親がデイサービスを断固拒否。別居の兄からは「お前が家で面倒を見ろ」と無責任な発言が!このまま「自宅介護」を続けると、共倒れしそうです。本人の同意なしで“強制的に”施設に入れる裏ワザはないのでしょうか?
介護サービスは、本人への説明と同意を前提に利用するのが基本です。ただし、本人が最初から前向きでなくても、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、受け入れやすい形を探すことはできます。
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介護サービスは本人の同意を前提に進める
厚生労働省は、通所介護を「デイサービス」、短期入所生活介護を「ショートステイ」としています。
同省の「介護給付費等実態統計の概況」によれば、令和6年度の介護サービス年間実受給数は、全体で約573万人です。そのうち、デイサービスで168万400人、ショートステイで70万4500人と、多くの人が利用していることが分かります。
デイサービスやショートステイなどの介護保険サービスは、本人の状態や希望に合わせてケアプランを作り、利用する仕組みです。ケアプランの内容については、本人や家族に説明し、同意を得ながら進めます。
そのため、本人が明確に拒否しているのに、家族の都合だけで無理やり施設へ連れて行くことは基本的にできません。介護サービスは罰ではなく、本人の生活を支えるためのものだからです。
ただし、「本人が一度嫌だと言ったら終わり」という意味ではありません。高齢者が拒否する理由には、不安、恥ずかしさ、知らない場所への抵抗、家族に見捨てられるような気持ちなどがあります。理由を聞かずに「行って」と言うだけでは、反発が強くなりやすいでしょう。
まずは、なぜ嫌なのかを探ることが大切です。「知らない人と話したくない」「お風呂に入らされるのが嫌」「泊まりは怖い」など、理由が分かれば対策を考えられます。
家族の限界もケアプランに反映してよい
介護サービスは本人のためのものですが、家族の負担を減らすことも重要です。厚生労働省は、高齢者本人だけでなく、家族介護者も含めて社会全体で支えていくことが必要だと説明しています。
家族が疲れ切ってしまうと、介護を続けること自体が難しくなります。睡眠不足、仕事への影響、心身の不調が出ているなら、「まだ頑張れる」と抱え込む必要はありません。
ケアマネジャーには、本人の前で言いにくいことも正直に伝えましょう。「夜間対応で眠れない」「仕事を休むことが増えた」「怒鳴ってしまいそうで怖い」など、具体的に話すことが大切です。家族の状態も、ケアプランを考えるうえで大事な情報です。
地域包括支援センターにも相談できます。介護保険サービスだけでなく、認知症対応、家族介護者の相談、地域の支援制度につないでもらえることがあります。介護が限界に近いときほど、早めに外部へ助けを求めましょう。
最初は短時間や見学から始めると受け入れやすい
本人が強く拒否する場合は、いきなり丸1日のデイサービスや数泊のショートステイを提案すると、抵抗が強くなります。まずは見学、短時間利用、昼食だけ、入浴だけなど、小さく始める方法があります。
説明の仕方も大切です。「家族が大変だから行って」ではなく、「リハビリを見てもらおう」「お風呂を広い浴室で手伝ってもらおう」「昼食だけ食べに行ってみよう」と、本人にとってのメリットを伝えましょう。
医師やケアマネジャーから説明してもらうと、家族が言うより受け入れやすいこともあります。家族には強く反発しても、専門職の言葉には耳を傾ける場合があります。
認知症があり、本人の判断力が落ちている場合も、できる限り本人の気持ちを尊重することが大切です。ただし、家族の介護が限界で事故や虐待のリスクがある場合は、地域包括支援センターや市区町村に早急に相談しましょう。家族だけで抱える段階を超えている可能性があります。
まとめ
デイサービスやショートステイは、本人への説明と同意を前提に利用するのが基本です。本人が嫌がっているのに、家族の都合だけで無理やり利用させることはできません。
ただし、本人が拒否しているからといって、家族が限界まで我慢し続ける必要もありません。拒否の理由を探り、見学や短時間利用から始めるなど、受け入れやすい方法を考えましょう。
ケアマネジャーや地域包括支援センターには、家族の負担も含めて相談できます。介護サービスは、本人だけでなく家族の生活を守るためにも使うものです。早めに専門職の方を巻き込み、無理なく続けられる介護の形を整えましょう。
出典
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」どんなサービスがあるの? – 通所介護(デイサービス)
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」どんなサービスがあるの? – 短期入所生活介護(ショートステイ)
厚生労働省 令和6年度 介護給付費等実態統計の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

