会社から「65歳まで働ける」と言われ安心していました。しかし定年直前に、再雇用後の年収は“200万円減る”と判明! 断った場合、失業給付は受け取れるのでしょうか?

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会社から「65歳まで働ける」と言われ安心していました。しかし定年直前に、再雇用後の年収は“200万円減る”と判明! 断った場合、失業給付は受け取れるのでしょうか?
「65歳まで働ける」と聞いていたのに、定年直前になって再雇用後の年収が200万円も下がると分かれば、受け入れるべきか迷うでしょう。
 
再雇用では賃金が下がること自体はありますが、条件に納得できないなら、断る選択もあります。その場合でも、雇用保険の条件を満たし、働く意思と能力があって求職活動をするなら、基本手当を受け取れる可能性があります。
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「65歳まで働ける」は同じ年収を保証する意味ではない

厚生労働省は2025年3月31日に、高年齢者雇用確保措置の経過措置を終了した、としています。
 
そのため同年4月1日以降、会社には、高年齢者が65歳まで働けるようにするため、「65歳までの定年の引き上げ」、「定年制の廃止」、「希望者全員の65歳までの継続雇用制度の導入」のうち、いずれかの措置が求められています。再雇用制度は、そのための方法の一つです。
 
ただし、これは「定年前と同じ給料で65歳まで働ける」という意味ではありません。再雇用では、新しい雇用契約を結び直し、仕事内容、勤務日数、責任の範囲、賃金が変わることがあります。そのため、年収が下がること自体は珍しくありません。
 
一方で、定年直前まで具体的な条件を知らされず、急に年収200万円減を提示されたなら、納得しにくいのは当然です。まずは、再雇用後の業務内容、勤務時間、残業の有無、責任の重さ、賞与、退職金、社会保険の扱いを確認しましょう。
 
給料だけが下がり、仕事内容や責任がほとんど変わらない場合は、会社に理由を説明してもらうことが大切です。すぐに断る前に、条件の再提示や勤務日数の調整ができないか相談してもよいでしょう。
 

再雇用を断っても失業給付を受けられる可能性はある

再雇用の条件に納得できず、定年で退職する場合でも、雇用保険の基本手当、いわゆる失業給付を受けられる可能性があります。
 
ハローワークでは、基本手当について、定年、倒産、契約期間満了などで離職した雇用保険の被保険者が、働く意思と能力を持ち、求職活動をしているのに就職できない場合に支給されるものと説明しています。
 
つまり、再雇用を断ったからといって、必ず失業給付が受けられないわけではありません。重要なのは、離職後に「まだ働きたい」と考え、ハローワークで求職の申し込みをして、就職活動を行うことです。
 
反対に、「定年後はしばらく休みたい」「もう働くつもりはない」という状態では、基本手当の対象になりません。基本手当は、退職祝い金ではなく、再就職を目指す人の生活を支える制度だからです。
 
また、受給には、原則として離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることなどの要件があります。長年会社員として働いていた人なら満たすことが多いですが、念のため確認しましょう。
 

離職理由はハローワークで確認される

再雇用を断った場合の離職理由がどう扱われるかは、事情によって変わります。定年による離職として扱われる場合もあれば、提示された再雇用条件を本人が断った点が考慮される場合もあります。
 
離職理由は、会社が作成する離職票の内容をもとに、最終的にはハローワークが確認します。もし会社の記載に納得できない場合は、ハローワークで事情を説明できます。
 
特に、再雇用後の賃金が大きく下がる、勤務場所が遠くなる、健康上続けにくい労働条件になるなど、断った理由がある場合は、条件通知書や会社とのやり取りを残しておきましょう。口頭だけでは説明しにくいため、再雇用条件通知書、メール、面談メモなどが役立ちます。
 
これら根拠を用意し、説明に備えるのは、ハローワークに離職の正当性を示しやすくするためです。万一、自己都合退職扱いとなると、給付制限があります。
 
厚生労働省は、給付制限について、受給手続日から原則として7日経過した日の翌日から1ヶ月間、基本手当てを受給できない期間があるとしています。また、60歳以降65歳未満で賃金が大きく下がっても働き続ける場合は、高年齢雇用継続給付の対象になる可能性があります。
 
この制度は、60歳時点の賃金と比べて75%未満に低下した状態で働く一定の人を支援するものです。令和7年4月以降に60歳に達した人は、各月の賃金の10%を上限に支給されます。
 
つまり、断るか続けるかは、再雇用後の手取り、給付金、失業給付、今後の働き方を比べて判断するのが現実的です。
 

まとめ

会社から「65歳まで働ける」と言われていても、再雇用後に定年前と同じ年収が保証されるわけではありません。年収が200万円下がること自体はあり得ますが、仕事内容や責任とのバランスが取れているかは確認すべきです。
 
条件に納得できず再雇用を断った場合でも、働く意思と能力があり、求職活動をするなら、雇用保険の基本手当を受け取れる可能性があります。ただし、定年後に休養するだけなら対象になりません。
 
まずは再雇用条件を書面で確認し、離職票の内容にも注意しましょう。働き続けた場合の給料、給付金、失業給付を比べ、ハローワークにも相談すれば、感情だけでなく数字を見て判断できます。
 

出典

厚生労働省 高年齢者雇用安定法の改正~「継続雇用制度」の対象者を労使協定で限定できる仕組みの廃止~
ハローワークインターネットサービス 基本手当について
厚生労働省 Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
厚生労働省 令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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