更新日: 2023.09.01 その他老後

「おひとりさま終活」 自治体の支援を利用して賢く生前整理をしよう

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「おひとりさま終活」 自治体の支援を利用して賢く生前整理をしよう
自身の人生の最期を見据え、身の回りを整理したり、残された家族のために準備をすることを「終活」と言います。いま、65歳以上で1人暮らしをしている方が増えていることから、「おひとりさま終活」をサポートする自治体が増えているのをご存じでしょうか。
 
本記事では「おひとりさま終活」とはなにか、自治体で行われている「終活サポート」について紹介します。終活を検討している方や、終活の方法が分からない方は参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

「おひとりさま終活」とは

高齢で家族や親族がいなかったり、別居していたりといった1人暮らしの方も多くいるでしょう。そのような方が行う「終活」は昨今、「おひとりさま終活」と呼ばれています。本項では次に挙げる2つのポイントを中心に確認をしていきます。
 

●65歳以上の1人暮らしの現状
●「終活」でやることとは

 
「おひとりさま終活」でチェックしたいポイントや、高齢者の1人暮らしの現状を紹介します。
 

65歳以上の1人暮らしの現状

内閣府「令和5年版高齢社会白書」によると、65歳以上で1人暮らしをしている方は男女ともに増加傾向にあり、人口に占める割合は、令和2年度は男性15.0%、女性22.1%であることが分かりました。
 
令和7年度には男性16.8%、女性23.2%となる見込みであり、令和22年度で男女ともに20%を超えると予想されています。
 

「終活」でやることとは

テレビやインターネット上で数多くとり上げられるようになった「終活」ですが、具体的になにをすればよいのか分からない方も多いでしょう。終活でもっとも重要となるポイントは、人生の最後に向けてどのように生きたいか、その事前準備を行うことです。
 
絶対にこれをしなくてはいけないというルールはありませんが、「終活」で何をすればよいのか迷った場合は、次に挙げることを参考にしてみてください。
 

●荷物の整理
●財産の整理
●交友関係の整理
●医療や介護の意思表示
●葬式の希望
●老後にやりたいことを書き出す

 
自身や家族、友人のために「エンディングノート」を作成して、伝えておきたいことを書き残しておきましょう。「終活」と聞くとネガティブなイメージを抱く方が多くいますが、ポジティブな計画を立てて、残りの人生をどのようにして楽しむかが1番大切です。
 

自治体で行われている「終活サポート」とは

各自治体では、「終活サポート」について数多くの取り組みがあります。本項では多くの自治体で行われている「終活サポート」の一例を紹介します。
 

●エンディングノートの配布
●高齢者の安否確認
●終活相談窓口
●後見人制度の説明
●遺言書の作成のサポート

 
そのほかにも、終活セミナーや葬儀社との生前契約などもありますので、気になる方は1度、お住まいの自治体のサービス内容を調べてみましょう。
 

エンディングノートの配布

エンディングノートは家族や友人、自身の残りの人生を豊かにするために作成するノートです。市販もされていますが、自治体で配られるものと内容に大差はないため、必要な方は自治体でもらいましょう。ほとんどの自治体では無料で配布されています。
 
エンディングノートには自身のプロフィールや介護、延命治療、財産や葬儀、お墓などの基本的な情報を記載できます。それ以外にも自治体ごとに特徴があり、家計図や思い出の写真が添付できるものもあります。
 

高齢者の安否確認

自治体が1人暮らしの高齢者向けに、定期的な安否確認を行ってくれるサービスがあります。安否確認の1つである「配食サービス」では、対面で食事を渡すことにより、1人暮らしの高齢者の健康状態を確認するとともに、孤独死を防ぎます。
 

終活相談窓口

終活相談窓口は、市区民であれば誰でも利用できる無料の相談窓口です。終活全般に関する悩みや相続税などの専門的な悩みも相談できるため、「おひとりさま終活」で悩んでいる高齢者にとって重要なサービスの1つです。
 
ただし、終活相談窓口は常設しているケースが少ないため、お住まいの自治体に開設日を確認してみてください。
 

「おひとりさま終活」の自治体支援サポートは積極的に活用しよう

65歳以上の1人暮らしの方が年々、増加傾向にあるなか、「おひとりさま終活」をサポートする自治体が増えています。ただし、自治体支援サポートは自治体ごとにサポート内容が異なる点に注意が必要です。
 
エンディングノートの無料配布や終活相談窓口、終活セミナーなど、住まいの自治体で気になるサポートがあれば積極的に活用してみてください。
 

出典

内閣府 令和5年版高齢社会白書(全体版)

福岡市社会福祉協議会 おひとりさまの終活

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集