夫が「義実家に月10万円」送っていたことが発覚!65歳以降、月の生活費は「月10万円以上」するものなの?

配信日: 2025.03.31

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夫が「義実家に月10万円」送っていたことが発覚!65歳以降、月の生活費は「月10万円以上」するものなの?
高齢の親族のために、生活費を仕送りしている方は少なくないでしょう。仕送りをするにあたって、どれくらいの生活費が必要なのか気になる方もいるはずです。
 
そこで本記事では、65歳以上の世帯における支出額などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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65歳以上の生活費

総務省の「家計調査報告」を参考に、65歳以上の世帯における支出額の月平均額を表1にまとめました。
 
表1

65歳以上の夫婦のみの無職世帯 65歳以上の単身無職世帯
消費支出の月平均額 25万959円 14万5430円
非消費支出の月平均額 3万1538円 1万2243円
合計額 28万2497円 15万7673円

出典:総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成
 
非消費支出とは、直接税と社会保険料を合わせたものです。食費や住居費、水道光熱費などは消費支出に含まれます。
 
上記はあくまで平均的な支出額であり、実際の支出額は各世帯によって異なります。とはいえ、65歳以上の単身無職世帯の支出額の平均が16万円弱であることを考慮すると、一般的に10万円以上かかると判断してもいいでしょう。
 

年金の平均受給額

65歳以上の世帯が収入を得る方法はいくつかありますが、そのうちの一つは年金です。65歳以上の世帯において、年金収入は生活費を賄うための重要な収入源といえるでしょう。
 
年金の種類はさまざまですが、公的年金と私的年金の2種類に大別されます。受給できる年金の種類や受給額は人によって異なるものの、多くの方が受給を期待できるのは国民年金と厚生年金です。
 
どちらも、公的年金に分類されます。ここからは、国民年金と厚生年金の平均受給額について解説します。
 

国民年金

老齢基礎年金とも呼ばれる国民年金は、日本に居住する20歳以上60歳未満の人が加入対象になる公的年金です。受給資格は国民年金の保険料を納付していた期間と、保険料の納付を免除されていた期間の合計、いわゆる受給資格期間が10年以上あることです。
 
国民年金の受給額は保険料を納めていた期間と、その年度における国民年金の満額を基に算出されます。国民年金の満額と保険料は、厚生労働省が経済状況などを考慮して毎年改定します。
 
厚生労働省によると、令和7年度の国民年金の満額は、月額で6万9308円です。令和6年度は6万8000円だったので、1308円の引き上げとなります。また、令和5年度における国民年金の満額は月額6万6250円でしたが、国民年金の平均受給額は、月額で5万7700円でした。
 
10万円の仕送りがある場合、令和5年度の国民年金の平均受給額と合わせると15万7700円になります。65歳以上の単身無職世帯の平均支出額が月額15万7673円なので、収支計算上は黒字です。
 
ただし、あくまで平均額による試算であり、実際の年金受給額や支出額によっては、収支が赤字になることもあるでしょう。
 

厚生年金

厚生年金は老齢厚生年金とも呼ばれ、公務員や企業に属する会社員などが加入できる年金制度です。そのため、自営業者や専業主婦(夫)などは厚生年金への加入ができません。厚生年金を受け取るためには、厚生年金に加入していたことがあり、国民年金の受給資格を満たしている必要があります。
 
厚生年金の保険料と受給額は、加入期間の年収によって異なります。年収が高いほど、保険料も高額になりますが、受給額も多くなるのです。人によって年金の受給額が大きく異なる要因の一つは、厚生年金にあるといえるでしょう。言及するまでもありませんが、年収は人によって大きく異なるからです。
 
厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和5年度における厚生年金の平均受給額は月額で14万7360円です。なお、この受給額には国民年金も含まれています。
 
65歳以上の単身無職世帯の平均支出額が月額で15万7673円ですから、平均的な国民年金と厚生年金の受給額では足りないことになります。年金による収入が毎月の支出額を下回る場合は、貯蓄から生活費をねん出するか、年金以外の収入源を作る必要があるでしょう。
 
年金以外の収入源として、仕送りに頼ることも選択肢の一つです。仮に毎月10万円の仕送りがあるなら、国民年金を含めた厚生年金と合わせて、毎月24万7360円の収入となります。
 
単身世帯であれば、収支計算上は余裕があるといえます。ただし、こちらも国民年金と同様に平均額を基にした試算である点に留意してください。
 

平均支出額は単身世帯で15万7673円

65歳以上の夫婦のみの無職世帯における、支出額の平均は月額で28万2497円であることが分かりました。
 
なお、65歳以上の単身無職世帯の場合は15万7673円です。あくまで平均額であり、支出額は人によって異なりますが、一般的に65歳以上の世帯における生活費は10万円を超えるといっていいでしょう。
 

出典

総務省 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要(19ページ)
厚生労働省 令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(8ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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