更新日: 2024.01.10 セカンドライフ

老後の生活が不安なら資産一覧表を作ることから始めてみよう!

老後の生活が不安なら資産一覧表を作ることから始めてみよう!
老後の生活に不安を感じている人は少なくないと思いますが、「老後の生活が不安だ」と思っているだけで何も行動しないと、不安が募るばかりで何の解決にもなりません。
 
そこで、老後の生活に不安を感じたら、まず1番にやるべきことをお伝えします。
秋口千佳

執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)

CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士

老後の生活が不安です

世代を問わず、老後の生活に不安に感じている人は多いです。今は、20代前半で筆者のところに相談に来られる人でも、「老後が不安です」と口にされます。老後の生活の何が不安なのかということですが、ほとんどの人は「健康」と「お金」です。
 
今、預貯金額等も潤沢にあり、このまま働いて定年を迎えるのであれば、老後の生活に必要な資金は貯まるという人であっても、万一、事故や病気で働けなくなると、お金が入ってこなくなるため、一気に不安になることでしょう。
 
また、今、預貯金額等が思うように貯められていない人は、これから先のことを考えると、やはり不安かと思います。
 

不安に感じたらまず行うこと

では、老後の生活のお金について不安を感じたら、何をするべきだと思いますか。もちろん、収入を増やしたり無駄な支出を見直すことができるのであれば、それは優先して行ってください。
 
しかし、そういったことを難しいと感じるのであれば、「資産一覧表」を作ってみてください。作り方は、後で説明させていただきますが、まずは、なぜこの一覧表を作るべきなのか、ということをここではお話しします。
 
老後の生活に対する不安の原因は、将来のお金の流れが分からないことです。このお金の流れを把握するには、その前に現状としてどこの金融機関にいくらあるのか、ということを把握しておくことです。
 
金融機関ごとに現状を把握したうえで、「この金融機関にお金を置いておくべきなのか」ということを考えてみましょう。場合によっては、今の金融機関から別の金融機関に資産を移す必要などが出てくるかもしれません。
 
例えば、金利が低く預けておいてもほとんど利息の付かない定期積立預金からNISAを使った投資を少額から積み立ててみるとか、保険の内容を見直して保険料を安くしてその減った保険料を使って投資を始めたり貯蓄に回したり、といったイメージです。
 

資産一覧表を作ってみる

ここで、資産一覧表の作り方を説明していきます。資産一覧表は、紙と鉛筆があればできあがります。試すのであれば、広告の裏でも構いません。
 
まずは、自分が覚えやすい日付(誕生日・記念日・大晦日・元旦等)を決めます。その決めた日の預貯金等の残高を金融資産ごとに書き出します。銀行等の預貯金額は、通帳やホームページ上から知ることができます。
 
証券会社にある金融資産の残高については、証券会社から送られてくる残高通知書(名称はいろいろです)により知ることができますし、今はインターネット上から自分が持っている金融商品の残高をリアルタイムで知ることできる証券会社が多いので、それを活用して書き出すこともできます。
 
このようにして、この一覧表に毎年同じ時点の残高を書き続けると、お金の流れを把握することもでき、将来の予測もできるようになります。
 

資産一覧表の活用法

資産一覧表を作り続けると、先ほども書いたように数年後のお金の残高を予測することもできるようになります。つまり、一番簡単な家計管理方法と言えます。
 
また、高齢者にとっては、相続税がかかるかどうかを把握するのにも活用できます。さらには、終活の一環として、使用していない金融機関を整理するためにも使えます。
 
高齢になれば、取引をする金融機関は3つぐらいが理想です。あまりにも金融機関の数が多いと、相続の際に手続きが大変で、それだけで疲れることになります。
 
このように、資産一覧表を作っておくと、いろいろなことが管理できます。老後の生活が不安だな、と感じたら、まずは「資産一覧表」を作ることから始めてください。2024年から新たに家計管理を始め、お金の心配ごとを減らしてみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士

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