60代で「再雇用」を選んだら、月給が「40万円」から「25万円」に下がりました…。それなのに引かれる“住民税”が高すぎて驚いています。今後私はどうやって生活していけばよいのでしょうか?
手取りが想定を下回る理由を知らないまま再雇用を選ぶと、毎月の生活費や貯蓄の計画にずれが出る可能性があります。安心して働き続けるためにも、再雇用後の収入や負担の変化を事前に把握しておくことが大切です。
本記事では、60代で再雇用を選んだ場合の手取りと、住民税・社会保険料の注意点について解説します。
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60代の再雇用で手取りが減りやすい理由
60代で再雇用を選ぶと、手取りが大きく減ることがあります。主な理由は、再雇用後の給与が定年前より下がりやすいためです。役職がなくなったり、勤務日数や勤務時間が短くなったりすると、月給が大きく変わるケースも見られます。
ただし、手取りが減る理由は給与だけではありません。給与からは所得税や住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが差し引かれます。特に住民税は、額面給与が下がっても、すぐに負担が軽くなるとはかぎらないため、再雇用直後の手取りに影響しやすい項目です。
例えば、定年前の月給が40万円で、再雇用後に25万円になった場合、額面だけで15万円の差が生じます。そこに前年の所得をもとにした住民税が引かれると、実際に受け取る金額は想定より少なく感じられるでしょう。そのため、再雇用直後は「給与が下がったのに、税金や保険料の負担が重い」と感じやすくなります。
前年の収入で決まる住民税が手取りを圧迫する
再雇用後、特に注意したいのが住民税です。住民税は、基本的に前年の所得をもとに計算され、翌年6月ごろから支払いが始まります。そのため、定年前に高い給与を受け取っていた人は、再雇用後に給与が下がっても、しばらくは定年前の収入をもとにした住民税を負担しなければなりません。
この仕組みによって、再雇用1年目は手取りが少なく感じられやすくなります。給与が下がったからといって、住民税も同じタイミングで下がるわけではないためです。前年の年収が高かった人ほど、再雇用後の収入との差が大きくなり、毎月の手取りにギャップを感じやすいでしょう。
また、住民税の支払い方法にも注意が必要です。会社員の場合は、給与から毎月差し引かれる「特別徴収」が一般的ですが、退職や再雇用のタイミングによっては、自分で納付書を使って支払う「普通徴収」に切り替わることもあります。普通徴収では年数回に分けて納めるため、1回あたりの支払いが大きく感じられるかもしれません。
こうした負担を見落とさないためにも、再雇用前には住民税の通知書や前年の源泉徴収票を確認しておくと安心です。年間でどの程度の住民税がかかるかを把握できれば、再雇用後の家計をより考えやすくなるでしょう。
社会保険料は再雇用後の手続きで変わる場合がある
社会保険料も、再雇用後の手取りに大きく影響します。健康保険料や厚生年金保険料は、給与などをもとに決まる「標準報酬月額」に応じて計算される仕組みです。標準報酬月額とは、保険料を決めるための基準となる月収を指します。
再雇用で給与が下がった場合、社会保険料も新しい給与に応じて下がる可能性があります。特に60歳以上で退職後、同じ会社に続けて再雇用される場合は、会社が所定の手続きを行うことで、再雇用された月から新しい給与に応じた標準報酬月額へ変更できます。
一方で、この手続きが行われないと、保険料がすぐに下がらないかもしれません。その場合は、しばらく定年前の給与をもとにした負担が続くため、手取りが想定より少なくなる可能性があります。給与が大きく下がる人は、再雇用契約を結ぶ際に、会社の人事や総務へ社会保険の手続きについて確認しておくと安心です。
また、勤務時間や勤務日数が大きく減る場合は、社会保険の加入条件にも関係します。再雇用後も社会保険に加入するのか、保険料はいくらになりそうかを事前に確認しておけば、手取り額をより具体的に見込みやすくなるでしょう。
再雇用後の手取り減に備えて早めに確認しよう
60代で再雇用を選ぶと、手取りが減る可能性はあります。特に再雇用1年目は、給与が下がっても前年所得をもとにした住民税がかかるため、負担を重く感じやすい時期です。また、社会保険料の変更手続きが遅れると、手取りが想定より少なくなる場合もあります。
ただし、仕組みを知っておけば、必要以上に不安になることはありません。再雇用前に月給や賞与の有無、住民税の年間額、社会保険料の見込みを確認しておくと、生活費の計画を立てやすくなります。手取りベースで無理なく暮らせるかを早めに確認し、安心して再雇用後の働き方を選びましょう。
出典
日本年金機構 厚生年金保険の保険料
日本年金機構 Q 60歳以上の厚生年金の被保険者が退職し、継続して再雇用される場合、どのような手続きが必要ですか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

