地元の「シルバー人材センター」に登録した66歳の父。“月6万円”の配分金から「住民税」や「社会保険料」は引かれるのでしょうか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
地元の「シルバー人材センター」に登録した66歳の父。“月6万円”の配分金から「住民税」や「社会保険料」は引かれるのでしょうか?
生きがいや社会参加を目的として、シルバー人材センターで働くことを選択する人もいるでしょう。シルバー人材センターでの仕事で受け取れるのは「配分金」で、通常の賃金とは異なります。
 
本記事では、シルバー人材センターの仕組みや配分金と賃金の違い、税金・社会保険料の扱いについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

シルバー人材センターの仕組み

シルバー人材センターは、国や自治体の補助を受けて運営されている非営利団体です。健康で働く意欲のある高年齢者が会員登録をしています。会員は希望する仕事内容などをシルバー人材センターに登録し、センターが民間企業や公共団体などから依頼を受けた仕事を会員に紹介する仕組みです。
 
雇用や人材派遣とは違い、請負・委任の形でセンターが仕事を引き受け、会員に提供します。会員一人当たりの就業日数や就業時間には制限が設けられており「月10日程度、または週20時間以下」が目安です。そのため、多くの収入が保障されるわけではありません。
 

「配分金」は賃金とどう違う?

シルバー人材センターの会員は請負・委任契約に基づいて仕事をするため、センターとの間に雇用関係はありません。そのため、労働基準法などの法律は適用されず、働いた分の報酬は「賃金」ではなく「配分金」として受け取ります。
 
最低賃金法も適用されないため、最低賃金を下回っていても違法とはなりません。ただし、配分金の金額は、仕事の種類や量・内容により、その地域における最低賃金を考慮して決められます。
 

配分金に税金はかかる?

配分金は税制上「雑所得」の扱いになるため、一定額を超えた場合は課税対象となります。1年間に得た配分金の金額によっては「家内労働者等の必要経費の特例」が適用され、控除を受けられるため確認しておきましょう。
 
国税庁によると、特例で認められる必要経費の金額は65万円までです。配分金が65万円以下の場合、配分金に係る所得は0円になります。実際にかかった必要経費が65万円以上ある場合は、配分金からその実額を差し引いた分が雑所得になります。
 
今回は「月6万円の配分金」なので、1年で72万円です。家内労働者等の必要経費の特例を適用できる場合、所得は72万円から必要経費65万円を差し引いた7万円となります。
 
この配分金に係る所得だけで見れば、所得税の基礎控除額95万円(合計所得金額132万円以下の場合)や住民税の基礎控除額43万円を下回るため、課税対象にはなりません。
 
ただし、年金などほかの所得があり、配分金とあわせた所得金額が各種控除額を上回る場合は、申告により所得税や住民税がかかる可能性があるため注意が必要です。
 
また、家内労働者等の必要経費の特例を受ける場合は、確定申告または住民税の申告が必要になることがあります。
 
ただし、年金をもらいながらシルバー人材センターで報酬を受けており、雑所得が1年で20万円以下の場合は、確定申告が不要になるケースもあります。その場合でも、住民税の申告が必要になることがあるため確認しておきましょう。
 

配分金から社会保険料は引かれる?

シルバー人材センターと会員の間には雇用関係がないため、社会保険に加入することはありません。そのため、配分金から社会保険料が引かれることはないと考えてよいでしょう。
 
また、労災保険にも加入していません。仕事中のけがなどに備え、会員向けの「シルバー保険」に加入できるシルバー人材センターもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
 

配分金は条件によって課税対象になる|社会保険料は原則引かれない

シルバー人材センターの会員は、働いた分の報酬を賃金ではなく「配分金」として受け取ります。配分金は雑所得の扱いになるため、特例が適用されると控除を受けられます。
 
必要経費を差し引くと基礎控除額を下回る場合は課税対象になりませんが、年金などほかの所得があり、配分金とあわせた所得金額が各種控除額を上回る場合は、申告により所得税や住民税がかかる可能性があるため注意が必要です。
 
社会保険には加入しないため、配分金から保険料が引かれることはありません。仕事中のけがなどに備え、独自の保険制度を設けているシルバー人材センターもあることから、事前に確認しておくとよいでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1810 家内労働者等の必要経費の特例
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1199 基礎控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE