収集癖がある60代の父が、「老後用の貯金」1000万円を切り崩しています…。老後費用はいくら必要で、どうしたら資金を増やせますか?
配信日: 2023.10.05
しかし実際には、老後に必要な具体的な金額が分からない方も少なくありません。本記事では、必要な老後費用の金額や、60代からでもできる老後資金の貯め方についてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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老後の資金はいくらあれば安心?
金融庁の金融審議会が公表した市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」によると、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では、20万9198円の実収入に対して実支出が26万3718円となっており、毎月5万4520円の不足が生じていることが分かります。
65歳で定年を迎え、その後20年生きるとしたら、
5万4520円×12ヶ月×20年=1308万4800円
25年生きるとしたら、
5万4520円×12ヶ月×25年=1635万6000円
の赤字が発生するということです。
単純に計算してこれだけの金額を貯金しておく必要がありますが、実際にかかるお金はさらに増えることが予想されます。
住宅の改修や車の買い替え、子どもの結婚祝い、介護や医療にかかる費用なども含めると、公的年金以外に少なくとも2000万円以上の老後資金が必要ということになります。
60代からでもできる老後資金の作り方とは?
定年後も働ける状態であれば、できるだけ長く働いて収入を増やし、老後資金の足しにしましょう。定年後の働き方には、これまで勤めていた会社をいったん退職して再雇用契約を結ぶ方法と、新たな会社に再就職する方法があるため、条件を確認したうえで慎重に選ぶことをおすすめします。
次に、見直せる保険がないか確認してみましょう。現在加入している保険の中で不要なものを解約すれば、保険料の支払いを節約できます。解約の際に解約返戻金を受け取れる可能性もあるため、多少なりとも老後資金を増やせるかもしれません。
また、自宅を売却してまとまった資金を手に入れたうえで、そのまま賃料を払って住み続けられる「リースバック制度」を利用する方法もおすすめです。住み慣れた家を離れずに済むだけでなく、引っ越し費用がかからないなどのメリットがあります。
老後に必要な資金について早めに考えることが大切
老後の生活は公的年金だけでは成り立たない可能性が高いため、早めに老後資金を増やしておく必要があります。
定年を迎えれば当然、収入は減ります。退職金が入ったからといって浪費を続けていては、すぐに安定した生活を送れなくなってしまう可能性があるでしょう。
収集癖がある場合は改善に努め、現役のころよりも生活水準を下げてお金を増やすことを考えたほうがよいでしょう。
出典
金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」令和元年6月3日
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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