「80代」の妻を介護する夫ですが、もう体力もお金も限界です…。家族だけで抱え込む“老老介護”が辛いのですが、「公的支援」で負担はどれくらい減るのでしょうか?
その一方で、老老介護世帯が利用できる公的支援は複数あります。ただし、制度の多くは自動的に適用されるものではなく、相談や申請が必要です。知らないまま介護を続けると、本来受けられる支援を受けられない可能性があります。ここでは、老老介護世帯が確認したい公的支援を6つ紹介します。
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目次
老老介護は家族だけで頑張るほど負担が重くなる
老老介護とは、高齢者が高齢者を介護している状態を指します。
介護は、始めた当初の状態がそのまま続くとはかぎりません。時間がたつにつれて歩行が不安定になると、転倒の心配が増え、認知症の症状が進めば付き添いや見守りが必要になります。こうした状態が続くと、介護する人は十分に休めず、疲労や睡眠不足によって健康を損なうおそれもあります。
そのため、老老介護では「まだ家族だけで何とかなる」と抱え込まないことが大切です。早めに公的支援を使うことで、介護する人の負担を減らし、介護を受ける人も安全に暮らしやすくなるでしょう。
老老介護世帯が申請したい公的支援6つ
公的支援には、介護サービスの利用を助けるものから、介護用品や住宅改修の費用を抑えるものまであります。本章では、老老介護世帯が特に確認しておきたい6つの支援を紹介します。
1. 介護保険サービス
要介護認定を受けると、訪問介護やデイサービス、ショートステイなどを利用できるようになります。例えば訪問介護では、食事や入浴、掃除などを支援してくれます。また、デイサービスを使えば、介護を受ける人が日中に施設で過ごせるため、その間に家族が休息を取ったり、用事を済ませたりしやすくなるでしょう。
2. 福祉用具の貸与や購入費の支給
車いすや介護ベッド、歩行器、手すりなどは、条件を満たせば介護保険の対象になります。また、入浴用いすや簡易浴槽など、貸与ではなく購入が必要な福祉用具も支給の対象となる場合があります。体の状態に合った用具を取り入れることで、転倒のリスクを減らしやすくなり、介助する家族の負担軽減にもつながるでしょう。
3. 住宅改修費の支給
自宅に手すりを付ける、段差をなくす、滑りにくい床に変えるといった工事が対象になる場合があります。工事前の申請が必要なケースが多いため、先に工事を進めず、ケアマネジャーや市区町村に相談しましょう。
4. 高額介護サービス費
介護保険サービスの自己負担が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。デイサービスやショートステイを多く使う家庭では、負担軽減につながる可能性があります。
5. 施設利用時の食費や居住費を軽くする制度
特別養護老人ホームなどを利用すると、介護サービス費のほかに食費や部屋代も必要になります。ただし、所得や資産などの条件を満たす場合は、こうした費用を軽減できる制度を利用することで負担を抑えられる可能性があります。
6. 自治体独自の助成
紙おむつの支給や配食サービス、寝具の洗濯サービス、家族介護慰労金などがあります。内容や条件は自治体によって異なるため、住んでいる市区町村の制度を確認することが重要です。
支援を受けるには地域包括支援センターや市区町村に相談する
公的支援を利用したいときは、まず地域包括支援センターや市区町村の介護保険窓口に相談しましょう。地域包括支援センターは、高齢者の介護や生活に関する悩みを幅広く受け付けている身近な相談先です。利用できる制度が分からない場合でも、家庭の状況を伝えることで、必要な手続きや相談先を案内してもらえます。
まだ要介護認定を受けていない場合は、市区町村への申請が必要です。認定を受けた後は、ケアマネジャーと相談しながら、本人の状態や家族の負担に合った介護サービスの利用計画を立てていきます。すでに介護を始めている家庭でも、状況の変化に合わせてサービスを増やしたり、内容を見直したりすることは可能です。
また、仕事をしながら家族を介護している場合は、介護休業や介護休暇も確認しておくと安心です。介護の時間を確保するだけでなく、ケアマネジャーとの面談や施設見学、今後の介護体制を整える準備にも役立つでしょう。
申請できる制度を知って老老介護の負担を軽くしよう
老老介護では、介護する人も高齢であるため、体力や気力に限界を感じやすくなります。家族だけで抱え込むと、介護する人が体調を崩し、介護を受ける人の生活にも影響が出るかもしれません。
介護保険サービス、福祉用具、住宅改修、高額介護サービス費、施設利用時の負担軽減、自治体独自の助成など、使える支援は複数あります。ただし、制度の多くは申請や相談が必要です。
まずは地域包括支援センターや市区町村に相談し、家庭に合う支援を確認することが大切です。早めに制度を活用し、家族だけで抱え込まない介護生活を目指しましょう。
出典
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 公表されている介護サービスについて
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 どんなサービスがあるの? -福祉用具貸与
厚生労働省 介護保険における住宅改修
厚生労働省 令和3年8月利用分から高額介護サービス費の負担限度額が見直されます
東京都北区 介護保険施設等の食費・居住費負担額の軽減制度
厚生労働省 介護休業制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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