80歳を過ぎても「家にじっとしていられない」という父。「80歳以上」を対象とした求人はどのような仕事があるのでしょうか?
配信日: 2025.04.09

そこで今回は、80歳を過ぎても働く人はどれくらいいるか、高齢者の就業状況について調べてみました。80歳以上を対象にした求人例もご紹介しますので、参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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80歳を過ぎても働く人はいる?
総務省によると、2023年における65歳以上の就業者数は20年連続で増加していて、914万人と過去最多になったとのことです。15歳以上の就業者総数に占める65歳以上の割合は13.5%で、就業者の約7人に1人は65歳以上であることが分かります。
総務省統計局「労働力調査」によれば、2023年における年齢階級別の就業率に関しては、以下の通りです。
●65歳~69歳:52.0%
●70歳~74歳:34.0%
●75歳~79歳:20.0%
●80歳~84歳:9.8%
●85歳以上:3.4%
65歳以上の年齢階級別就業率は、どの年代においても過去最高となっていて、高齢者が人手不足を補う傾向にあるようです。80歳~84歳では約10人に1人が仕事をしていて、80歳を過ぎても働く人は一定数いることが分かります。80歳を過ぎて「家にじっとしていられない」という父親は、業界や業種によっては貴重な人材となる可能性があるでしょう。
80歳以上を対象とした求人例
80歳以上の人が求人を探す際は、ハローワークや求人サイトなどを活用できます。求人サイトでは「80歳以上歓迎」「80代活躍中」などをキーワードにして検索できます。80歳以上を対象とした求人例は以下の通りです。
警備スタッフ
採用の年齢に上限がなく、高齢者も積極的に採用している求人に、警備スタッフが挙げられます。
例えばある警備会社では、マンション改修や住宅地の道路などでの交通誘導警備業務や、コンサート会場・スポーツ場などでのイベント、雑踏警備業務で「80歳以上も全力採用」しているようです。
仕事内容は歩行者への声掛けが中心で、20時間以上の研修があるため未経験者でも安心して応募できます。週の所定労働日数は1日~5日で、日給は8420円です。居住地を考慮して近場で就業できるよう検討してくれたり、直行・直帰ができたりして、高齢者でも無理なく働ける環境がそろっています。
清掃スタッフ
定年後も元気であれば働ける仕事に、清掃スタッフも挙げられます。例えばマンション管理の代行で、掃除や管理事務を行う求人もありました。「中高年~60代・70代・80代歓迎」となっていて、業務日や時間は自由に選択できます。
おもな仕事内容は、マンションの受付・館内外の巡回や点検・館内外の清掃・関係者への報告・連絡業務などです。掃除7割・管理事務3割の仕事内容で、体への負担をおさえて長く働けるでしょう。人とのコミュニケーションが好きな人や、家事で培った清掃スキルを生かしたい人などにおすすめの求人です。
家事代行スタッフ
家事代行は、料理や掃除などの家事経験を生かせる仕事で、年齢にかかわらず活躍できると考えられます。例えば20代~80代の幅広い年代の女性が活躍している家事代行スタッフの求人では、希望シフトで週1日~5日、1日2時間~8時間の勤務が選べるため、体力に合わせて無理なく働けるでしょう。
アルバイト・パートの場合は時給1150円~2000円、契約社員としてフルタイムで働く場合は月給18万4000円となっています。おもな仕事内容は掃除・洗濯・買い物・料理などで、家事スキルを生かして働けます。
高齢者の就業率は上昇傾向! 80歳以上を対象とした警備・清掃・家事代行などの求人あり
2023年における65歳以上の就業者数は914万人で過去最高となり、65歳以上の年齢階級別就業率も、それぞれの年代で過去最高を記録していることが分かりました。80歳~84歳の就業率は9.8%で、約10人に1人は仕事をしています。85歳以上でも就業率は3.4%で、80歳を過ぎても働く人は一定数いることが分かります。
80歳以上を対象とした求人には、警備スタッフ・清掃スタッフ・家事代行スタッフなどがありました。就業日数を選べたり短時間勤務ができたりすれば、体力に合わせて無理なく働けるでしょう。
80歳を過ぎて「家にじっとしていられない」という父親は、業界や業種によっては貴重な人材になり得るかもしれません。ハローワークや求人サイトなどを活用して、自分にできそうな仕事を探してみるとよいでしょう。
出典
総務省 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで- II 高齢者の就業(6、7ページ)
政府統計の総合窓口(e-Stat) 総務省統計局 労働力調査 基本集計 全都道府県 全国 年次
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