定年で「退職金2000万円」のはずが、振り込みは“1600万円未満”!? 普通は“非課税”なのにナゼ…「消えた400万円」は“ある書類”の出し忘れが原因? 税金の取り戻し方も解説

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定年で「退職金2000万円」のはずが、振り込みは“1600万円未満”!? 普通は“非課税”なのにナゼ…「消えた400万円」は“ある書類”の出し忘れが原因? 税金の取り戻し方も解説
長年勤め上げた会社を定年退職し、楽しみにしていた「2000万円」の退職金。しかし、いざ口座を確認すると、振り込まれていたのは1600万円未満だったという場合、「会社に不正にお金を抜かれたのでは」と不信感を抱くのも無理はないかもしれません。
 
しかし、これは税金の手続きにおける「ある書類」の出し忘れが原因で起きる、典型的なトラブルの可能性が高いでしょう。本記事では、退職金から多額の税金が天引きされてしまう仕組みと、引かれた数百万円を取り戻すためのリカバリー方法をFPが解説します。
高橋祐太

2級ファイナンシャルプランナー技能士

消えた400万円の正体は「一律20.42%」の税金!

本来であれば、退職金は老後の生活を支える大切なお金であるため、「退職所得控除」という強力な非課税枠が用意されています。長年勤続した人であれば、2000万円の退職金を受け取っても税金がゼロ、あるいは数万円程度で済むケースがほとんどです。
 
しかし、退職時に「退職所得の受給に関する申告書」という書類を会社に提出し忘れると、この優遇措置が一切適用されません。
 
その結果、退職金の総額に対して「一律20.42%(所得税および復興特別所得税)」という重い税率が適用されます。2000万円に20.42%をかけると、税額は約408万4000円。この税額が天引きされるため、振り込まれる金額が1600万円未満に減ってしまうというわけです。
 

提出を忘れてはいけない「退職所得の受給に関する申告書」

この事態を防ぐためのカギとなるのが、「退職所得の受給に関する申告書」です。
 
これは、「私はこの会社で〇年間働き、退職金を受け取りますので、正しい控除の計算をしてください」と宣言するための書類です。多くの場合、退職手続きの際に会社の人事や総務から渡される書類の束に含まれています。
 
退職時は、健康保険の切り替えや年金の手続きなどで書類が多いため、記入を忘れたり提出期限に間に合わなかったりするケースも見られます。会社側も、この申告書がない限りは法律に従って「20.42%」を天引きして国に納める義務があるため、会社側の不正によるものではありません。
 

「確定申告」で払いすぎた税金は取り戻せる

天引きされた税金は、翌年に自身で「確定申告」を行うことで、本来の正しい税額(控除を適用した額)に再計算され、払いすぎた分が還付金として口座に戻ってきます。手順は以下の通りです。


・会社から送られてくる「退職所得の源泉徴収票」を大切に保管する
・退職した翌年の2月16日から3月15日の間に、税務署で確定申告を行う

この手順を踏めば、払いすぎた税金は取り戻すことができます。
 

まとめ

退職金が想定より数百万円少ない場合、その原因の多くは「退職所得の受給に関する申告書」の提出漏れによる一律課税です。その場合は、手元にある源泉徴収票を確認し、翌年の確定申告の時期に手続きを行うことで、払いすぎた税金は取り戻すことができます。
 
退職手続きの際は、書類の提出漏れがないよう事前に確認しておくとよいでしょう。
 

出典

国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
国税庁 A2-29 退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)
 
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

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