50代の夫が12月末に退職。最後の給与明細で社会保険料が2倍近く引かれていたのですが、なぜでしょうか?
また、国民健康保険に加入する人にとっては、さらに社会保険料の負担が重いと感じることもあるかもしれません。今回は、退職時の社会保険料が高くなる場合がある理由や、退職時の社会保険料の金額例などを分かりやすくご紹介します。
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住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。
退職後の社会保険料が高い理由
退職後の社会保険料は、退職した日付などによって変わります。保険資格を喪失した日の属する月の前月分までは、支払う必要があるためです。日本年金機構によると、退職をした場合、保険資格を失うのは退職日の翌日です。
例えば、12月15日に退職したと仮定すると、保険資格喪失日は12月16日となり、前月の11月分までの社会保険料が退職した12月の給料から差し引かれます。
一方、退職日が12月31日付になると、保険資格喪失日は1月1日です。そのため、12月の給料からは11月と12月、2ヶ月分の社会保険料が引かれることになります。退職が月末になると、退職した月の社会保険料は普段の2倍近くに感じるでしょう。
さらに、会社を退職して任意継続保険などほかの保険に加入しない場合、退職翌日から国民健康保険に加入します。今回のように12月31日に退職した場合、1月1日から国民健康保険への加入が必要です。口座振替や納付書を利用した普通徴収の場合、国民健康保険の保険料納付は6月~翌年3月までの10回に分け、各月末が期日となります。
つまり、12月31日に退職すると、まず12月分の給料から2ヶ月分の雇用時に加入していた社会保険料が引かれ、さらに1月末には国民健康保険の納付も必要です。このため、退職翌月に当たる1月は、支払う保険料額が多いと感じる可能性があります。
社会保険料の金額例
社会保険料の金額が合っているか分からないときは、自分で試算してみるのもひとつの方法です。今回は、以下の条件で退職した場合の社会保険料がいくらになるかを計算します。
・東京都新宿区在住
・50歳のとき12月31日付で退職
・給料は月末締め、翌月15日受け取り
・在職時の年収は600万円
・全国健康保険協会に加入していた
・年収を12で割ったものを報酬月額とする
・在職時は給与所得のみ
・賞与は考慮しない
・数値は令和7年度のものを使用する
・国民健康保険料は新宿区の給与収入のみの場合の概算表を使用
・12月分の給料から差し引かれる社会保険料と、1月分の国民健康保険料を合計する
まず、退職する12月分の給料から差し引かれるのは、2ヶ月分の社会保険料です。条件を基にすると、1ヶ月当たりの各保険料は以下のようになります。
・厚生年金保険料:4万5750円
・健康保険料(介護保険料含む):2万8750円
・雇用保険料:2750円
・合計:月7万7250円
そのため、12月の給料から差し引かれるのは「7万7250円×2ヶ月」で15万4500円です。また、1回に支払う国民健康保険料は約5万7785円になります。合計すると、退職したときの1月時点で負担する社会保険料は21万2285円です。
ただし、計算した社会保険料額はあくまでも試算です。条件によっては金額が増減する可能性もある点に留意しておきましょう。
月末に退職すると退職月に2ヶ月分の保険料が引かれる場合がある
退職をしたタイミングによって社会保険料が変わる理由として、保険資格喪失のタイミングが挙げられます。12月末に退職すると翌年の1月1日に資格喪失扱いとなり、退職した12月分の社会保険料も支払いが必要です。
さらに、任意継続保険などを利用しない場合は、退職した翌日には国民健康保険に加入するため、結果として2ヶ月分の在職時の社会保険料と国民健康保険料が同じようなタイミングで支払うことになります。そのため、月末に退職した場合に、社会保険料が高いと感じる場合があるでしょう。
出典
日本年金機構 退職した従業員の保険料の徴収
新宿区 令和7年度 国民健康保険料 概算早見表(給与/年金のみの場合)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
監修 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー
