更新日: 2024.07.18 セカンドライフ

42歳、築28年「3200万円」のマンションを購入すべきか迷っています。「終の棲家」にしたいのですが、築年数が古いのは良くないでしょうか? 住む場所があれば安心できると思っています…

42歳、築28年「3200万円」のマンションを購入すべきか迷っています。「終の棲家」にしたいのですが、築年数が古いのは良くないでしょうか? 住む場所があれば安心できると思っています…
人生の折り返し地点も近い42歳。だんだんと老後について考え始める時期なのではないでしょうか。そういった際に、多少古くても手が届きそうな価格の物件を見つけると、「買ったほうがいいのか」と悩むこともあるでしょう。
 
ただ、東京23区で予算3000万円程度だと、築年数が古めのものしか選べず、終の棲家としての役割を果たしてくれるのか不安かもしれません。今回は築年数の古いマンションの購入について考えてみましょう。

築年数が古いマンションを買うことで想定できることはある?

今回は、都内にマンションを買いたいが予算の関係で築年数が古い住居しか選択肢がない、といった内容です。仮に都内の築古マンションを買った場合に考えられることを、良い面と悪い面に分けて考えてみましょう。
 

良い面

マンションの老朽化が進めば、将来的に建て替えを検討することになります。マンションを建て替える際には所有者の5分の4の承認が得られれば可能になるため、合意がなされれば建て替えることができます。
 
そうすればマンション自体の資産価値は向上するので、良い方向に話が進めば購入金額以上の価格で売却できる可能性が出てくるということになります。
 
また購入予定の地域によっては再開発が検討される場合があります。駅から近い物件で予算内に収まるのであれば、購入を検討する価値はありそうです。
 

悪い面

築古のマンションを買うことによるマイナス面は、徐々に修繕積立金が上がっていくリスクが伴うことです。当然ながら建てられてから年数が経過した建物は徐々に劣化していきますので、建物を維持するためにお金が必要になります。
 
マンションの場合は修繕をする時に備えて積み立てをしていくのですが、費用がかさむにつれて積み立て金額が上昇していく可能性があります。もしくは修繕を決定する際に積立金では足りない場合には差額を住民で按分する可能性も出てきます。これに備えておく必要が出てくるのです。
 
さらにローン返済が終わっても、修繕積立金や固定資産税などの費用は生涯かかり続けるでしょう。
 

マンションを買わずに賃貸に住み続けるという選択肢は?

限られた予算内でマンションを買わないで、賃貸住宅に住み続けるという選択もあります。持ち家の場合は前述した修繕積立金や固定資産税がかかってきます。それであれば資産を持たないということも一つの考え方です。
 
しかし、歳を重ねるごとに賃貸住宅の住居時の審査が厳しくなる可能性があります。それは一人暮らしの人に万一のことがあった際のリスクを避けたいという家主の考えがあるためです。保証会社が借主と貸主の間に入るとは言っても、リスクを避けたい場合は貸主側がお断りを入れる可能性があるのです。
 
身元を保証できる親族などがいる場合は問題ないかもしれませんが、頼れる人がいない場合は将来のリスクについても検討する必要があると言えるでしょう。
 

万一の時、独身の場合はどうなる?

相談者のように独身で資産がある場合、万一の時の相続が気になるかと思います。基本的には配偶者や子が相続人となりますが、いない場合は父母、祖父母、兄弟姉妹らが相続人に該当します。
 

独身の住宅購入は問題ないがかかるコストなども踏まえて検討しよう

今回のケースのように、高い相場が続いている都内でマンションを買う場合は、資産価値が将来的にどうなるのか、古い建物を買う場合に想定される維持コストがどうなるのかなど、様々な観点から検討をすることをお勧めします。
 
相続まで先を見据える必要はあまりないかもしれませんが、可愛がっている甥っ子や姪っ子がいる場合、受け継がせるためにどうすれば良いのか、ということも含めて考えてみましょう。
 
執筆者:宇野源一
AFP

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