更新日: 2024.02.08 定年・退職
公務員が「早期退職」するのはどんなケースがある? 「退職金」は出るの?
早期退職は、企業側の事情で希望者を募るのが一般的ですが、公務員にもあるのでしょうか。今回は、公務員が早期退職をするケースをあげ、退職金についても解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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公務員にも早期退職はあるのか?
一般企業と同じように、公務員にも早期退職はあります。国家公務員の場合でいえば「早期退職募集制度」によって早期退職希望者が募集されます。
応募者に対しては各大臣等が認定を行い、認定通知書もしくは不認定通知書が交付され、退職が決定するというのが基本的な流れです。公務員が早期退職を募集するのは「職員の年齢別構成の適正化を通じた組織活力の維持等」を目的としています。
なお、応募や応募の取り下げは本人の自由意志によるものでなければなりません。各大臣等が強制してはいけない決まりになっています。「早期退職募集制度」が創設された平成25年11月1日から、この制度にもとづいた退職(応募認定退職)が可能です。
そして、早期退職の際も民間同様に退職金が支給されます。国家公務員の退職金は、昭和二十八年法律第百八十二号「国家公務員退職手当法」にもとづいています。
地方公務員にも「早期退職募集制度」があり、その目的は国家公務員の場合と同じです。つまり、国家公務員も地方公務員も、早期退職は年齢別人員構成の適正化を図る際に行われると考えていいでしょう。こうすることで、年齢の偏りを避けることができます。
民間のリストラに相当する退職制度はある?
民間の場合、業績の悪化や事業部の廃止など企業側の事情で整理解雇が行われることもあります。公務員の「整理退職」は、民間の整理解雇に似ています。
整理退職の目的は、職制や定数の改廃または予算の減少によって職が廃止される場合です。一般的に公務員には整理解雇に相当するものはないと思っている人は多いでしょう。ところが、予算の減少など民間と同じようなケースでの退職もあるわけです。
退職金は、勤続年数が短いほど自己都合退職よりも高くなります。例えば、勤続年数が1年の人の自己都合による退職金の額は0.6ヶ月分ですが、整理退職の場合は1.5ヶ月分です。月給が20万円の人なら、整理退職では30万円もらえますが、自己都合では12万円しか受け取れません。この2つでは18万円差が開きます。
ただし、勤続年数が45年になると退職金は同じになります。勤続年数45年の場合は、自己都合や定年退職、勧奨退職、整理退職に関係なく59.28ヶ月分です。例えば、月給が40万円の人なら2371万2000円受け取ることができます。
公務員の早期退職は「年齢別構成の適正化」を目的にしている
公務員にも早期退職制度はあります。民間と同じように希望者を募る形が取られ、各大臣の認定を受けた人が対象になります。早期退職希望者を募る目的は、年齢別構成の適正化を図るためです。
退職金も受け取ることができ、民間の場合と変わりません。また、公務員には整理解雇に相当する整理退職もあります。こちらも退職金が支給されます。
出典
総務省 地方公務員の退職手当制度について
内閣官房 早期退職募集制度について
内閣官房 給与・退職手当
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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