定年後に年収が「600万円→300万円」に半減…。「給付金が出るから大丈夫」と言われたけど、実際いくらもらえる?

配信日: 2026.04.24
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定年後に年収が「600万円→300万円」に半減…。「給付金が出るから大丈夫」と言われたけど、実際いくらもらえる?
定年後も働き続けることを選び、再雇用で同じ会社に残ったものの、年収は半減……そんな現実に直面したとき、「給付金があるから何とかなる」と安心していませんか? 実は、2025年の制度改正や年金との調整によって、手取りが思ったほど増えないケースもあります。
 
今回は、知らずにいると老後の生活設計に影響を及ぼしかねない重要ポイントを解説していきます。
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年収が半分になっても安心? 高年齢雇用継続給付の仕組みと受給の条件

定年後も同じ会社で働き続ける再雇用制度を利用する際、避けて通れないのが賃金の低下でしょう。今回のように、年収が600万円から300万円へと半減するケースも見られます。このような大幅な収入減を補う仕組みとして用意されているのが、雇用保険の高年齢雇用継続給付です。
 
厚生労働省ハローワークインターネットサービスによると、この制度は、60歳以降の賃金が60歳時点の75%未満に低下した状態で働き続ける方を対象に、雇用保険から給付金を支給するものです。主な受給要件は、60歳以上65歳未満の一般被保険者であることや、雇用保険の被保険者期間が5年以上あることなどが挙げられます。
 
ただし、2025年4月から制度が大きく改正されました。これまで最大15%だった支給率が、最大10%に引き下げられたので注意しましょう。
 

年収600万円から300万円へ。支給額は?

では、具体的にいくらもらえるのか計算してみましょう。前提として、60歳時点の月収を50万円(年収600万円相当)、再雇用後の月収を25万円(年収300万円相当)と仮定します。
 
この場合、現在の賃金は60歳時点の50%に低下しているため、厚生労働省の資料によれば、最も高い支給率が適用されます。受給額は支給対象月の賃金に支給率を掛けて決まりますが、生年月日による違いは以下のとおりです。
 
(1)2025年3月31日までに60歳に到達した方
支給率は15%が継続されるため、月額:25万円×15%=3万7500円
 
(2)2025年4月1日以降に60歳に到達する方(その日時点で被保険者であった期間が5年以上ない場合はその期間が5年を満たすこととなった日を迎えた方)
支給率は10%に縮小されるため、月額:25万円×10%=2万5000円
 
年間で換算すると、前者は45万円、後者は30万円の受給となります。同じ年収ダウンの状況でも、生まれた日が1日違うだけで、年間の受給額に15万円もの差が生じるのです。給付金が出るから大丈夫と楽観視する前に、自分がいくら受給できるのかを正確に把握しておく必要があります。
 

知っておきたい落とし穴。給付金を受け取ると年金が減る仕組み

給付金をもらえるなら、その分だけ収入が増えて得だと考えがちですが、公的年金との併給調整というルールには十分な注意が必要です。60歳から64歳までの間に特別支給の老齢厚生年金などを受給しながら働いている場合、高年齢雇用継続給付を受けると、年金の一部が支給停止されることがあります。
 
つまり、ハローワークから給付金を受け取っても、年金事務所から支払われる年金が減ってしまえば、実質的なプラスは減ってしまう可能性があります。収入の総額を考える際は、給付金単体ではなく、賃金・給付金・年金の3つの財布の合計でシミュレーションすることが重要です。
 

定年後の生活設計は給付金頼みにせず、最新の制度変更を踏まえたシミュレーションが不可欠

定年後の年収が600万円から300万円に半減するという現実に直面したとき、高年齢雇用継続給付は確かに心強いサポートになります。しかし、解説してきたとおり、2025年4月以降に60歳を迎える世代からは支給率が引き下げられており、さらには年金との調整によって期待したほどの増額にならないかもしれません。
 
定年後の生活を安定させるためには、給付金に頼りすぎず、現役時代からの資産形成や、長く健康に働き続けられるスキルを磨くなど、自律的なマネープランを再構築することが、これからの時代には求められています。
 

出典

厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 雇用継続給付
厚生労働省 令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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