定年退職し、退職金1500万円が振り込まれました。取りあえず普通預金に置いたままです…。このままだとやはりもったいないですか?

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定年退職し、退職金1500万円が振り込まれました。取りあえず普通預金に置いたままです…。このままだとやはりもったいないですか?
定年退職後にまとまった退職金が振り込まれると、「このまま普通預金に置いておいてよいのだろうか」と気になる人は少なくありません。
 
特に1500万円という大きなお金は、日々の生活費とは違い、どのように管理すればよいのか迷いやすいものです。安全に持っておきたい気持ちがある一方で、何もしないことで損をしていないか不安になることもあるでしょう。
 
そこで本記事では、退職金1500万円を普通預金に置いたままにする場合の考え方や、老後資金として無理なく管理する方法について解説します。
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退職金1500万円を普通預金に置くのは間違いではない

退職金を普通預金に置くこと自体は、決して間違いではありません。普通預金は、必要なときにすぐ引き出せる点が大きなメリットです。定年後は、医療費や家の修繕費、家電の買い替え、家族への援助など、急な出費が起こることもあります。そのとき、すぐ使える資金があると安心でしょう。
 
特に退職直後は、年金の受け取り開始時期や毎月の生活費がまだ見えにくい時期です。この段階で退職金を一気に投資へ回すと、あとから生活費が足りず、値下がりしている金融商品を売ることになるかもしれません。まず半年から1年ほどは、普通預金に置きながら家計の流れを確認するのも堅実な方法です。
 
ただし、1500万円を一つの銀行に預ける場合は、「預金保険制度」にも注意が必要です。利息の付く普通預金や定期預金は、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までとその利息が保護されます。そのため、1500万円すべてを同じ銀行に預ける場合は、保護されない部分が生じる可能性がある点を知っておきましょう。
 

普通預金のままだと「もったいない」と言われる理由

普通預金が「もったいない」と言われる主な理由は、利息が大きく増えにくく、物価上昇に弱い点です。例えば、通帳の残高が1500万円のままでも、食品や光熱費、医療費などが上がれば、同じ金額で買えるものは減っていきます。
 
総務省統計局が公表した2026年4月分の「消費者物価指数」によると、総合指数が前年同月比で1.4%上昇しました。物価が上がる局面では、現金の価値が実質的に目減りすることがあります。
 
ただし、「もったいない」と感じてすぐに全額を投資するのは危険です。投資信託や株式は増える可能性がある一方、値下がりすることもあります。
 
老後資金は、若い世代の資産形成とは異なり、失敗したときに働いて取り戻す時間が限られるため、慎重な運用が求められます。そのため、「普通預金か投資か」の二択で考えるのではなく、退職金の使い道を分けて考えると判断しやすくなります。
 

退職金は「使う・守る・育てる」に分けると考えやすい

退職金1500万円は、目的別に分けると管理しやすくなります。まず、「使う資金」です。近いうちに使う予定のある資金や当面の生活費にあてる分は、普通預金に預けておくとよいでしょう。退職直後は年金収入や毎月の支出がまだ見えにくいため、半年~1年ほど家計の流れを確認してから、残りの退職金の預け先や運用方法を考えるのも無理のない方法です。
 
次に、「守る資金」です。大きく減らしたくない部分は、定期預金や個人向け国債などが選択肢になります。個人向け国債の変動10年は、実勢金利に応じて半年ごとに利率が変わり、年率0.05%の最低金利保証もあります。
 
また、発行から1年経過後であれば、額面1万円単位で中途換金が可能です。中途換金時には直前2回分の各利子相当額をもとにした調整額が差し引かれます。ただし、中途換金時には直前2回分の各利子相当額をもとにした調整額が差し引かれます。
 
こうした特徴から、退職金のうち大きく減らしたくない部分の預け先として、選択肢の一つとなります。
 
最後に「育てる資金」です。10年以上使う予定がない資金の一部は、NISAを利用して投資信託などで運用する方法もあります。NISAは投資で得た利益が非課税になる制度ですが、元本保証ではない点に注意が必要です。
 
退職金を分けるときは、まず生活費や急な出費に備える分を確保し、そのうえで大きく減らしたくない分と、少しずつ育てたい分に分けて考えると整理しやすくなります。
 
例えば、1500万円のうち500万円を当面の生活費、700万円を守る資金、300万円を育てる資金に分ける方法があります。このように分けておくと、全部を普通預金に預けるより物価上昇に備えやすく、全部を投資に回すより不安を抑えやすくなります。
 
ただし、適した配分は年金額や住まい、健康状態、家族構成によって変わるため、自分の生活に合わせて調整することが大切です。
 

退職金は焦って増やすより、安心して使える形に整えよう

退職金1500万円を普通預金に預けたままにすることは、悪い選択とはいえません。退職直後は生活の変化が大きく、手元に使える資金を持っておくことにも意味があります。ただし、物価上昇や預金保険の上限を考えると、1500万円全額を長期で同じ普通預金に預け続けるのは見直す余地があります。
 
高利回りの商品が気になる場合でも、焦って運用先を決める必要はありません。まずは、「近く使う資金」「減らしたくない資金」「少しずつ育てる資金」に分け、自分が安心して暮らせる形に整えていきましょう。
 
退職金は、増やすためだけの資金ではなく、これからの生活を支える土台です。無理のない範囲で見直せば、普通預金に置いたままの不安も少しずつ軽くなるでしょう。
 

出典

金融庁 預金保険制度
総務省統計局 2020年基準 消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)4月分
財務省 「変動10年」商品概要
金融庁 NISA特設ウェブサイト
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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