員会の調査によると、金融資産を保有していない世帯を含めた、50代の単身世帯の金融資産保有額は、平均1048万円であり、その中央値は53万円です。さらに、金融資産のうち、預貯金額は平均374万円です。
 
また、「貯蓄をしていない」もしくは「金融資産が100万円未満」の世帯は、全体の50%を超えています。そのため、貯金額200万円は、一般的とも考えられます。
 
一方で、1000万円以上、しっかりと貯蓄している単身世帯がいることも事実です。50代で、200万円の貯金額から、1000万円の貯蓄をすることは難しいでしょう。しかし、平均値である374万円であれば、日々の生活を見直すことで、50代でも達成できるかもしれません。
 

定年後はいくらあれば安心できる?

定年後も、これまでと同じような収入が得られるとは限りません。定年後の生活費は「毎月の収入」から「毎月の支出」を引いて、足りない金額を補えるくらいの貯蓄額を、確保することが理想です。
 
定年後の主な収入源は「年金」です。定年後、どれくらいの年金が支給されるかは「ねんきん定期便」で確認できます。年金の支給予定額と支出を照らし合わせて、どれくらいの貯金をしておけば、定年後も安心して暮らせるかを考えてみましょう。
 

50代からでも貯蓄を殖やせる?

貯蓄額が少ないと感じている場合は、50代からでも始められる方法で、貯蓄額を少しずつ殖やしましょう。50代からでも無理なく貯蓄額を殖やす方法には、以下の3通りがあります。

●毎月の支出を見直す
●資産の運用を始める
●収入を増やす

それぞれの貯蓄額の殖やし方を解説します。
 

毎月の支出を見直す

定年目前になってから毎月の支出を見直して、不要な生命保険の解約や、格安SIMへの乗り換えを行う方がいます。50代前半の早い段階から始めておけば、毎月の節約にもつながり、貯蓄に回せるお金を少しずつ増やすことができます。見直しておきたい毎月の主な支出は、以下の通りです。

●保険料(生命保険・損害保険など)
●通信費(スマートフォン・光回線・固定電話など)
●自動車維持費(自動車のローン・駐車料金など)
●住居費(住宅ローン・家賃など)

支出の見直しは大変ですが、一度行っておけば、定年後も継続して節約が可能です。早めの見直しを提案してみましょう。
 

資産の運用を始める

毎月の支出を見直せば、貯蓄用の資金が増えます。その一部を、iDeCo(個人型確定拠出年金)や、つみたてNISA(少額投資非課税制度)などで運用して、資産形成をする方法があります。
 
運用成績によって、受け取れる金額は変動するため、それぞれの特徴をしっかりと把握して、運用を始めましょう。
 

収入を増やす

支出の見直しや資産運用のほかに、収入を増やすことも、老後の資金を蓄える一つの手段です。50代前半であれば、資格の取得によって、昇進につながる場合も考えられます。また、時間に余裕のある方ならば、定年後も、無理なく続けられる副業を始めることをおすすめします。
 

定年後の備えは早い段階から始めましょう

現在の貯蓄額で、定年後に安定した生活を送ることに不安を感じる場合は、早い段階から日々の生活を見直して、貯蓄額を殖やしましょう。まずは、毎月の支出がどれくらいあるのかを把握するように、提案してみるとよいでしょう。
 

出典

金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]各種分類別データ(令和4年) 4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む) 6 種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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