夫の退職金は「1500万円」の予定です。私は元気なうちに「200万円」のヨーロッパ旅行へ行きたいのですが、夫は「老後資金が足りなくなる」と反対…。退職金が入っても、老後は節制しなければならないのでしょうか?

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夫の退職金は「1500万円」の予定です。私は元気なうちに「200万円」のヨーロッパ旅行へ行きたいのですが、夫は「老後資金が足りなくなる」と反対…。退職金が入っても、老後は節制しなければならないのでしょうか?
退職金は老後生活を支える大切なお金です。一方で、「夫婦とも元気なうちに旅行を楽しみたい」と考える人もいるでしょう。しかし、まとまったお金を使うことで、将来の生活資金が不足するのではないかと不安になるケースもあります。
 
では、退職金が1500万円ある場合、200万円のヨーロッパ旅行は本当に難しいのでしょうか。本記事では、総務省統計局の家計調査をもとに、高齢夫婦の平均的な家計収支を確認しながら、退職金の使い方について考えます。
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退職金1500万円があっても老後資金に不安を感じる理由

退職金はまとまった金額が入るため、「これだけあれば安心」と思われがちです。しかし、老後は収入が現役時代より減る一方で、生活費や医療費などの支出は長期間続きます。
 
さらに、近年は物価上昇が続いており、今後も生活費が増える可能性があります。持ち家でも固定資産税や住宅の修繕費がかかり、賃貸住宅なら家賃を払い続ける必要があります。また、年齢を重ねるほど医療費や介護費用が必要になることも考えられるため、退職金はできるだけ手元に残しておきたいところです。
 
そのため、「200万円の旅行は高額ではないか」と不安になるのは、決して珍しいことではありません。
 

65歳以上の夫婦は毎月どれくらいのお金が必要? 家計調査から見る老後の生活費

総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、1ヶ月の実収入は約25万円、税金や社会保険料などを差し引いた可処分所得は約22万円です。一方、消費支出は約26万円となっており、毎月4万円ほどの不足が生じています。
 
仮に毎月4万円程度を貯蓄から補う生活が25年間続くと、必要になる金額は約1200万円です。もちろん、実際の支出は住居費や家族構成、年金額などによって大きく異なりますが、退職金は老後の赤字を補う役割も担っていることが分かります。
 
つまり、退職金1500万円があっても、その全額を自由に使えるわけではありません。今後の生活費を見据えながら、計画的に取り崩していくことが大切です。
 

200万円の旅行はぜいたく? 退職金を使う前に考えたいポイント

200万円のヨーロッパ旅行は決して安い金額ではありません。しかし、「旅行をするべきではない」という結論になるわけでもありません。
 
大切なのは、旅行費用を支払った後でも、老後資金に十分な余裕があるかどうかです。
 
例えば、退職金1500万円に加え、公的年金だけで生活費の大半をまかなえ、さらに預貯金もある家庭なら、200万円の旅行が家計に与える影響は比較的小さい可能性があります。
 
一方で、退職金以外の資産が少なく、毎月の生活費を退職金で補う状況であれば、旅行費用によって将来の生活資金が不足する可能性があります。その場合は、旅行の日数を短くしたり、時期を見直したりすることで費用を抑える方法も考えられます。
 
また、老後は健康状態が変化しやすいため、「元気なうちにしかできない経験」に価値を感じる人も少なくありません。お金を残すことだけでなく、人生を充実させるために使うことも重要な考え方です。
 

老後は節約だけではなく「計画的に使うこと」も大切

退職金1500万円があっても、将来の生活費を考えると慎重になるのは自然なことです。実際、総務省統計局の家計調査でも、多くの高齢夫婦では毎月の実収入だけでは消費支出などを賄いきれず、家計収支が赤字となっています。
 
一方で、退職後の時間は限られています。「元気なうちに旅行へ行きたい」という希望にも、大きな価値があります。
 
そのため、退職金は「使うか、残すか」の二択ではなく、老後の生活設計を確認したうえで、安心して使える金額を見極めることが大切です。年金収入や現在の貯蓄、今後予想される支出を整理し、必要に応じてファイナンシャルプランナーなどの専門家へ相談するのもよいでしょう。無理のない資金計画を立てることで、将来への安心と、今だからこそできる思い出づくりの両立を目指せます。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2025年-(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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