70代の母がスマホゲームに毎月1万円も注ぎ込んでいた! 高齢者でもそんなにゲームにお金を使っているの?
本記事では、年代別の課金額に関する調査やシニア女性の利用実態をもとに、月1万円という金額の位置づけと、使い過ぎを防ぐ方法を解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
70代にもスマートフォンが普及し、ゲームに触れる環境が広がっている
まずは、シニアのスマホ事情について見てみましょう。NTTドコモ モバイル社会研究所が全国の60~84歳を対象に実施した「2024年シニア調査」(調査時期:2024年1月)では、スマートフォンの所有率は60代で9割超、70代でも8割超という結果が示されました。
70代のスマートフォン所有率が8割を超えたのは、同研究所の調査ではこの時点で初めてとされています。この結果から、高齢者にとっても、スマートフォンが身近な機器になっていることが分かります。
また、同研究所の「モバイル社会白書2025年版」では、60代と70代の約半数が、以前よりスマートフォンを使う時間が増えたと回答しています。この結果から、連絡や情報収集だけでなく、趣味にスマートフォンを使う機会も広がっていると考えられるでしょう。
これらの結果からは、70代がゲームに課金することを一般的とまでは断定できないものの、70代がスマホゲームに触れる環境は十分に整っているといえます。こうした状況を踏まえると、課金の有無を年齢だけで判断するのではなく、本人が支払額を把握しているか、生活費や貯蓄に影響が出ていないかを確認することが大切です。
ゲーム課金の平均はどのくらい? 毎月1万円は高めなのか?
次に、ゲーム課金について見ていきましょう。株式会社モデル百貨が運営する、クレジットカードとお金の総合メディア「MoneyGeek」で実施した、「ゲーム課金に関する1000人調査」(対象者:20〜50代の男女1000人、調査期間:2023年6月23日〜7月3日)によると、ゲームへの課金額は月平均2337円でした。
年代別では、20代が1993円、30代が2274円、40代が3026円、50代が2063円となっています。
この調査には60代や70代が含まれていないため、月1万円が70代の平均より多いかどうかは断定できません。ただし、調査対象となった20~50代の全体平均と比べると、月1万円は約4.3倍です。最も平均額が高い40代と比べても3倍を超えるため、少なくとも同調査の課金額と比較すれば高めといえるでしょう。
また、ハルメク 生きかた上手研究所が実施した「シニア女性のゲームに関する実態・意識調査」(調査対象:50~84歳の女性403人、調査実施日:2023年2月17日~20日)では、月1回以上ゲームをする261人のうち、オンラインゲームに課金していた人は3.1%の8人でした。
シニア女性にもオンラインゲームを楽しむ人はいるものの、同調査では課金している人は少数だったことが分かります。なお、オンラインゲームに課金していた8人の月平均額は1219円でした。回答者が少ないため参考値ではあるものの、月1万円はその約8.2倍に当たり、少なくとも同調査の結果と比べると高い金額といえるでしょう。
毎月1万円の課金を続けると、年間では12万円になります。平均額だけで使い過ぎかどうかを決めるのではなく、本人が支払額を把握しているか、生活費や医療費、貯蓄に影響が出ていないかを確認することが大切です。
高齢者のゲーム課金を防ぐには家族で予算と設定を確認する
家族が高額課金に気づいたときは、すぐにゲームを削除したり、スマートフォンを取り上げたりするのは避けましょう。本人にとって、ゲームが大切な楽しみや交流の手段になっている可能性があるためです。
まずはクレジットカードや携帯電話料金の明細、ゲームやアプリストアの購入履歴を一緒に確認し、毎月いくら支払っているかを整理します。そのうえで、「月3000円まで」など、生活に影響しない予算を話し合い、家族でルールを共有しておくことが大切です。
また、スマートフォンの設定を見直すことでも、使い過ぎを防ぎやすくなります。iPhoneでは、購入のたびにパスワードや生体認証を求めるほか、アプリ内課金自体を許可しない設定が可能です。AndroidでもGoogle Playの設定から購入時に認証を求めるよう変更できます。
さらに、登録しているクレジットカード情報を削除し、プリペイドカードだけで支払うようにすれば、チャージした残高以上は課金できません。あらかじめ利用額を決めて入金しておくことで、予算を守りやすくなるでしょう。
請求に心当たりがない場合は、まずプラットフォーム上の購入履歴や課金通知メールを確認します。それでも内容が分からないときは、ゲーム会社や決済に利用したプラットフォーム事業者へ早めに問い合わせましょう。
オンラインゲームに関するトラブルは、全国の消費生活センターにも多数の相談が寄せられています。自分たちだけで解決が難しいときは、最寄りの相談窓口につながる消費者ホットライン「188」を利用するとよいでしょう。
高齢母のゲーム課金そのものを否定せず、無理のない金額に抑えよう
70代にもスマートフォンが普及し、ゲームに触れる環境は広がっています。ただし、70代の平均課金額を示す十分なデータはなく、月1万円が同年代の平均より高いとは断定できません。それでも、20~50代の平均額やシニア女性の参考値と比べると、月1万円は高めの金額です。
ゲームに課金する場合は、家計に無理のない範囲かを確認し、家族で予算を決めることが重要です。購入時の認証やプリペイドカードも活用し、使い過ぎを防ぎましょう。
出典
株式会社NTTドコモ モバイル社会研究所 2024年シニア調査
株式会社NTTドコモ モバイル社会研究所 モバイル社会白書2025年版 第8章 シニアの生活実態とICT利用
株式会社モデル百貨 MoneyGeek ゲーム課金に関する1000人調査(マイナビニュース)
株式会社ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所 シニア女性のゲームに関する実態・意識調査
消費者庁 オンラインゲームトラブル
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

