更新日: 2024.07.16 セカンドライフ

【老後の車】地方都市でマイカー必須。しかも住宅ローンや教育ローンで手一杯です。なかなか貯金できないので、老後は「カーリース」なら安く利用できるでしょうか?

【老後の車】地方都市でマイカー必須。しかも住宅ローンや教育ローンで手一杯です。なかなか貯金できないので、老後は「カーリース」なら安く利用できるでしょうか?
セカンドライフを迎えるにあたり、老後資金の準備をしたいと考えていても、住宅ローンや教育ローンを支払っていると、思うようにお金が貯まらないという声をよく耳にします。ただ地方に在住者や交通の便が悪いエリアに住んでいる場合には、マイカーが必要と考えている人も多くいます。
 
金銭的に不安がある場合、マイカーを所有するのではなく、カーリースのほうが安くすむのでしょうか? そうした車の利用法が良いのでしょうか? あるいは他の方法を検討したほうが良いのか、考えてみる必要はあるのではないでしょうか。
飯田道子

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

https://paradisewave.jimdo.com/

カーリースとはどのようなものなのか、知っておこう

まず、知っておくべきことはカーリースの仕組みについてです。
 
カーリースとは、車を所有するのではなく、契約した一定期間のみ選んだ、車に乗ることができるというものです。支払額は車種やプランによって違ってきますが、毎月、決められた金額を支払うというものです。
 
つまり、カーリースであれば、必要な期間のみを利用することができるため、無駄なく利用できるというわけです。また、諸費用を抑えることもできます。
 
カーリースのメリットには以下のようになります。

(1) 初期費用が少なくてすむ。
(2) 月々のリース料金に自動車税が含まれているため、諸費用の支払いをしなくてすむ。
(3) 車の乗り換えがしやすい。
(4) 一定期間終了後に、買い取ることができるものもある。
など

一方でデメリットもあります。

(1) プランに沿って毎月、支払が発生する。
(2) 自分で車を所有するより、総支払額が高くなることがある。
(3) 中途解約をすると違約金が発生することがある。
(4) 駐車場が必要。代金を支払わなければならない。
など

 

カーリースはリーズナブルだけれども……

カーリースの最大のメリットといえるのは、初期費用が安くすむという点です。特に、セカンドライフを迎え、できるだけ費用を抑えたいと考えている人にとっては、大きなメリットになるといえるのではないでしょうか。
 
リースしている車を気に入った場合は、残存価額を支払えば、購入することができるものも増えています。つまり、その場合にはある程度車に慣れてから、購入できるということです。そのため、「こんなはずじゃなかった」と言うようなご自身の好みや趣味の不一致などを避けることもできるかもしれません。
 
ただし、カーリースはリーズナブルなのですが、あくまでも自分が運転しなければならないという部分にも目を向ける必要があります。
 
ここ数年、高齢者による交通事故のニュースを目にする機会が多くなり、「年齢を重ねたら免許証を返納すべきでは?」という声も大きくなってきています。
 
実際に、年齢を重ねることで判断力が鈍くなり、若い時に比べて上手に運転できなくなっているという人も少なくありません。
 
車は便利ですが、乗り方を間違えてしまえば、凶器になってしまう可能性もあるのです。経済面だけを考えれば、マイカーを所有するよりもカーリースはリーズナブルです。ただ、いつまでも乗り続けることは、現実的に難しいといえるでしょう。
 

カーリースは利用期間を明確にする

カーリースはリーズナブルで便利なのですが、車そのものに乗り続けることは、難しいことが考えられます。そのため、いつまでカーリースを利用するのか、家族で話し合い、一定の年齢になったら車そのものに乗らないという選択をしてはいかがでしょうか?
 
カーリースを手放した後は、タクシーを利用する、バスを利用するという方法を考えてみてください。
 
タクシーは高いというイメージがあるかと思いますが、乗らなければ一切、お金はかかりませんので、利用頻度によっては、カーリースよりも費用はリーズナブルです。
 
その他、地方では、高齢者向けにバス料金の優遇を行っている自治体がいくつか見受けられます。無料パスの巡回や割引券等を高齢者に交付している自治体もあります。自分が住んでいる自治体にはどのような制度があるのかを確認しておくことも大切です。
 
セカンドライフの暮らし方は人によって違いがあるように、移動手段にもいろいろな方法があります。複数の選択肢の中から、その時のベストを選べると良いですね。
 

出典

オリックス自動車 ホームページ
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

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