【65歳・賃貸暮らし】この先も“借りられる家”はある? 老人ホームに入ったほうが「お得」なのはどんな人?

配信日: 2025.07.06

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【65歳・賃貸暮らし】この先も“借りられる家”はある? 老人ホームに入ったほうが「お得」なのはどんな人?
高齢者の一人暮らしが増えるなか、「この先も賃貸住宅に住み続けられるのか?」という不安を抱える人は少なくありません。65歳を過ぎると、収入や健康状態、家族構成などを理由に入居を断られるケースも多くあります。
 
そこで、本記事では65歳以上の高齢者が賃貸住宅を借りるのは難しいのか解説し、老人ホームに入ったほうがお得な人の特徴も紹介します。
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高齢者が賃貸住宅を借りるのは難しい?

高齢者が賃貸住宅を借りるのが難しいといわれているのは、大家や管理会社側のリスク懸念が背景にあるからです。しかし、まったく借りられないわけではありません。
 
本省では、一人暮らし高齢者の賃貸率と、65歳以上でも賃貸住宅を借りられるかについて解説します。

 

一人暮らし高齢者の賃貸率

総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」によると、高齢者のいる世帯が居住する住宅の所有形態は、持ち家が81.6%、借家が18.2%でした。
 
また、高齢単身世帯では借家の割合が32.2%に上り、高齢者のいる世帯全体と比べて借家で暮らす人の割合が高いことが分かりました。

 

65歳以上でも賃貸物件は借りられる

65歳以上でも賃貸契約は可能です。高齢者の居住ニーズに応える物件や制度も、年々増えてきています。
 
高齢者が借りやすい物件は「公営住宅」「UR賃貸住宅」、「サービス付き高齢者住宅」などです。これらは主に高齢者を想定して設計されており、入居のハードルが比較的低い傾向にあります。ただし、公営住宅やUR賃貸住宅は、抽選や一定の収入要件がある場合もあるので注意が必要です。
 
また、最近では「見守りサービス」や「緊急通報システム」を導入している民間物件も登場し、高齢者が安心して暮らせる環境が整いつつあります。さらに、身元の保証や家賃支払い能力を証明できる体制を整えることで、民間賃貸でも契約の可能性が広がっています。
 
したがって、情報収集と準備をしっかり行えば、高齢でも賃貸暮らしは十分に可能といえるでしょう。

 

65歳以上の高齢者で老人ホームに入ったほうが「お得」な人の特徴

65歳以上の高齢者で老人ホームに入ったほうが「お得」な人の特徴は、主に3つあります。本章では、それぞれの特徴について解説していきます。

 

健康状態や身体機能に不安がある人

健康状態や身体機能に不安を感じている人は、老人ホームへの入居を検討しましょう。加齢により転倒や病気のリスクが高まり、自宅では異変に気づくのが遅れる可能性も否定できません。
 
老人ホームなら職員による見守りや定期的な健康チェックを受けられ、異常があれば迅速に対応してもらえます。さらに、食事や入浴、排せつなどの介助を受けながら、身体の状態に合わせた生活支援も確保できます。
 
医療機関と連携している施設が多く、病状の悪化を未然に防ぐ体制が整っているのも安心材料のひとつです。体調に不安を抱える人にとってストレス軽減にもつながり、自宅よりも安心・安全な暮らしを実現できる点で「お得」といえるでしょう。

 

孤独死のリスクを回避したい人

高齢者の一人暮らしが増えるなか、誰にもみとられずに亡くなる「孤独死」が社会問題となっています。このようなリスクを避けたい人にとって、老人ホームへの入居は有効な手段といえるでしょう。
 
施設ではスタッフによる毎日の安否確認が行われ、急変時には即座に対応できる体制が整っています。加えて、同年代の入居者と交流できる場が多く、孤独感の緩和や生活への充実感にもつながります。
 
また、趣味活動やレクリエーション、季節ごとのイベントなどが用意されており、社会的なつながりを保ちながら生きがいのある毎日を過ごすことが可能です。人との関わりのなかで見守られながら暮らせる環境は、自宅での孤立を防ぐうえで大きな役割を果たします。

 

家族に介護の負担など迷惑をかけたくない人

「自分の老後で家族に迷惑をかけたくない」と考える人は、老人ホームの入居がおすすめです。介護は身体的にも精神的にも家族に大きな負担を強いるものであり、共働き世帯や遠方に住む家族にとっては対応が難しい場合もあります。
 
老人ホームに入居すれば、日常のケアを専門職員が担ってくれるため、家族に無理を強いることなく安心して任せられます。自立支援やリハビリに力を入れている施設も多く、できることは自身で行うことで生活の質を維持できる点も魅力のひとつです。
 
家族に気を遣わず、自分らしい暮らしを大切にしたい人にとって、老人ホームへの入居は「お得」な選択肢となるでしょう。

 

65歳からの住まい選びは環境によって大きく変わる

65歳を過ぎると賃貸契約が難しくなるケースもありますが、公営住宅や高齢者向け住宅など、さまざまな選択肢が存在します。また、健康不安や孤独死への懸念、家族への負担回避を重視する人にとっては、老人ホームが安心・安全な生活を送れる「お得」な選択肢となるでしょう。
 
65歳からの住まい選びは、自身の健康状態や経済状況、家族の支援体制を考慮し、最適な住まいを選択することが大切です。将来の暮らしに不安を感じたら、早めに選択肢を調べて準備を進めていきましょう。

 

出典

総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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