更新日: 2024.02.29 セカンドライフ
定年後も働く人はどれくらいいる? 就業率や働き続ける理由を紹介
実際に定年後に継続雇用を選択した方の理由もご紹介するため、自身の理想とする働き方を考えるきっかけにしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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60歳以降の就業率
定年後の生活や老後資金のことをふまえ、定年を迎えたあとすぐに仕事に就きたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。内閣府が発表している「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によると、2022年における60歳以降の就業率は表1の通りです。
表1
年齢 | 2022年の就業率 |
---|---|
60~64歳 | 73.0% |
65~69歳 | 50.8% |
70~74歳 | 33.5% |
75歳以上 | 11.0% |
※内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」を基に筆者作成
60代であれば約半数の方が就業しており、働く意欲のある方が仕事を得やすい状況にあると言えます。
定年後も就業を希望するシニア世代の割合
内閣府は、全国の60歳以上のうち収入のある仕事をしている方を対象に「何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか」という質問を行いました。そのアンケート結果を表2にまとめました。
表2
「何歳まで働きたいか」に関するアンケート結果(択一回答) | |
---|---|
65歳くらいまで | 11.6% |
70歳くらいまで | 23.4% |
75歳くらいまで | 19.3% |
80歳くらいまで | 7.6% |
働けるうちはいつまでも | 36.7% |
仕事をしたいとは思わない | 0.8% |
不明・無回答 | 0.6% |
※内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」を基に筆者作成
収入のある仕事をしている60歳以上のうち「働けるうちはいつまでも」と回答した方は約4割いることが分かります。
また「70歳・75歳・80歳くらいまで」「働けるうちはいつまでも」と回答した割合を合計すると、約9割の方が高齢期でも高い就業意欲を持っている様子がうかがえます。
定年後に継続雇用を選択した理由
高い就業意欲を持つ高齢期のなかで実際に継続雇用を選択した方が、定年前と同じ会社で働いている理由を知っておくことで、参考になることもあるでしょう。
株式会社リクルートのジョブズリサーチセンターは、定年後すでに継続雇用として働いている55~74歳の方を対象に「定年前と同じ会社で働いている理由」を質問しました。その調査結果は表3の通りです。
表3
継続雇用を選択した理由の上位5項目(複数回答) | |
---|---|
職場や勤務地など環境を変えたくないから | 52.6% |
今まで培ったスキルやノウハウをそのまま活かせるから | 44.2% |
会社の方から継続を頼まれたから | 34.4% |
転職して、いちから新しい人間関係を構築したくないから | 22.9% |
違う会社に転職しても給与など待遇が下がるのは一緒だから | 17.5% |
※株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター「ミドルシニアが望む定年後のキャリアとは「シニア層の就業実態・意識調査2023」分析レポート」を基に筆者作成
継続雇用を選択した理由として「職場や勤務地など環境を変えたくないから」「今まで培ったスキルやノウハウをそのまま活かせるから」と回答した方の割合が高く、新しい環境で再スタートを切るより、今までのキャリアを活かしたいと考える方が多いと予想できます。
一方「会社の方から継続を頼まれたから」「転職して、いちから新しい人間関係を構築したくないから」といった理由から現職に勤め続ける方もいらっしゃるようです。
定年後の理想の生活に合わせた働き方を選択しよう
60代であれば約半数の方が就業しており、60歳以上のうち約4割の方が働けるうちは働きたいと考えていることが分かりました。
また、定年後に継続雇用を選択した理由として「スキルを活かせる」という積極的なものから「新しい人間関係を構築したくない」という消極的なものまで見受けられます。
実際、シニア世代の新規採用をする企業は限定的で、定年前とは違う会社への再就職の難しさが、継続雇用希望の一因となっているでしょう。
継続雇用か再就職かをお悩みの方は「働けるうちはバリバリ仕事をしたい」「短時間勤務に変更して悠々自適に暮らしたい」など、定年後の理想とする働き方を一度考えてみるとよいでしょう。
出典
内閣府 令和5年版高齢社会白書(全体版) 第1章 高齢化の状況 第2節 高齢期の暮らしの動向 1 就業・所得 (6)就業状況
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株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター ミドルシニアが望む定年後のキャリアとは「シニア層の就業実態・意識調査2023」分析レポート
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー