突然始まった義母との同居。夫は「親の面倒をみるのは子として当たり前」といいますが、生活費をもらわないのも当たり前なのでしょうか?

配信日: 2025.03.04

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突然始まった義母との同居。夫は「親の面倒をみるのは子として当たり前」といいますが、生活費をもらわないのも当たり前なのでしょうか?
親が高齢になってくると、子ども世帯との同居話が持ち上がることもあるかもしれません。いずれ同居することが決まっていた場合もあれば、やむを得ない状況になり突然同居が決まることもあるでしょう。
 
いずれの場合であっても、親との同居で気になる問題のひとつに「生活費の負担」が挙げられます。
 
本記事では、高齢の親と同居している人の割合や、同居している親から生活費をもらっている人の割合をご紹介するとともに、同居することで生活費がどのくらい増える可能性があるのかをまとめています。
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高齢の親と同居している人はどれくらいいる?

国立社会保障・人口問題研究所が2022年に実施した「第7回全国家庭動向調査」によると「どちらかの母親と同居している」という人の割合が13.3%、「4人の親のうち誰かと同居」という人の割合が15.6%となっています。いずれも年々割合は低下傾向にあり、2013年の調査と比較すると半分以下となる結果です。
 
また、2022年時点で親と同居しているのは7世帯に1世帯程度とのことです。今回の事例のように「親の面倒をみるのは子として当たり前」という考えを持っている人もいるかもしれません。しかし「同居」という形で親の面倒をみる人の割合は減ってきていると考えてよいでしょう。
 

同居している親から生活費をもらわないのは当たり前?

今回の事例では同居する義母から生活費をもらっていないようですが、それが当たり前と考えるのか、それとも生活費をもらうことが一般的なのか、アンケート調査の結果を確認してみましょう。
 
株式会社AlbaLinkが2024年に実施した「親との同居に関する意識調査」によると、親と離れて暮らしている社会人500人中247人が、「親と同居するメリット」として「金銭面で楽になる」を挙げています。
 
ほかにも「家事を分担できる」「親の見守り・世話ができる」「育児を助けてもらえる」などの回答がありました。特に多かった回答が「金銭面で楽になる」であることから、もし同居するとなった場合、親からも生活費をもらおうと考えている人が多いと推測できるでしょう。
 
もちろん各家庭の事情にもよりますが、同居する親から生活費をもらわないことが「当たり前のこと」とはいえないかもしれません。
 

親と同居すると生活費はいくら増える?

親と同居することで経済的負担がどれくらい増えるのか、具体的な金額で確認してみましょう。
 
総務省統計局の「2024年 家計調査 家計収支編」によると、2人家族の1ヶ月あたりの消費支出は26万8755円、3人家族だと31万96円です。単純に計算すると、一緒に生活する家族が1人増えることで月4万円以上増えることになります。
 
もちろん、高齢者であれば食費なども通常よりかからない可能性がありますし、どちらの家で同居するのかなど状況によっても1ヶ月の支出額は変わってくるはずです。また、親の収入や貯金などの状況も踏まえたうえで、生活費の負担をどのようにするか、家族でしっかり話し合った方がよいでしょう。
 

同居する際、親から生活費をもらおうとしている世帯も多いと考えられる

親が高齢になり「子どもが面倒をみるのは当たり前」という考えで同居を始める家庭もあるでしょう。しかし、親と同居している世帯は2013年と比較すると半数以下にまで減っており「当たり前」という考え方には疑問を感じることもあるかもしれません。
 
今回参照したアンケート調査の結果によると、今後同居するとなった場合は、親からも生活費をもらおうとしている家庭も多いと考えられます。実際に同居することでどのくらい負担が増えることになるのかを明確にしたうえで、生活費の負担について家族で話し合ってみるとよいかもしれません。
 

出典

国立社会保障・人口問題研究所 2022年社会保障・人口問題基本調査 第7回全国家庭動向調査結果の概要 VI.親世代との同別居と居住距離 1 親世代との同別居(45ページ)
株式会社AlbaLink 訳あり物件買取プロ 【親と同居するメリット・デメリットランキング】男女500人アンケート調査
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 2024年 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号3-1 世帯人員別
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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