勤続30年です。再雇用後は給与7割になる予定ですが、早期退職なら1300万円支給とのこと…。早期退職するかどうかって、何を基準に決めればいいのでしょうか?

配信日: 2026.06.01
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勤続30年です。再雇用後は給与7割になる予定ですが、早期退職なら1300万円支給とのこと…。早期退職するかどうかって、何を基準に決めればいいのでしょうか?
勤続30年を迎えたタイミングで早期退職の案内を受けると、「このまま再雇用で働くべきか、それとも退職金を受け取って早めに退職するべきか」と迷う人は少なくありません。再雇用後は給与が下がる一方で、早期退職を選べばまとまったお金を受け取れるため、どちらにもメリットがあるように見えるでしょう。
 
ただし、目先の金額だけで判断すると、退職後の生活費や再就職の見通しなどを十分に考えられない可能性があります。そこで本記事では、再雇用と早期退職で迷ったときの判断基準について解説します。
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早期退職するかは「1300万円」だけで決めない

早期退職を考えるとき、まず気になるのは「1300万円」という金額でしょう。大きな金額に見えますが、それだけで判断するのは注意が必要です。
 
最初に確認したいのは、その1300万円が「通常の退職金に上乗せされる金額」なのか、「退職金の総額」なのかという点です。上乗せであれば魅力は大きくなりますが、総額であれば、定年まで働いた場合の退職金と比べる必要があります。
 
また、退職後にすぐ再就職できるとはかぎりません。収入がない期間が続けば、退職金は生活費で減っていきます。住宅ローンや教育費、親の介護費、医療費などがある場合は、想定より早く資金が少なくなることもあります。
 
早期退職金は、単なる臨時収入ではありません。退職後の収入減を補うための資金でもあります。そのため、受け取る金額だけでなく、退職後に何年分の生活費をまかなえるかまで考えることが大切です。
 

再雇用後の給与7割と退職金1300万円を比べる

早期退職を選ぶかどうかを考える際は、再雇用で働き続けた場合の収入と、早期退職した場合の収入を比べましょう。
 
例えば、現在の年収が600万円で、再雇用後の給与が7割になる場合、年収は約420万円です。5年間働けば、単純計算で2100万円の給与収入になります。一方、早期退職で1300万円を受け取り、その後しばらく働かない場合、収入面では再雇用を続けたほうが多くなる可能性があります。
 
ただし、額面だけで判断するのではなく、再雇用後の仕事内容や勤務時間、責任の重さ、健康状態も重視することが大切です。給与が下がっても仕事の負担が大きく変わらない場合、不満を感じやすくなります。一方、勤務時間や責任が軽くなり、無理なく働けるのであれば、再雇用を前向きに検討できるでしょう。
 
再雇用を選んだ場合と早期退職を選んだ場合の収入を比べるときは、「再雇用後の年収×働く年数」と「早期退職金」を並べて考えると整理しやすくなります。さらに、退職後に別の仕事で収入を得られる可能性も考慮すると、より現実的な判断ができるでしょう。
 

早期退職前に税金・年金・再就職を確認する

早期退職を選ぶ前には、税金や年金の確認も必要です。退職金には、退職所得控除という仕組みがあり、勤続30年の場合、退職所得控除は原則1500万円です。そのため、退職金が1300万円だけであれば、所得税がほとんどかからない可能性があります。
 
ただし、会社から受け取る退職金のほかに、企業年金やiDeCoなどの一時金を受け取る場合は、退職所得控除の額が調整され、税額が変わることがあります。会社の退職金だけで手取り額を見込むと、実際の金額とずれる可能性があるため、ほかに受け取る一時金がないかも確認しましょう。また、実際の手取り額は人事部や税理士などに確認しておくと安心です。
 
さらに、年金を受け取るまでの期間も見落とせません。早期退職後に収入が少ない期間がある場合は、貯蓄を取り崩して生活費を補う必要があります。年金の受給開始時期、毎月の生活費、健康保険料や住民税の負担をあらかじめ試算しておきましょう。必要であれば、公的年金シミュレーターや年金相談窓口を活用すると安心です。
 
再就職を考える場合は、退職前から求人を見ておくことも大切です。希望する給与や職種にこだわりすぎると、仕事が決まるまで時間がかかることがあります。そのため、在職中に情報を集め、自分の経験が生かせる仕事があるか確認しておくと、退職後の不安を減らせるでしょう。
 

早期退職か再雇用かは、収入・働き方・退職後の暮らしを整理して判断しよう

早期退職を選ぶかどうかは、「得か損か」だけでは決められません。迷ったときは、収入・働き方・退職後の暮らしの3つで考えましょう。
 
収入面では、退職金や再雇用後の給与、年金開始までの生活費を確認します。働き方の面では、給与が下がっても納得して働けるかが大切です。退職後の暮らしの面では、退職後にどのように過ごしたいかをシミュレーションしてみます。
 
退職金が1300万円は大きな判断材料ですが、それだけで決める必要はありません。数字を整理し、自分が望む働き方や生活に合う選択をしましょう。
 

出典

国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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