夫婦で貯蓄と投資を続け、50代で資産が合計「7000万円」になりました! 夫は「もう老後資金は十分」と言いますが、年金生活に入っても本当に安心できる金額なのでしょうか?
一方で、老後は生活費に加えて医療費や介護費用などの支出が発生する可能性があるため、将来必要となる生活費や年金収入も踏まえて考えることが大切です。
本記事では、夫婦二人世帯の平均的な生活費を基に、資産7000万円で老後生活を送ることが可能かどうかについて解説します。
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老後の生活費の目安
総務省統計局が公表している「家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2025年」によると、二人以上世帯の消費支出は65~69歳で月31万4980円となっています。なお、85歳以上では月23万6684円で、年齢が上がるにつれて支出額は減少する傾向がみられます。
表1
| 年齢階級 | 月平均消費支出 |
|---|---|
| 65~69歳 | 31万4980円 |
| 70~74歳 | 28万9080円 |
| 75~79歳 | 26万5966円 |
| 80~84歳 | 24万450円 |
| 85歳以上 | 23万6684円 |
出典:総務省統計局「家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2025年」を基に筆者作成
一般的に、老後は子どもの教育費や通勤費などが不要となる人が多いため、現役時代と比べて支出が減る世帯も少なくありません。ただし、人によっては医療費や介護関連費用が増えることもあり、実際の支出額は世帯ごとに異なります。
資産7000万円で老後の生活費は足りるのか
老後の生活費の目安を計算してみましょう。
65歳から90歳までの25年間、表1の各年齢階級の平均消費支出が続くと仮定して試算すると、生活費の総額は約8080万円となります。単純に生活費だけを見ると、資産7000万円では約1080万円不足することが分かります。
ただし、老後は公的年金を受給できるため、生活費のすべてを貯蓄や投資資産から取り崩すわけではありません。日本年金機構のモデル年金では、夫婦二人世帯の標準的な年金額は月額23万2784円となっており、年金収入によって生活費の一部を賄えます。
ただし、これは平均的な収入で40年間就業した場合に受け取れる年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
仮に月23万2784円の年金収入が25年間続く場合、受給総額は約6983万円です。資産7000万円と合わせると利用できる資金は約1億3983万円となるため、平均的な支出水準であれば老後資金として一定の余裕があると考えられます。
老後の資産を増やす方法とは
定年後も働き続けることで、年金だけでは不足しやすい生活費を補える可能性があります。フルタイム勤務に限らず、短時間勤務やパートタイムなど、自身の体力や生活スタイルに合わせた働き方を選ぶ人も少なくありません。
勤務先の再雇用制度を利用すれば、これまでの経験や知識を生かしながら収入を得られるでしょう。収入を確保できれば、貯蓄を取り崩すペースを緩やかに抑えられます。
また、「年金の繰下げ受給」を行うことも選択肢のひとつです。繰下げ受給とは、公的年金の受給開始時期を65歳以降に遅らせることで、受け取る年金額を増やせる制度です。
繰下げ受給を行うと、年金額は1ヶ月当たり0.7%増額されます。75歳まで繰り下げた場合の増額率は、最大84%です。増額された年金額は生涯変わりません。
65歳以降も働く予定がある人や、当面は貯蓄で生活できる人にとっては、将来の年金収入を増やす方法のひとつになるでしょう。ただし、受給開始を遅らせる期間中は年金を受け取れないため、生活資金とのバランスを考慮する必要があります。
資産7000万円は平均的な老後生活を送るための資金としては比較的余裕がある水準と考えられる
65歳から90歳までの25年間について、各年齢階級の平均消費支出を基に試算すると、夫婦二人世帯の生活費総額は約8080万円となりました。
消費支出とは、食料費、住居費、光熱費、被服費などの個人や家族が生活を維持するために行う支出を指し、家計調査の消費支出には税金や社会保険料などの非消費支出は含まれません。
平均消費支出は65~69歳で月31万4980円、85歳以上で月23万6684円となっており、年齢が上がるにつれて減少する傾向がみられます。
一方、公的年金を受給できることを踏まえると、資産7000万円に加えて年金収入も生活費に充てられるため、平均的な支出水準であれば老後資金に余裕があるといえるでしょう。
老後資金に不安があるときは、定年後も働いて収入を確保したり支出の見直しや資産運用、年金の繰下げ受給をしたりする方法が考えられます。将来の収支を確認したうえで、自身のライフプランに合わせた資金計画を立てましょう。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 表番号3-2 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 世帯主の年齢階級別
日本年金機構 年金の繰下げ受給 繰下げ加算額
日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について 令和7年4月分(6月13日(金曜)支払分)からの年金額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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