更新日: 2023.09.30 セカンドライフ

40歳で貯蓄は1200万円です。現在は賃貸で暮らしていますが、老後のために「中古マンション」を購入すべきでしょうか? 家賃を考えると老後が不安です

40歳で貯蓄は1200万円です。現在は賃貸で暮らしていますが、老後のために「中古マンション」を購入すべきでしょうか? 家賃を考えると老後が不安です
収入が減った老後生活をイメージしたとき、支出の中で大きな割合を占める家賃が心配になる人も多いのではないでしょうか。このような場合に、中古マンションを購入しておき、老後生活の支出を減らす方法があります。
 
本記事では、賃貸暮らしを続けるべきか迷っている人に向けて、65歳以上単身世帯の住居にかかる費用や、貯蓄1200万円で賃貸暮らしを続けたときのシミュレーションを紹介しながら、中古マンションを購入すべきか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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65歳以上単身世帯の住居にかかる費用はどれくらい?

総務省統計局の「2022年(令和4年)家計の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の平均消費支出は14万3139円でした。
 
このうち住居にかかる支出は全体の6.6%、つまり約9447円となります。賃貸に住んでいる人からみると住居にかける費用が安くみえるでしょうが、これは住居を所有している人も含まれているためです。賃貸暮らしならば、支出はもっと多くなるでしょう。
 
総務省統計局の2022年度の家計調査によれば、単身世帯の平均家賃は5万3785円でした。賃貸暮らしで老後生活を迎えた場合、平均的な世帯よりも住居にかける費用が大きくなるケースが多いでしょう。
 

家賃7万円の支払いに貯蓄1200万円を取り崩していくとどうなるのか

仮に家賃7万円の物件に住んでいるとしましょう。貯蓄1200万円を取り崩して家賃を支払っていくとすれば、「1200万円÷7万円=約171ヶ月=14年と約3ヶ月」支払い続けられる計算になります。65歳から貯蓄を取り崩した場合、79歳3ヶ月までは貯蓄でまかなえる計算です。
 
しかし、人生100年時代となった現代では、不安を覚える人も多いのではないでしょうか。仮に貯蓄がなくなり家賃の支払いが苦しくなり、もっと安い物件に移ろうにも、高齢者では賃貸契約に応じてもらえないケースも少なくありません。
 
そこで考えられるのが、貯蓄1200万円を使って中古マンションを購入しておく方法です。築年数にもよりますが、20年、30年以上とずっと住み続けることもできるでしょう。もちろん、住宅を取得していれば固定資産税や修繕費などの費用がかかります。
 
しかし、仮に住居にかける費用が、先に紹介した65歳以上の単身無職世帯の平均支出約9447円であった場合、月々の支出は家賃の支払いより少なくなります。
 

中古マンション購入以外にも老後負担を軽くする方法はある

老後は基本的に収入が減りますので、中古マンションを購入しておいて支出の負担を減らすのは、有効な一つの方法です。とはいえ、「手元に現金を残しておきたい」「ライフスタイルに合わせて住居を変えたい」など、いろいろな理由で中古マンション購入の決断に二の足を踏んでしまう人もいるのではないでしょうか。
 
しかし、先にも述べたように、家賃は年金収入に対して額が大きいのが特徴です。総務省統計局の「2022年(令和4年)家計の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯における、年金の平均受給額は12万1496円でした。
 
仮に賃貸暮らしを続けて家賃が7万円とすると、残りは5万1496円となります。ここから食費、光熱費、交通・通信、交際費などを出すとなると、かなりの金額が不足する可能性が高いでしょう。
 
収入を増やす方法としては、老後も働き続けるのが一般的です。仮に70歳まで月7万円の収入を得られるアルバイトを続け、70歳から貯蓄1200万円を取り崩すのであれば、先述したケースでは84歳3ヶ月までは貯蓄でまかなえる計算になります。
 
また、年金の繰下げ受給を検討するのもよいでしょう。年金の繰下げ受給とは、年金を65歳から受け取らずに、66歳以後75歳まで繰下げて受給できる制度です。繰下げ受給によって年金額が増額され、しかも、その増額率が一生変わりません。
 
このように、老後の負担を軽くする方法は複数あるため、中古マンションの購入を含めて、慎重に将来の計画を立てていくようにしましょう。
 

中古マンション購入を含めて自分に合った方法を探すことが大切

収入が減る老後生活において、家賃の支出は大きな負担になりかねません。負担を軽くするために、中古マンションを購入して備えておくのも一つの方法です。中古マンションを所有していれば、月々の支出を減らせますし、建物の寿命がくるまでずっと住み続けられます。
 
しかし、中古マンション購入のほかにも、アルバイトで老後の収入を補う方法や、年金の繰下げ受給によって受給額を増やす方法などもあります。自分に合った方法を選んでいきましょう。
 

出典

総務省統計局 2022年(令和4年)家計の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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