2050年には「約5世帯に1世帯」が65歳以上の単身世帯に!? 50歳で独身の兄が「老後も1人なら貯蓄1000万円で十分」と言っていますが、本当に老後資金は足りるのでしょうか? 単身世帯の生活費を確認

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
2050年には「約5世帯に1世帯」が65歳以上の単身世帯に!? 50歳で独身の兄が「老後も1人なら貯蓄1000万円で十分」と言っていますが、本当に老後資金は足りるのでしょうか? 単身世帯の生活費を確認
一人暮らしの高齢者は今後さらに増えると予想されています。老後も単身で暮らす予定の人の中には、「貯蓄1000万円あれば十分では?」と考える人もいるかもしれません。しかし実際に必要となる老後資金は、毎月の生活費や住まいの状況によって大きく変わります。
 
本記事では、65歳以上の単身世帯の生活費や老後資金の目安、一人暮らしのメリット・デメリットについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

2050年には高齢単身世帯がさらに増える

将来的に高齢者の一人暮らしは今よりさらに増えると予想されています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、一般世帯総数に占める世帯主が65歳以上の単独世帯の割合は、2025年の14.2パーセントから20.6パーセントへ上昇する見込みです。
 
さらに65歳以上の単身世帯では、未婚者の割合も大きく増える見通しです。男性は2025年の37.7パーセントから59.7パーセント、女性も12.3パーセントから30.2パーセントへ上昇するとされており、今後は未婚のまま老後を迎え、一人暮らしを続ける人が増える可能性が高いといえるでしょう。
 

65歳以上の単身世帯・夫婦2人世帯の生活費は?

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の消費支出は月平均14万8445円、夫婦2人の無職世帯では26万3979円です。
 
一方、手取り収入はこれらの支出を下回っており、65歳以上の単身無職世帯は毎月2万9980円、夫婦2人の無職世帯は毎月4万2434円の赤字となっています。65歳から85歳までの20年間を一例として試算すると、赤字額は単身世帯で719万5200円、夫婦2人世帯では1018万4160円に達します。
 
なお、この家計調査で計上されている65歳以上の単身無職世帯の住居費は、月平均1万1416円にとどまります。そのため、賃貸住宅に住み、これを上回る家賃を支払う場合、実際の赤字額は調査上の平均より大きくなる可能性があります。例えば家賃が月5万円の場合、平均住居費を月3万8584円上回り、20年間では約926万円の差が生じます。
 
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査では、50代単身世帯の平均金融資産は999万円であることが明らかになっています。家賃の有無など生活環境によって必要な老後資金は変わるため、貯蓄1000万円だけでは十分とはいえない可能性があるでしょう。
 

高齢単身世帯のメリット・デメリットは?

老後の一人暮らしのメリットとして、趣味や人付き合いなど自分の意思で決めることができるため、自分のペースで自由な生活を送ることができることが挙げられるでしょう。
 
一方で、一人暮らしならではのデメリットも少なくありません。家族が近くに住んでいなかったり、仕事や趣味など外出の機会が少なかったりすると、社会とのつながりが薄れ、孤立しやすいといわれています。またこのような環境で会話の機会が減ると、社会的孤立と認知機能低下との関連が指摘されています。
 
また、無職で年金以外の収入がなければ、1人分の年金収入だけで生活費をやりくりする必要があるため、生活水準の低下につながる可能性もあります。
 
老後を安心して過ごすためには、資金の準備だけでなく、人とのつながりや生活環境についても目を向けておきたいところです。
 

まとめ

2050年に向けて65歳以上の単身世帯の増加が見込まれる中、家計調査では、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は、平均で毎月赤字となっています。特に賃貸住宅に住んでいる場合は、さらに多くの老後資金が必要になるケースもあるでしょう。
 
こうした一人暮らしには、自由な生活を送りやすいというメリットがある一方で、生活面や健康面で注意する必要があります。老後の備えは、貯蓄額だけでなく、住まいや生活環境も含めて準備を進めましょう。
 

出典

国立社会保障・人口問題研究所 日本の世帯数の将来推計(全国推計) 令和6(2024)年推計 -令和2(2020)~32(2050)年-
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2025年-(19ページ)
厚生労働省 令和7年簡易生命表の概況 1 主な年齢の平均余命
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2025年 単身世帯 各種分類別データ(令和7年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE