55歳「退職金2500万+貯金1000万」で“完全リタイア”は無謀!?「配当金もあるから」と安心してたけど、高配当株に“全額投資”しても無理? 大金があっても働く必要があるワケとは

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55歳「退職金2500万+貯金1000万」で“完全リタイア”は無謀!?「配当金もあるから」と安心してたけど、高配当株に“全額投資”しても無理? 大金があっても働く必要があるワケとは
ニュースで早期退職を募集している企業を見て、「こんなに退職金がもらえるんだ」「結局残ったほうがよいのだろうか」と考える人もいるでしょう。早期退職は、通常の退職金よりも多い金額を受け取れる一方、年金受給までの資金が尽きるリスクがあります。
 
本記事では、55歳の会社員が「早期退職すれば退職金2500万円もらえる」ケースを取り上げ、年金受給まで暮らせるのか、早期退職のメリットや注意点を解説します。
藤岡豊

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

55歳で早期退職の退職金2500万円もらえる……辞めても暮らしていける?

今回は現在55歳で、勤めている会社が早期退職者を募集しはじめたケースを取り上げます。早期退職をすれば2500万円の退職金を受け取れます。「全額を利回り4%の高配当株に回せば、年間100万円くらい入ってくるし、貯金が1000万円あるので年金受給まで働かなくて済むのでは?」と考えています。
 
NISA枠で高配当株に投資すれば、1800万円までは非課税ですが、2500万円の残り700万円分の利益には税金が約20%かかります。その結果、退職金を全額利回り4%の高配当株に回すと、年間で約94万円、月に換算すると約7万9000円が入ってくる計算です。
 
月の生活費が20万円だとすると、12万1000円が不足する計算になります。この不足分を貯金で補うと年間約145万円、10年間で約1452万円になるため、1000万円の貯金では足りない計算になります。
 
月の生活費が15万円だった場合は、毎月約7万1000円足りません。1年に換算すると約85万2000円かかる計算になり、10年間で852万円になります。この場合だと、貯金が1000万円あれば足りる計算です。
 
住宅ローンを完済しているか、子どもが独立しているかなどによって異なりますが、55歳で早期退職をして、退職金2500万円をもらえる場合、慎重に判断する必要があります。急な出費や子どもへの援助費、受け取れる年金額など、さまざまな要素を含めて考える必要があるため、簡単に「早期退職=働かずに暮らしていける」とはならないでしょう。
 

早期退職のメリット

早期退職のメリットは、退職金が上乗せされる点です。仮に通常の退職金が1500万円だった場合、早期退職をすれば2500万~3000万円になる可能性があります。また、人間関係や満員電車などのストレスから解放されるのも、早期退職のメリットです。
 
今回は「働かずに暮らしていけるか」というケースを取り上げましたが、まだ働きたいと考えている人の場合、趣味を生かした仕事で起業して、収入を得られるケースも考えられます。今までの経験を生かして転職し、年収を上げられる可能性もあるでしょう。
 
また、収入は少なくなても勤務時間・日数が限られた別の仕事をして、趣味の時間や家族との時間を充実させることもできます。早期退職は、「今まで仕事中心で生きてきた」という人にとって、新しい生き方、働き方を見つけられるかもしれない選択肢となるでしょう。
 

早期退職のデメリット

さまざまなメリットがある早期退職ですが、当然デメリットもあります。毎月の安定した収入を失うため、「本当に暮らしていけるのだろうか」「趣味や旅行が楽しめなくなるのではないか」と不安に感じる人もいるでしょう。
 
また、再就職が難しいケースや、起業したとしても十分な収入を得られない可能性もあります。早期退職後に働かない場合、今回紹介したようなケースのように生活費が足りなくなるおそれもあります。
 
転職できなかった場合でも、アルバイトをするなどをして、少しでも収入を得たほうがよいでしょう。前記のとおり、早期退職して完全リタイアするには、多くの要素を考慮しなければならないため、慎重に判断してください。
 

まとめ

55歳で早期退職をしたら2500万円を受け取れるケースを取り上げましたが、高配当株に全額投資しても生活費が足りなくなる可能性があります。生活費によっては暮らしていけることもありますが、医療費や趣味へのお金が足りなくなるかもしれません。
 
もちろん、株式投資で思ったほどの利回りが得られなかったり、元本割れしたりする可能性もあります。
 
早期退職は増額された退職金を受け取れる一方で、収入が途絶えるリスクがあります。「大金がもらえる」と容易に考えるのではなく、生涯かかるお金や年金受給額などを考慮して判断しましょう。
 
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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